こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘というテーマで
強奪のトライアングル
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
本作の原題は鐡三角
鐡は鉄の事なので「鉄でできた三角形のような強固な絆」という意味だと考えられます。
そして、この映画における鐡三角は、3人の登場人物の友情の絆なのです!
↑邦題は、作品に込められた意味を失わせています!
鐵三角は、3人の友情の絆を意味しているのです。
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
…あんまり思い入れのなさそうな解説ですね
けれど解説にある通り、本作は香港の3人の監督によってリレー形式で製作されたクライム・アクション映画。
上映時間が93分なので、それぞれ30分を担当し、事前の打ち合わやあらかじめ完成された脚本がない状態で前のパートを引き継ぐ完全なリレー形式で作られたという監督たち自身も結果の予想がつかない状態で作られた作品なのです!
恐らく最初に決めた事は、主要登場人物が友達だという事と、何かを盗む計画をしたという事だけ!
↑男三人が何かを盗む映画にしようぜ!!
登場する3人とはエンジニアのサン、タクシー運転手のファイ、骨董屋のモク。
人生に行き詰っていた彼らは銀行強盗を画策していましたが、酒場で彼らの計画を耳にした謎の男から、銀行強盗よりも良い仕事があると持ちかけられ、興味があったら電話をくれと告げられ名刺と1枚の金貨を受け取ります。
半信半疑で骨董屋のモクが金貨を鑑定すると、古代中国の埋葬品の一部でとても高価なものだと判明し、3人は名刺の男に連絡を取ろうとしますが、その男が肺炎を悪化させて死んでしまっていたために、彼らは3人だけで埋葬品の在り処を見つけて盗み出す事にするのです!
さて、金に困っていた3人は、果たして大金を手にする事ができたのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
↑三人はイマイチパッとしない男たち!
果たして彼らは、大金を手にできるのでしょうか?
と、ここまでの展開はツイ・ハーク監督のパート。
彼のパートの特徴は、人生に行き詰った3人のドンよりとした雰囲気。
エンジニアのサンは事故で亡くなった前妻の保険金で生活している無口な男で、前妻そっくりの妻は、彼を不審を抱いて刑事と不倫をしています。
タクシー運転手のファイは、勝手に銀行強盗の話を進めてしまっていたために、マフィアたちに睨まれ針のむしろ!もしマフィアを裏切れば、料理屋を営む母親の命もありません
株で失敗して骨董屋を手放しかけているモクは、とにかく金が必要!
つまり3人は鉄のトライアングルどころか、いつ仲間割れをしてもおかしくない危うい関係だったのです!
けれど映画は、リンゴ・ラム監督のパートでスタイリッシュなアクション映画となった後で、友との絆を大切にする侠の映画を撮り続けているジョニー・トー監督によって、ちゃんと鐡三角の物語として爽やかなラストを迎えるのです😊
そう。
鐡三角とは、登場人物たちだけではなく監督たち3人の友情の絆でもあったのです!
ドロっとしたノワールな展開で始まり、カーチェイスや命のやり取りのある裏切りと不信感の漂う中盤を過ぎ、何故か最後には友情っていいよね~となる本作は、それぞれの監督の持ち味を生かしながら鉄のトライアングルで映画を完成させた3人監督の友情が垣間見える、愛すべき作品となっているのです。
個性の強い映画監督が、他者の作った作品を上手く引き継いで、崩壊させずに一本の映画にするという行為も鐡三角なのです!
↑3人の友情は、監督たちの掌によって右往左往
でも、最後にはハッピーエンドなのです😊
という訳で次回は
3度繰り返されるラブストーリー
というテーマで
ポンヌフの恋人
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
おまけ
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