こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力としりとり映画旅というテーマで

 

リリオム(1934年版)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

ハンガー系の名前?

 

本作のタイトルのリリオムというのは男性の名前!

 

あまり聞き慣れない名前ですが、本作の原作者のハンガリー出身の作家モルナール・フェレンツが書いた戯曲の名前も「リリオム」ですので、ハンガリーではよく付けられている名前なのかもしれませんあせる

 

 

尚、本作は後に「回転木馬」というミュージカルになってヒットし、1956年には映画化もされ、宝塚で演じられた事もある作品。

 

↑「リリオム」をリメイク・ミュージカル化した「回転木馬」。

 

 

ただし回転木馬でのリリオムは、アメリカっぽくビリーと改名されてしまっているため、リリオムという名前は、今でもあまり馴染みのないままなのではないかと思います…

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

フェレンク・モルナールの名作戯曲の映画化で、「白い友情」「心の傷手」のシャルル・ボワイエが主演するもの。脚色には「ワルツ合戦」のロベルト・リープマンが当たり、劇作家ベルナール・ジンメルが台詞を書き、「怪人マブゼ博士(1932)」「M」のフリッツ・ラングが監督し「最後の億万長者」のルドルフ・マテが「沐浴」のルイ・ネと協力撮影した。音楽は「不景気さよなら」のジャン・ルノワールとフランツ・ワックスマンが夫々作曲・編曲し、セットはポール・コランが担当した。
…以下は、関係者の来歴なので略させて頂きました。

 

 

ああ。

 

これはちょっと不親切な解説ですね汗

 

 

「シャルル・ボワイエが主演するもの」という言葉の意味は、同原作の別の映画が存在するという意味(1934年版にはチャールズ・ファレルという方が主演されています)。

 

 

けれど、1930年と34年に相次いで映画化されるという事は、本作は当時の人気のストーリーだったという証拠ではないでしょうか?

 

 

そんな本作の主人公リリオムは、パリの街で回転木馬の呼び込みを生業にしている気風の言い青年。

 

彼が名調子で呼び込みを行うと、回転木馬は老若男女問わず大賑わい!!

 

↑夜の遊園地で人気の回転木馬係リリオム!

 

 

ある晩リリオムは、回転木馬に乗り来ていたとても可愛いジュリイという女性と仲良くなりますが、リリオムとジュリイが仲良くしているを嫉妬した、遊園地の女主人と大喧嘩をして、仕事を辞めてしまいます!

 

↑ジュリイに花をプレゼントしてい楽しむリリオムラブラブ

 

↑女主人は、仕事中デレデレしているリリオムに激怒してクビに。

 

 

呼び込み以外の仕事をやった事がなかったリリオムの裏の顔は、好きになった女性の家に転がり込んで、金を無心するヒモのような男!

 

 

ですが貧乏なジュリイは、リリオムを養う事なんてできそうにありませんあせる

 

だからリリオムは自分の正体を明かして、自分から離れるよう忠告するのですが、ジュリイは、たとえリリオムがどんな男だったとしても構わないと言って結婚する事を望み、二人はジュリイの叔母の写真館に居候する事にしますが、リリオムは想像力していた通り、全く働こうとしません。

 

↑なぁ、俺みたいなクズと付き合わず家に帰んなよ!

 …いいえ。私、お金はないけど、あなたと一緒になりたいの…

 

 

けれど家でゴロゴロしているリリオムに対して、ジュリイは一切文句を言わず、そんなジュリイの優しい態度にイライラしたリリオムは、彼女に暴力を振るって家を飛び出した後、遊園地の女主人に勧誘されて、再び回転木馬の呼び込みに戻ろうとしてしまうのです…

 

↑ジュリイが優しくすると…

 

↑突然激怒してジュリイに暴力を振るうリリオム!

 

…なんか、地獄のような家庭ですね汗

 

 

さて、一体何故リリオムは、優しく接したジュリイに対して、暴力を振るってしまうのでしょうか?そして、ジュリイとリリオムは、果たして幸せになれるのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑ちなみに映画の終盤は、想像を絶する展開に!!

 えっ。ひょっとしてこの映画はホラーなのあせるあせる

 

 

 

暴力衝動の裏にある想い…

 

本作は恐らく現代人の感覚では、違和感を感じてしまう展開の映画!

 

理由は勿論、リリオムのジュリイに対する暴力描写です。

 

 

 

現代ではいかなる理由があれど、他者への暴力は許さない時代。

 

けれど1930年当時は、女性に対して暴力的を振るうようような男性は、少なくなかったのではないかと思います…

 

↑さすがに、こういう人は少なくなりましたよね…(多分汗

 (「自虐の歌」より)

 

 

ですので本作は、リリオムの行動の是非を問うのではなく、なぜリリオムのように、いきなり暴力を振るう男性がいるのか?そして、そんな男性の暴力衝動の裏には、どんな心理が潜んでいるのかを知るためにご覧頂けると興味深いのではないかと思います😊

 

その心理は、男性自身すらも自覚していない自己嫌悪から来るもの!

 

 

映画の終盤、天国でジュリイに対する暴力を問い詰めらるのはリリオムではなく、リリオムのような行動を繰り返す、全ての男性たちに向けた、反省を促すメッセージとなっているのです!

 

 

 

では、そんなリリオムに対するジュリイの気持ちとは、どんなものだったのでしょう?

 

これは映画のラスト1分で語られるのですが、恐らくですが、天国でリリオムが受ける心理分析よりも、ジュリアの最後の一言の方が、暴力男にとっては衝撃的なのではないかと思います。

 

 

そう。

 

人間は、相手の心を分からず接しているからこそ、相手の本心を知った時、自分の行いを心から悔やむ事になるのです…

 

↑嬉しい時も、相手の事を想えない精神的に不器用なリリオム。

 それじゃあ猫だって可哀そうです汗

 

 

 

 

という訳で次回は

 

リリオムの「む」

 

というテーマで

 

タフカズ

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

合格備考:これまでの「しりとり」が…

 

① リータ:バトル・エンジェル → 「る」

② ビー・スパークス → 「す」

③ ガラムルディの魔女 → 「じょ」

④ ジョジョ・ラビット → 「と」

⑤ ースト  幸せになるためのレシピ → 「ぴ」

⑥ ンチクリフ グランプリ → 「り」

⑦ リオム → 「む」

 

となっておりますので、以降使えない最初の文字は…

 「あ」、「じょ」、「す」、「ぴ」、「む」、「り」、「る」、「ん」の(8文字)です😄

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

合格おまけ合格

 

①選外となってしまった「り」の映画(その1)
「リアル・スティール」

理由:ああ残念!最後に「る」が付のてぜ゛選外にあせる

 

 

②選外となってしまった「り」の映画(その2)
「リザとキツネと恋する死者たち」

理由:大好きな映画ですが、既に過去に紹介済み…あせる

 

 

③選外となってしまった「り」の映画(その3)
「理想の女(ひと)

理由:迷いましたが別シリーズでご紹介予定なので…