こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
どことなくなんとなく
というテーマで
ゆれる人魚
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
★どことなくポイント★
どんな人間でも
自分が理解できないものを
分かりやすく描く事なんて
できませんよね。
だとすると映画においても
人間が理解できないものが主人公なら
難解な作品となるのでは
ないでしょうか?
本日の作品は、将来において
カルト作品として記憶されるであろう
シュールな雰囲気が伝わってきますね…
けれど、そんな作品だからこその
魅力に満ち溢れた映画でもあるのです
ヽ(=´▽`=)ノ
★アバウトなストーリー★
本作のストーリーは
とてもシンプル!
地上の生活に憧れた
シルバーとゴールデンという
二人の若い娘の人魚が
売れないバンドのメンバーと
共同生活を送る
…えっ!
それだけ!?
( ̄□ ̄;)
はい。それだけです。
…なんかつまらなそう!
いいえ。
本作はストーリーではなく
人魚と人間との共同生活という
奇怪であると同時に魅力的な日々を
80年代のポップソングに乗せて
ミュージカル化した、他に類を見ない映画。
↑私の歌、聞きたくない?
そして、私の地上での生活を見てみたくない?
シルバーとゴールディンは
売れない3人組のミュージシャンが
浜辺で出会った人魚の姉妹。
2人は、体が渇くと尻尾が足になるので
濡れなけば地上での生活は可能!
人間の言葉も覚えていたので
バンドのメンバーは
仕事をしている時は楽屋の控室に
2人を匿っていたのですが
バンドを演奏させている店のオーナーは
2人が歌を歌える人魚だと知って
金儲けができると大喜び!!
最初はバックコーラスとして登場し
舞台の途中で水に浸かり
人魚に変身するという演出は大当たり!
↑最初はキュートなバックダンサー!
↑途中で水槽に入れば人魚に変身!!
お客様も大興奮です。
毎日楽しい日々を過ごす2人ですが
妹のシルバーは
メンバーのミーテクに恋してしまいます!
↑金髪の美青年のミーテク。
けれどミーテクは、半人半魚のシルバーを
魚としてしか見る事ができず
シルバーの愛を拒否!
↑ごめん。君の事、魚にしか見えない…
シルバーの心が傷ついていた時
ずっと彼女と一緒にいたいと願っていた
ゴールディンの心もまた傷つき
ゴールディンは、人間の心臓を食べたいという
人魚の本来の習性を抑えきれず
行きずりの人間を殺して食べてしまうのです!
↑ああ。心臓食べたい…
さて、人間とは全く異なる人魚の姉妹は
一体どうなってしまうのでしょう?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑心臓を食べた後は泳ぎたいわ!
這って海へ向かいましょ。
★作品を愉しんで頂くために★
本作を監督したのは
アグニェシュカ・スモチンスカ氏という
ポーランドの女性監督。
↑アグニェシュカ・スモチンスカ氏
彼女の作品は日本において
本作だけしか公開されていないので
どんな作風なのかが分からず
その結果、恐らくですが
日本における鑑賞後の感想の多くは
よく分からない
不思議な感覚の映画
というものになってしまうと思います。
↑彼女のもう一つの長編作品の「FUGUE(フーガ)」
うわぁ。怖そうですね…
ですので、彼女を知らない以上
この作品が理解できると言い切るのは
おこがましい気がいたします。
けれど…
私たちが知らないのは
監督の事だけではありません!
本作の主人公である人魚というのは
人が住むことができない海中に住み
人と異なる言語で会話をし
人とは異なる人生観を持った幻想生物!
↑人間には聞こえない発信音のような言語で
何かを語り合う姉妹たち。
その上、男子である私にとっては
女の子の心の中にある
恋愛感情や失恋の絶望についても
正しく理解できている自信がありません。
↑オープニングで流れる女の子っぽい人魚の絵!
これって人を殺してるシーン?
それとも人を愛しているシーンでしょうか?
そう。
深海に棲む人魚の気持ちも
複雑な思春期の女の子の心の中も
理解できないものなのですから
本作が難解なのは当たり前だと思います。
↑人魚の恋とはどんなもの?
けれど、本作においては
人魚にまつわる様々な伝説については
かなり忠実に描かれています!
歌で人間を魅了する
人間の心臓を食べてしまう
人間になると言葉を失う
そして、人間との恋に破れると
泡となって消えてしまう…
そんな伝説を散りばめながら
女性監督ならではの視点で描かれた
美しく奔放でありながら
傷つきやすく、残酷でもある人魚姫たちは
どことなくなんとなく
ヨーロッパの冷たい海に棲息する
現代の若い人魚たちを
描いている映画
なのではないかと思います
(*´∇`*)
難解な映画ではなく
不思議な人魚の世界を
女性視点で垣間見せてくれた映画。
それが本作の本質ではないかと思います。
↑ああ。私たちの知らない人魚の恋とは…
と言う訳で次回はいよいよ
本シリーズの最終回!
ラストは
夢で逢いましょう
というテーマで
マルホランド・ドライブ
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑本作に流れる明るい絶望感は
まどか☆マギカなどで活躍されていらっしゃる
劇団イヌカレーさんの作風と
似ている気がします。
↑思春期の少女たちは
明るく楽しい日々の中で絶望して
死を望むのかもしれませんね…
(「さよなら絶望先生」より)
↑私たちは、明るく楽しい地上を夢見て
絶望してしまったの…
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