こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
発掘良品の発掘
というテーマで
さらば冬のかもめ
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
本作品の注目ポイントを
3つ挙げるなら…
注目ポイント①
欠番作品が多数存在する
発掘良品の謎!
発掘良品は、不思議なシリーズ。
セレクトされた隠れた名作を
毎月紹介しているシリーズなのですが
不思議なことに、店頭の発掘良品コーナーには
正式には選ばれていないはずの作品が
並んでいる事があるのです!
↑正式には選ばれていない作品の例
2018年11月現在、渋谷TSUTAYAには
発掘良品として「ザ・パッセージ/ピレネー突破口」
という作品が並んでいるのですが
この映画は、発掘良品の公式サイトでは
紹介されていないのです!
本作も発掘良品ではないのに
第十弾と同時期に
ラインナップとして並べられていた作品!
ですので本日は
せっかくですので番外編として
正規のラインナップに選ばれなかった
小粋なロードームービーを
ご紹介させて頂ければと思います
ヽ(=´▽`=)ノ
注目ポイント①
人生の先輩として
護送する囚人に
生きる愉しさを教えていく!
本作は
懲役8年を言い渡された新兵を
海軍刑務所へ移送させる
という任務を命じられた二人の下士官と
移送される新兵のおはなし。
↑おら、刑務所まで何もするんじゃねぇぞ!
懲役8年!!!
その新兵は、極悪人なの!?
( ̄Д ̄;;
いいえ。
新兵のメドウズが盗んだのは
募金箱の中の40ドル。
…公金じゃなくて募金?
(-"-;A
…だとしたら懲役ではなく
関係者に謝罪して
40ドルを返させれば問題解決では?
えっと…
実は、その募金箱は
基地の司令官夫人が設置したもので
メドウズが厳罰なのは
司令官への面子のためだったのです!
けれど、面子のために
8年間も刑務所で服役する事になったのです
そんな任務を仰せつかった
下士官のバダスキーとマルホールは
イヤな仕事に不満でしたが
海軍刑務所までは
バスや電車を乗り継いでの小旅行!
途中で何泊かできるので
上司の目を逃れて
自由が満喫できる事を知った二人は
囚人の連行のフリをした
慰安旅行へと出発する事にしたのです!
↑よく考えたら、この任務サイコーじゃん!
けれど、護送を始めてみると
メドウズは社会経験が全くない無骨な青年。
↑お前、まだ社会の楽しさを何にも知らないの?
…はい。
バダスキーとマルホールは
理不尽な理由で
8年間も服役する事になるメドウズが
なんだか可哀そうになって
刑務所までの道中に自腹を切って
人生の楽しさをメドウズに教えていくのです!
↑おい。ここのハンバーガーは最高なんだぜ!
…はい。
↑おい。ビール買って来たぜ!
…はい。
↑おい。浴びる程ビールを飲むのは最高だぜ!
はい!
↑おい!女ってのはサイコーなんだぜ!!
ちょっと夜の街に出かけねぇか?
↑はい!もちろん行きます!!
\(^▽^)/
さて、そんな囚人と護送兵の
不思議な旅には
どんなラストが待っているのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑最初は、何も喋れなかったメドウズは
二人の優しさによって
次第に元気に、そして人生を楽しむように
変わっていくのです!
注目ポイント③
旅の終わりがある
アメリカン・ニューシネマ!
本作は、1973年の作品。
そしてこの頃
アメリカの映画界を席巻していたのは
アメリカン・ニューシネマと言われる
若者が現状から脱出して
自由を満喫した後に行き詰まっていき
社会によって抹殺されるという
後味の苦い青春映画。
↑アメリカン・ニューシネマの例①
とにかく、今の場所から逃げだそうぜ!!
「ダーティメリー・クレイジーラリー」
↑アメリカン・ニューシネマの例②
とにかく、今の場所から逃す事にしたんだ!!
「狼たちの午後」
60年代の若者革命がとん挫し
目標を見失った若者たちは
一応は、社会に適合しようとしますが
社会の息苦しさに耐え兼ね
自由を求めて、社会からドロップアウトし
やがては散っていきます…
↑アメリカン・ニューシネマの例③
俺たち、やりたい事は全部やったよな!
じゃあ行くぜ兄弟!!
プッチとサンダンスの明日はどっちだ!?
「明日に向って撃て!」
けれど本作の場合は
バダスキーとマルホールは海兵さん!
ですので、いくら自由を求めて
好きなように行動していたとしても
社会から逸脱していません!
↑俺たちは自由に生きるぜ!!
…と言っても、二人には帰る場所があります。
けれどメドウズには…
そう。
本作のラストでは
自由を愛するバダスキーとマルホールは
実は自由を放棄しており
自由を知ったメドウズには
強制的に自由が奪われてしまう事実が
彼らに重くのしかかってきます。
↑メドウズにいい奴だ。
でも俺たちは仕事で来ているんだよな…
自由を求めれば破滅!
自由を放棄すれば服従!
70年代の若者たちの苦悩は
社会に所属するのと
自由に生きる事との断絶を
実感した時なのです…
↑俺たちは、メドウズに自由を与えておいて
自由を奪うつもりなのか…
と言う訳で次回は
サラリーマン
残酷物語
というテーマで
摩天楼を夢みて
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑ちなみに本作の原題は「THE LAST DETAIL」。
DETAILには、特務という意味なので
ひょっとすると二人は、この任務を終えた後で
海兵を辞めたのかもしれません…
邦題も「かもめ=海兵」と「さらば=辞める」で
ギリギリ本題と同じ内容に
なっているような気がいたします
ヽ(=´▽`=)ノ
バイバイ海兵さん!
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