こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
どことなくなんとなく
というテーマで
マルホランド・ドライブ
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
★どことなくポイント★
黒澤明監督の最晩年の作品は
夢という映画。
この作品は黒沢監督自身が見た夢を
ショートムービーにして
自らの死期を悟って作られたと思われる
自分の見た夢のオムニバス映画。
黒澤監督が見ていた夢は様々!
小さい頃の不思議な夢
怪談や芸術に傾倒した時の夢
戦火やカタストロフの予感の夢
そして、人生の終焉を告げる夢…
↑ああ。ゴッホの絵を映像化してみたい…
そんな様々な夢を観ていると
夢は、想像力の産物であると同時に
観ている人にとっては
心の中で実際に体験した事であり
もう一つの現実といっても
差し支えないような気もしてきます。
というのは、現実の出来事です!
夢は他の人には見えないので
現実ではないのか?
それとも、夢を見た人にとって
夢を見たとう事は事実なのだから
現実に起こった事なのか?
どことなくなんとなく
定義がハッキリさせられない
夢の中の出来事
けれど、だからこそ夢というのは
魅力的なものとして
人々を魅了し続ているのです。
↑脳の中で夢だとしても
夢を見た人にとっては現実の出来事なのです!
★アバウトなストーリー★
映画の冒頭
夜道を暴走する車が衝突事故を起こし
壊れた車の中から
黒髪の女性がフラフラと出てきます。
↑女性は事故で唯一の生き残りでした…
彼女が事故にあったのは
ハリウッドにある
マルホランド・ドライブという道路。
事故のショックで記憶を失った女性は
高級住宅の立ち並ぶ
サンセット大通りまでたどり着くと
映画の撮影で家を留守にしようとしていた
有名女優の家に忍び込みます。
と言っても、泥棒する訳ではなく
安全に休める場所が欲しかっただけ!
仕事も名前も一切忘れた女性でしたが
自分が何か危険な出来事に
巻き込まれてしまっていた事だけは
直感的に理解していたのです。
けれど、そんな女の潜伏している家に
俳優のオーディションを受けるために
家を借りる約束をしていた
女優の姪のベディがやって来てしまいます!
↑はじめてのハリウッドにドキドキワクワクのベティ。
という事は、ベティは女性を
不審者として通報!?
いいえ。
ベティは、女性を女優の友人と勘違いし
記憶を失っているのなら
記憶が戻るように
ハリウッド周辺で一緒に聞き込みをしようと
提案してきたのです。
↑ねぇ。良かったら私に
記憶探しを手伝わせてくれない?
人懐っこくて機転が利くベティは
自分のオーディションの合間をぬって
記憶喪失の女性の
身元捜しを手伝う事にするのです。
↑記憶喪失の女性は名前を尋ねられた時、
壁のポスター書いてあった
リタ・ヘイワーズという文字を見て
咄嗟にリタと名乗ります!
けれどリタは、人身事故にあった時
大量の金を持ち歩いており
事件に関与していた可能性があったのです!
↑リタは何故、大金を持っていたのか?
さて、リタは一体何者なのでしょう?
そしてオーディションを受けたベティは
ハリウッドで女優として成功できるのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑かわいいベティは
アメリカン・ドリームを掴めるのでしょうか?
★作品を愉しんで頂くために★
本作は、
サスペンスタッチのリタの物語と
女の子のサクセスストリーのベティの物語が
絶妙なバランスで融合し
観客を映画の中に引き込んでいく作品!
↑がんばれベティ!
↑大丈夫かベティ!?
けれど、2人のストーリーの間に
奇妙なシーンが
幾つも挿入されていくのです。
↑ピンクに染めてやる!!!
殺し屋が出てきたり…
マフィアたちのやり取りがあったり
怪物が出現したり
セレブなサクセスストーリーがあったり
エロティックなシーンがあったり…
↑なぜか突然セレブとなって
ハリウッドを見下ろすプールつきの家でくつろぐ
ベティとリタ。
???
(-"-;A
それって、現実の出来事じゃなくて
まるで夢の中みたいじゃ…
はい。
もうお分かりですね!
本作は、ある人が見ていた様々な夢!
黒澤明監督が夢という映画で
幼少期から晩年までの
自分が見た夢を映像化したのだとしたら
本作はハリウッドで成功を夢見た
女の子の心の中!
↑ああ。あこがれのハリウッド…
ハリウッドで女優として活躍すれば
現実と心の中の夢だけでなく
様々な映画で演じた役の数だけ
様々な体験してきたという事ですよね!
↑私たちは、演技した数だけ
他の人たちより体験を重ねていくのよ
そんな夢見る女性に
現実で何が起こったのかは
映画のラストで明かされます…
↑最後に、ちゃんと種明かしをしてくれます。
そして、その現実を知った時
観客である私たちは
人生の儚さを思い知るだけでなく
自分の人生は
どんな断片が刻まれていくのかを
どことなくなんとなく
考えるキッカケになってくのです。
↑あなたが見た、現実と夢と演じてきたものが
人生の最後に上映されたら
それは一体、どんな映像となりますか?
本作はきっと、生きていくうちに
何度か観直して
自分の心の中には
どんな断片が残ってるのだろう
というのを自問自答できる
哲学的であると同時に
人生に意味を与えていくための
作品だと思います。
願わくば、美しい思い出に包まれた
最後を迎えられますように…
↑皆さんの心の中の劇場では
最後に、どんな映像が流されるのでしょうか…
と言う訳で本シリーズは、これでおしまい!
長い間お付き合い下さり
本当にありがとうございました
\(^▽^)/
次回からはまた新しいテーマで
映画をご紹介できればと思っておりますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑本作に似た作品としては
「ザ・ウォード/監禁病棟」や…
↑「ジェイコブズ・ラダー」などがあると思います。
一見すると、よく分からない作風は
当事者にしか見る事ができないものが
描かれているから!
けれどそれらは
現実だろうが、妄想の中であろうが
実際に見た当事者には実体験なのです!
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