こんばんは
ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/





本日も
 

想像力と幽霊奇譚
 

というテーマで
 

オー!マイ・ゴースト
 

 

という映画を
 

ご紹介させて頂ければと思います。






前回のリメンバー・ミーは
 

生者が死者を想ってくれるなら
死者は死後も幸福である

 

というメキシコの生死観の映画。


↑生者が死者を忘れてしまわなければ

死別した家族ともずっと仲良しって良いですね!

 

 

リメンバー・ミーの回はコチラ






では逆に、もし死者の方に
 

生者対する想いが残っていた場合は
 

どうなるのでしょうか?






このシリーズで
 

本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。


推薦理由①
心残りがあって死んだ者は
死後を安らかに
過ごすことができない
という事が描かれた映画だから






本作は、ゴースト/ニューヨークの幻

 

という映画に似た作品!

 

↑幽霊となった主人公が活躍するラブストーリーです。





ゴーストでは
 

事故で死んでしまった青年サムが
 

恋人の事が気がかりで
 

天国にはいけずニューヨークに留って
 

彼女を危機から救います。


↑天国にも行けたのですが

サムは天国に行かずに恋人の元に留まります。




サムは幽霊となった後も

 

集中すれば物を動かす事ができたり
 

協力的な霊媒師に出会えた事で
 

サムが幽霊となった後でも傍にいる事を

 

恋人に気づいてもらえます

 

ヽ(=´▽`=)ノ

 

↑幽霊と人間のキスラブラブ

 





けれど、死者の想いが

 

生者に理解してもらえるというのは


極めてレアなケース!





恐らくですが
 

もし幽霊が存在するのであれば

 

大切な人に想いを伝えたいにも関わらず

 

認知してもらえない幽霊は
 

山ほどいるのではないかと思われます

 

(ノ_-。)





本作の主人公のピンカスは

 

そんな浮かばれない死者たちが
 

見えるようになってしまった

 

人付き合いの大嫌いな歯医者さん。


↑ピンカスは、独身中年の歯医者さんです。





彼が死者を見えるようになった理由は
 

ごく普通の検査入院の時
 

必要ない全身麻酔を要求した結果
 

一時的に心肺停止になってしまったから!
 

↑偏屈なピンカスは、検査中に医師たちと話すのが嫌で

全身麻酔を希望して死にかけたのです。

 

 

 

 

そう。

 

 

 

 

一時的に死者の仲間入りをしたピンカスは

 

死者を認識できるようになってしまったのです!

 

↑病院の入り口にいた看護師に話しかけると

幽霊の彼女は、自分の事が見える人間がいる事に驚き

ピンカスと話をしようとついて来てしまいます!

 

 

 

 

人間嫌いのピンカスは

 

幽霊とも話したくないので逃げ続けますが

 

彼らはどんどん増えて

 

ピンカスの後をついてきてしまいます!

 

↑何、この状況あせるあせる

 

 

 

 

 

でも、どうして幽霊は

 

ピンカスの後をついて来るの!

 

 

 

 

 

それは、彼らの願いを

 

ピンカスに聞き届けてもらいたいから。

 

↑私たち、現世に心残りがあるんです!

 

 

 

 

 

出した手紙が渡せなかった…

 

自分の死に責任を感じている同僚がいる…

 

愛していると伝えられなかった…

 

 

 

 

 

 

 

この映画の舞台であるニューヨークは

 

そんな想いを伝えられずに死んだ人々が群れる

 

ゴーストの街だったのです!

 

 

推薦理由②

遂げられることのなかった

多くの死者の想いが残る大都市は

ゴーストタウンでもある

 

↑なんてこった!NYはゴーストタウンだ!

生者にとっては成功者の街。

けれど死者にとっては心残りのある街。

それが大都市なのです。

 

 

 

 

という事は、ピンカスは

 

幽霊の話をきいて助けてあげるの?

 

 

 

 

 

いいえ。

 

 

 

 

ピンカスは大の人間嫌いですから

 

たとえ死者だとしても

 

誰かのために何かをする気持ちを

 

一切持ち合わせていない男だったのです。

 

↑幽霊たちから逃亡するピンカス。

奴らとは関わりたくない!

 

 

 

 

ピンカスが唯一興味を示したのは

 

マンションの一階上に住んでいた死者の

 

自分の妻を

悪い男から救ってほしい

 

という依頼。

 

↑なぁ。俺の妻を変な男から守ってくれよ!

 

 

 

 

 

最初は、拒否していたピンカスですが

 

彼の妻を観て一目惚れ!

 

 

 

 

 

だから、死んだ男の依頼を受けて

 

自分が彼女にプロポーズする事にしたのです!

 

↑彼女は古代エジプト史の考古学者。

よし、ミイラの歯について解説して親しくなっちゃおう!

 

 

 

 

 

さて、徹底的に利己的なピンカスは

 

この恋を成就する事ができるのでしょうか?

 

 

 

 

 

それは是非、皆さん自身の目で

 

ご覧になって頂ければと思います。

 

↑初デートは元夫が後ろからコーディネイト。

頼むよ、僕の恋を実らせて!!

 

 

 

 

 

ピンカスは心の底から利己的な男。

 

 

 

 

 

だからこそ彼の恋は

 

元夫の依頼ではなく自分のため!

 

 

 

 

 

 

けれど、そんな気持ちで接されて

 

彼女もピンカスを愛してくれるでしょうか?

 

↑彼女の口癖や趣味などを元夫から聞き

彼女を口説こうとするピンカス。

けれど、そんな接し方で口説こうとする男性を

女性は好きになるのでしょうか?

 

 

 

 

 

彼女と恋をしたピンカスですが

 

彼の身勝手な恋心は

 

彼女に気づかれて失恋してしまいます。

 

 

 

 

 

そして、そんな辛い失恋を経験した事で

 

ピンカスは人生で初めて

 

相手への誠実さなくして

 

他者から愛される事はないと気づき

 

幽霊たちに対しても

 

思いやりを持って接するようになります。

 

↑幽霊たちの想いを聞き届ける事で

彼らは一人ずつ消えていき

代わにピンカスの心には彼らの想いが残ります。

 

 

 

 

 

本作は、幽霊たちの存在を

 

大都会で想いが遂げられなかった人々に

 

置き換えて考えると

 

作品の意図が分かって来る作品。

 

 

 

 

 

大都会をゴーストタウンにしないためには

 

他者が叶えられなかった想いを

 

自分ができる範囲で手伝ってくれる優しさが

 

必要なのではないでしょうか?

 

 

推薦理由③

優しい心は大都会を

ゴーストタウンにするのを止める

 

↑本作の原題は「GHOST TOWN」。

ニューヨークがなぜゴーストタウンなのかを考えると

もっと他者に優しくしても…

という気持ちが芽生えて来るかもしれません。

 

 

 

 

 

でも優しくなったピンカスも

 

結局は、想いを遂げられなかった人?

 

 

 

 

 

いいえ。

 

 

 

 

 

彼の優しさは

 

彼の元へと返っていきます。

 

 

 

 

 

人は他者に優しくできるだけ

 

他者からも愛されるようになるのです

 

ヽ(=´▽`=)ノ

 

 

 

 

 

と言う訳で次回は

 

慙愧の幽霊

 

というテーマで

 

ダゲレオタイプの女

 

という映画を解説してみたいと思いますので

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

↑大都会で利己的に生きていた時には

一切笑わなかったピンカス。

 

けれど幽霊(誰か)を助けたピンカスは

微笑むようになっていくのです!