こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
発掘良品の発掘
というテーマで
フリーダム・ライターズ
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
相手の立場に立って考え行動するというのは
簡単なことではありません。
人は誰もが自分の人生を生きているからこそ
相手とぶつかる事があり
その結果、お互いが憎み合う事になる場合も
少なくないのです…
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
移民大国アメリカにおける
人種対立の深刻さを
実感する事ができる映画だから
本作も、前回のコーチ・カーター同様
実話を基にした作品。
コーチ・カーターの回はコチラ
本作の舞台となるウィルソン高校は
多くの人種のが共存する街ロサンジェルス!
かつては白人だけのエリート高だった
ウィルソン高校でしたが、学校の方針の変更により
多様な人種を受け入れるようになった後
雰囲気は一変してしまいます。
当時は、人種間の対立が激化していた
1992年のロス暴動の直後!
↑ロス暴動とは黒人のタクシー運転手
ロドニー・キングを暴行した警官が無罪となった事で
発生したデモや略奪行為の事です。
このような人種間の対立は高校内にも波及し
学校内では人種同士が反目し合い
一触即発の不穏な空気が流れていたのです!
クラスの中も、一触即発の緊張状態!
本作の主人公のエリンは
ウィルソン高校の平等な教育方針に共感し
赴任して来た女教師。
↑私、みんなのために頑張りたいんです!
けれど、学校の状況は
彼女の理想としていた平等な教育ではなく
学力に応じたクラス編成が行われ
勉強のできない黒人やヒスパニックの学生が
一まとめにされていたのです。
エリンは、そんなクラスの担当となりますが
彼女を見る生徒の視線は冷たく
エリンがどんなアプローチをしてみても
学生たちは民族間で固まって
敵対する民族と争いをやめませんでした。
↑民族同士の対立が激しく
モチベーションが極めて低いクラスの担任に!
けれど、なぜエリンは学生に
受け入れられなかったのでしょうか?
それは、エリンが恵まれた白人であり
学生たちが日々体験している過酷な状況を
理解していなかったからなのです。
推薦理由②
当事者しか分からない辛さを
第三者が理解していると言ったとしても
その言葉は当事者たちに響かない
↑実体験として身についた敵対心は
既に彼らの人格を形成してしまっていたのです!
と、いう事は白人であるエリンは
どんな授業をしても
学生たちの心を開く事はできないの?
(ノ_・。)
いいえ。
そんな事はなかったのです!
ある時、ある学生が授業中に
黒人をバカにした落書きを回しているのを見て
彼女は烈火のごとく怒ります。
↑唇が厚くて飛び出している黒人の絵!
なぜ彼女は怒ったのか?
それは、自分が傷つけられた事には
敏感に反応するにも関わらず
相手に対して同じように傷つけているのに
無自覚だという事にです。
↑自分たちの苦しみを知らないでと言いながら
相手を苦しめる事に対して平気ってどういう事なのよ!?
そして彼女は学生たち全員に問いかけます。
家族や友達を
争いで殺された人はいる?
という衝撃的な質問を…
さて、彼女の問いは、どんな結果となり
その答えに対して生徒たちは
どんな反応を見せたのでしようか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑エリンは、彼女自身の言葉ではなく
実際に過酷な日々を送っている学生たち自身に
争っている憎い相手はどんな人生だったのか?
という事を気づかせていくのです。
生徒たちにとっては
家族や同じ民族こそが同胞であり
同胞が傷つく事で相手を憎み
その憎悪によって対立していましたが
他の民族たちの経験も
自分と同様、過酷で辛いものだと知った時
学生たちの心の中には
相手への共感が生まれていったのです。
↑君たちも、俺たちと同じ想いだったんだ…
エリンはアンネの日記に倣って
学生たちに毎日思った事を綴らせる事にします。
もしアンネが日記を書かなければ
彼女に起こった悲劇は誰も知りれませんでした。
それと同様に、学生たちの辛い日々も
日記に残しておかなければ
誰にも知ってもらえず、理解もされません。
そして、他者の日常を知る事で芽生えた
社会への問題意識や
もっと勉強したいという意欲はやがて
エリンの生徒たちの精神を
強く、そして前向きにと成長させるのです!
↑暴行された過去を日記に書くのは辛い事。
けれど、その過去を知る事で
同じ境遇だった人も、彼女を憎んでいた人も
彼女の心の痛みを知るのです。
本作は、民族の対立によって
毎年多くの殺人事件が起こるアメリカの話。
けれど、たとえ殺人が起こらなくても
周囲の環境や家庭環境によって
傷ついたり苦しんでいたりする人々にとっては
救いになるのではないかと思います。
今、辛い環境にいる人にとっては
上から目線の提言よりも
自分も同じ境遇だったんだよという
共感してくれる存在の方が
きっと救いになると思いますので…
推薦理由③
傷ついた事のある人ほど
他者に優しくなれる
↑では過酷な過去がないエリンには
共感する資格がない?
いいえ。
彼女はこの学校で
充分すぎるほど学生に傷つけられてきました。
だからこそ彼女の想いもまた
傷つけてきた学生たちに届いていくのです…
と言う訳で次回は
素晴らしき哉
西部劇!
というテーマで
シルバラード
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑他者に対する優しさに目覚めた生徒たちは
全員がアンネの日記を読了し
実際にアンネを匿っていたミープ・ヒース氏を
学校に招待し話を聞かせてもらいます。
痛みや孤独を知る人間は
その苦しさを理解してくれた人を愛するのです
ヽ(=´▽`=)ノ