こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
発掘良品の発掘
というテーマで
狼たちの街
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
適当な邦題
とても不思議な事なのですが
海外の作品を日本語タイトルに変換する際
原題の意味を一切汲み取らず
適当なタイトルを付けられている事がとても多く
これが、作品を理解する上で
大きな妨げとなる事が少なくありません
二人の駆け出し女優の確執を描いた
「ALWAYS SHINE」という作品が
意味不明の「ブラック・ビューティー」という
邦題だった事!
原題に込められた
「いつもキラキラ」という意味が
重要な意味を持つ作品なのですが…
本日の作品の原題は
MULHOLLAND FALLS
(マルホランド・フォール)
おおっ!
マルホランドという言葉で思い出すのは
デヴィット・リンチ監督のマルホランド・ドライブ!
↑本作より後に作られた作品ですが
マルホランド・ドライブは、ハリウッドの残酷物語です。
マルホランドとはハイウェイの名前。
ロサンゼルスにある
マルホランド・ハイウェイは
箱根のような急カープが連続して続く
走り屋ご用達の道路!
急カーブいっぱいのマルホランド・ハイウェイ!
ですので、もし本作の邦題に
マルホランドという単語を入れていれば
ハリウッドを舞台にした映画だと一発で理解できたり
デビッド・リンチ監督がお好きな方が
同じマルホランド・ドライブを舞台にした映画として
注目してくれたかもしれませんが
狼の街というタイトルでは
そんな機会も失われてしまいますね…
ちなみに本作は
第二のマルホランド・ドライブとも言うべき
権力と女と暴力が交錯する
ロサンゼルスの闇を描いた映画なのです!
↑ようこそマルホランド・ハイウェイへ…
アバウトなストーリー
本作の舞台は
1950年代のロサンゼルス。
治安が悪化したロサンゼルスには
警察署長直属の特別捜査班が結成されます。
メンバー全員が中折れ帽をかぶり
ハット・スクワッドと呼ばれた特務部隊は
暴力には暴力を的な
ルール無用の荒くれ警官の集まり!
↑俺たちが法律だ!!
そんな彼らのリーダーである
フーヴァー警部補は
ある日、郊外住宅の分譲地で死んでいた
女性を見て顔色を変えます。
その死体は
何もない砂地にめり込んでおり
骨が砕かれた無残なもの。
…何で、こんな所でこんな死に方を?
なぜフーヴァーが
その死体を観て顔色を変えたのかは
この時は説明されませんが
その後、今度はフーヴァーの事務所に
彼女が映ったフィルムが届きます!
フィルムには、彼女の情事が映っており
そのフィルムを仲間と観ていたフーヴァーは
突然怒りだして
上映中のフィルムを止めてしまいます!
↑わぉ!彼女セクシーだね!
と仲間が喜んでいると、フーヴァーは突然激怒して
フィルムを止めてしまいます。
ちなみにフーヴァーは既婚者で
奥さんとの関係も円満!
↑ラブラブの二人!
だとしたら何でフーヴァーは
死んだ女の事で、顔色を変えているの?
それは、彼女はかつて
フーヴァーの不倫相手だったからなのです!
↑かつてフーヴァーは、彼女を悪党から救った時に
関係を持った事があったのです…
けれど、彼女との不倫は
仲間たちも知らない秘密の出来事ですし
関係は既に終わっています。
その上、フィルムに映っていたのは
自分とは関係のない軍人と彼女の情事!
だとしたらどうしてフーヴァーは
そのフィルムを見て
顔色を変えたり怒ったりしたのでしょうか?
それを説明してしまうと
本作を観る楽しみを奪ってしまうので
控えさせて頂きますが
フーヴァーは、死体の謎を巡っていくうちに
とんでもない陰謀に
巻き込まれていってしまうのです!
さて、フィルムで彼女と情事を交わした軍人は
一体どんな人物だったのでしょう?
そして、そもそも誰が何のために
このフィルムを撮影し
フーヴァーの元に送ったのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑彼女の情事の相手だったのは意外な大物!
けれど彼は、死んだ彼女の事を大切にしていました。
だったら何故、彼女は殺されたの??
フォール=滝つぼ
先ほども書きましたが
本作の原題はマルホランド・フォール。
マルホランドに滝はありませんので
不思議な感じがしますが
実はこれは、フーヴァーたちの口癖!
フーヴァーたちは、ロサンゼルスを守るため
他の州から来た悪党を発見すると
マルホランド・ハイウェイに連れ出した後に
崖から叩き落しています!
↑シカゴから来た悪党を発見したぞ!
さぁ、崖から突き落とせ!
水のない滝つぼのような
マルホランド・ハイウェイの崖から
突き落とされた悪党は
ロサンゼルスの闇へと消えていきます!
そう。
フーヴァー達ハット・スクワッドの考え方は
悪を排除するのに法は不要という、独善的な思想!
↑ここはアメリカじゃねぇ。ここはロサンゼルスだ!!
そしてロサンゼルスに犯罪者はいなくていい。
何故なら、俺たちが始末するから!
けれど、邪魔者を排除する思想は
別にフーヴァー達の専売特許ではありません!
死んだ愛人のフィルムを巡って
トラブルに巻き込まれたフーヴァー達にも
排除の理論が待ち構えていたのです!
↑ここはアメリカじゃねぇ。ここは空軍の基地だ!
そして軍の基地に警察官はいなくていい。
本作は、そんな排除の理論の落とし穴と
身勝手な男たちの理論で
登場人物のほとんどが不幸になっていく
やるせない物語。
善悪の対決映画ではない本作は
正義の警察官であるはずのフーヴァーが
不倫という悪事を行った以上
マルホランド・フォールからは逃げられないのです…
↑少女売春を斡旋しようとしていたNYの悪党は
フーヴァーによって
闇の滝つぼへと叩き落されますが
不倫をしていた彼もまた
正しい事を行っていたとは言えず
マルホランドの滝つぼに落ちてしまうのです…
と言う訳で次回は
思わぬ収穫
というテーマで
突破口!
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
おまけ
①ところでマルホランド・ドライブって
どんな映画という方に…
②黄金期のロサンゼルスの魅力が
描かれた発掘良品に興味がある方へ…
③では未来のロサンゼルスは
どうなってるのかに興味がある方へ…
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