こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
発掘良品の発掘
というテーマで
狼よさらば
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
前回のグロリアは
荒廃したニューヨークの街を舞台にした
小さな子供と女マフィアの逃走劇!
↑この子の命は奪わせないわ!
彼らの歩くニューヨークの風景は
ボロボロの自動車や
廃墟となったビルが並んでいる
スラム化した近代都市。
↑こ、これがニューヨークの街並!?
そう。
1960年代後半から70年代の映画の中で
描かれているニューヨークは
生きて帰れぬ恐ろしい街だったのです…
↑映画「タクシードライバー」のニューヨーク。
…オシャレな街というより、危なそうな街ですね。
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
犯罪都市ニューヨークの
警察に頼らず自警する事の是非を
問題提起した映画だから
本日の狼よさらばは
正常と異常
そして
正義と悪の境界線を問う
という
問題提起型の映画!
主人公は建築士のポールは
妻をとても深く愛している温厚な男。
↑いつまでも愛しているよ…
二人の間には、すでに結婚した娘もおりますが
娘と妻は今でも仲良しで
よく一緒に買い物に行くような関係でした。
けれど、そんな幸せそうなポールの妻子に
ある日、悲劇が襲います!
スーパーで買い物をしていた二人は
不良たちに後をつけられ
家の中に進入されてしまったのです!
↑NYのスーパーは不良たちの遊び場でしたが…
↑裕福そうな美人母子を発見した不良たちは
↑彼女たちを襲うために、後をつけてきました!
スーパーの店員のフリをして
妻子のアパートに侵入した不良たちは
暴虐の限りを尽くして逃走!
↑最初は金目当てでしたが
所持金が少ない事に激怒した不良たちは
二人にひどい暴行を加えます。
妻子は病院に搬送されますが、妻は死亡!
娘はショックによって
植物人間のようになってしまうのです。
↑ああ。何てことだ…
という事は、この映画は
ポールが妻子を暴行した不良たちを見つけて
復讐するというお話?
↑復讐のために犯人を捜すの?
いいえ。
ポールは温厚な男。
過去に徴兵されて朝鮮戦争に従事した時も
兵役拒否をして前線には出ず
病院勤務だった人間です。
辛い事件を忘れようと
仕事に打ち込むポールですが
彼の耳には日々
街の治安を嘆く声が聞こえてきます。
不安に思ったポールは
護身のために簡単な武器を作って
持ち歩くようになります。
そんなある晩
ポールは後ろから襲ってきた暴漢に向かって
反撃を行ってみました!
↑靴下の中に大量の小銭を入れた武器で不良を攻撃!
反撃に驚いた暴漢は走って逃走!
そして、その事件を機に
ポールの心には得体のしれない感情が
蠢きはじめたのです!
↑非暴力主義だったポールは
自分が不良に反撃した事にショックを覚えますが
その経験は、彼の何かを変えていくのです…
さて、ポールの心の中に生まれた感情とは
一体どんなものだったのでしょう?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑落ち込んでいるポールを心配して
彼の事務所の社長は、治安の良いアリゾナへ
しばらくの間、出向させるのですが
アリゾナは、銃による平和を信じる人々の土地でした…
映画の最初の頃
ポールは優しい善人ですが無力な男。
妻と娘が被害者にあっても
警察に訴えるだけ。
けれど、自分を襲った男に反撃した時
彼は、自分にもできる事を発見してしまいます!
そうだ、不良たちを撃退するには
暴力が効果的なんだ!
という事を…
推薦理由②
理不尽な暴力を
阻止するための暴力は
理不尽なのか?
アリゾナで現地で友人となった男に薦められて
射撃場で銃を撃つポールは
子供の頃は父親と一緒に狩りで銃を撃っていたが
父が動物と間違えられて射殺された後は
銃には一切手を触れていなかったと回想します。
↑父の死は銃による理不尽な死でした。
やがてアリゾナでの仕事を終えて
ニューヨークに帰る事になったポールに対して
アリゾナの友人はプレゼントとして
一丁の拳銃をプレゼントしてくれたのですが
銃を見つめたポールは、その銃をポケットに忍ばせて
夜のニューヨークの街へと出ていきます。
危険地帯と化した夜のニューヨーク。
ポールはすぐに強盗に遭遇し
金品を要求されますが
ポールは、眉一つ動かす事なく
強盗を射殺するのです!
↑金を出せ! ズドン!!!!射殺完了!
もちろんこの強盗は
妻子を襲った不良たちではありません。
そう。
ポールは妻子への復讐者ではなく
街の不良たちを駆除する
殺人鬼となってしまっていたのです!
↑不良たちはナイフですが
ポールは銃で問答無用で射殺します!
↑どう考えても過剰防衛ですね
もちろん、一連の不良の殺害は大事件となりますが
多くのニューヨーク市民たちは
不良抹殺人の首謀者に拍手喝さいするのです!
↑不良を殺す謎の男はヒーローだ!
治安が悪いのなら
自己で防衛する気概を持て!
これは、植民地であるアメリカの国民の多くが
建国以来ずっと支持してきた考え方。
行政が力を行使できないなら
正義の名のもとに自分たちで裁きを下す!
この考え方の延長線上で
不良殺人を繰り返していくポールは
果たして悪なのでしょうか?
↑新聞や雑誌などでも
不良殺人の犯人の是非を問いかけます。
その上、銃で殺される事を恐れた不良たちは
夜のニューヨークで鳴りを潜め
実際の治安も、以前より安全になってしまいました!
けれど、ポールを放置しておけば
ニューヨークは私刑執行人の街となります。
暴力、復讐、銃による平和
治安維持の方法、そして私刑の是非!
単純な復讐劇ではなく
様々な問題を観客に投げかける本作は
私たちの暴力や治安に関する
問題意識を刺激し続ける作品となっているのです。
推薦理由③
治安を守るための
私的な暴力は
果たして許されるのか?
↑もしポールが許されないのなら
私的に悪を倒すバットマンも許されないという事。
さて、皆さんはポールやバットマンを
どうジャッジしますか?
と言う訳で次回は
行きはよいよい
帰りは恐い
というテーマで
ガルシアの首
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑そして、もう一つの私刑執行人の問題点は、
自分自身の正義に酔いしれると
次第に当初の目的を見失う可能性があるという事。
妻や娘のような犠牲者を防ぐための
ポールの行動は
いつしか楽しい不良ハンティングとなっていきます!
あ。ターゲット発見!!
今夜、あいつらを殺ることにしようかな…
:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
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