こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
発掘良品の発掘
というテーマで
殺しの分け前
ポイント・ブランク
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
皆さまは難解な映画はお好きですか?
実はTSUTAYA発掘良品には
予備知識なしに観ると
全く理解できない難解な作品が
結構多くラインナップされているのです!
例えば…
闇のバイブル/聖少女の詩
↑少女のシュールな悪夢を見ているような気分になる
幻想と現実が交錯するカルトな作品です!
例えば…
ファンタスティック・プラネット
↑巨人の支配する見知らぬ惑星で
原始的な人間が蠢く、宇宙の彼方の出来事!
例えば…
狼の血族
↑分かりそうで分からない!
思春期の少女の男性への畏怖と憧れが
赤ずきんの地獄めぐりの物語となっていくのです!
…難解という事は
つまらないっていう意味?
いいえ!
これらの作品はどれも魅力的!
謎が散りばめられている映画だからこそ
一体何が描かれているんだろうと
想像の翼を広げたり
作者の意図や時代背景などを理解した時
難解な映画は平凡な映画よりずっと
面白く感じるものなのです
ヽ(=´▽`=)ノ
本日の作品も
そんな難解な作品の一つ!
そして難解であると同時に
多くの映画ファンたちを魅了し続けている
魅力的な作品でもあるのです!
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
謎めいたストーリーの
行間を想像する楽しさがある
サスペンス映画だから
本作の原作は
リチャード・スタークという小説家の
『悪党パーカー/人狩り』
ハード・ボイルドとして人気がある本作は
原作通り映画化したとしても
きっとヒットする作品ではないかと思います。
けれど、監督したジョン・ブアマンは
普通ではない作品を作る監督!
夏の思い出作りに
カヌーで川下りに挑戦する事にした男たちが
現地の人に襲われて地獄を見る
脱出
↑お前たち都会人は、
ここじゃ殺されたって誰にも分んねぇぞ!
(「脱出」より)
太平洋の孤島でアメリカ兵と日本兵が
たった二人で殺し合う
太平洋の地獄
↑二人しかいないのに殺し合う!
けれど相手が死んでしまえば孤独になるので
殺す事はできない…
ああ、人間とは何と身勝手な生き物なのでしょう!
(「太平洋の地獄」より)
そんな一筋縄ではいかない作品を作る
ジョン・ブアマン監督は
本作を、謎めいた作品として仕上げます。
主人公はウォーカーという殺し屋。
彼は、友人に騙されて
廃墟となったアルカトラズ島で
瀕死の重傷を負います。
彼を騙した友人は
ウォーカーの妻とも関係しており
死の淵から蘇ったウォーカーは
友と妻へ復讐し
貰えるはずだった分け前を取り返そうと
島を脱出します。
↑海流のきついアルカトラズの海を渡り
復讐へ向かうウォーカー。
妻の住む家にたどり着いたウォーカーは
家に侵入するなり
銃を連射して友人を抹殺しようとします!
↑部屋に入るなら銃を抜き…
↑ありったけの銃弾を撃ち込むウォーカー!
ただし、誰もいないので
銃弾はベッドを打ち抜いただけでした!
えっ。
( ̄□ ̄;)
もし、友人じゃない人がいたら
どうするつもり!?
そんな事には一切頓着せず
ウォーカーは妻に友の居所を詰問し
それに答えた妻は
気がつくと自殺してしまうのです!
↑妻は、ウォーカーを裏切った事を後悔していますが
彼は、全く聞いていないようでした…
けれど、死んだはず妻は
次の瞬間、ベッドから消えてしまい
代わりに猫が座っています。
↑あれ?妻の死体は?
銃痕も消えてしまっていますね…
更に次の瞬間、部屋は廃墟になり
ウォーカーは虚ろな顔で
妻に教えられた友人の住むアパートへと
車を走らせていくのです。
↑妻の事を忘れたように行動するウォーカー。
さて、一体ウォーカーは
この状況を、どう理解しているのでしょう?
そして、この映画は
どこへ向かっていくのでしょう?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑自分の内面を話さないウォーカー。
果たして彼の真意は??
詳細を書くと観る楽しみを損なうので
これ以上の説明は控えさせて頂きますが
本は終始こかんな感じなので
常識的にストーリーを追おうとすると
理解不能となってしまいます!
けれど、視点を変えて
映画に描かれていない事を想像すると
様々な可能性が見えてきます。
何故、ウォーカーは
自分のキモチを喋らないのか?
そしてなぜ、復讐だけでなく
分け前を求めるのか?
そもそも彼はなぜ、瀕死の重傷から
助かったのか?
そしてどうやって荒海を
無事に渡ってこれたのか…
これらの事すべては
ウォーカーは普通じゃない!
という印象を観客に与えます。
そして…
もし、その言葉が比喩ではなく
本当の意味で
ウォーカーが既に
普通じゃない人間だったとしら
と考えると
本作の描こうとした内容が見えてきます。
↑普通ではないウォーカー。
逆に言えば、事故に遭ったウォーカーが
普通じゃなくなっていとしたら…
そう。
本作は、ウォーカーの状態を想像する事で
ゾッとするような可能性が見えて来る
怪談のような映画なのです!
推薦理由②
不慮の事故で死んだ人は
自分の死を
認識できるのか…
↑分け前をよこせ!と脅すウォーカーですが
こんなの尋常じゃありませんよね!
けれどもし彼が、死の床で
裏切りと分け前の幻想を見ていたとすれば…
再度書きますが
主人公の名前はウォーカー。
けれどウォーカーとは
さ迷い歩く人
という意味かもしれないのです…
推薦理由③
さりげない伏線は
観客に気づかれないように
忍ばされている
↑本作は、ストーレートに観て意味不明だと感じた後
描かれている事が現実でないかもしれない
という可能性を信じて観ると
全く違う感想になるのではないでしょうか?
と言う訳で次回は
自由なき世界
というテーマで
レッド・コーナー
北京のふたり
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑本作のテイストに少し似た作品として
最近話題の衝撃絵本「おともだちできた?」
をあげておきたいと思います。
こちらも、一度読んだ時には
意味不明の話に思えるかもしれませんが
忍ばせてある伏線を理解すれば
ゾッとするような恐怖譚だと分かります!
描かれている事は
常に現実を描いているとは
限らないのです!
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