こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
発掘良品の発掘
というテーマで
パララックス・ビュー
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
前回のマラソンマンは
主人公のベープが信じていた
実の兄、恋人、そして自殺した父親までもが
ベープに見せていたのとは異なる
裏の顔を持って生活していた事が分かり
映画のラストでベーブは
世の中の全てを信じられなくなってしまいます。
↑マラソンで鍛えた体で九死に一生を得たベーブですが
家族も、愛も、家財も、生きる目的も失います。
けれどマラソンマンの場合
誰がどこの組織に所属していたのかは
おぼろげながら理解できますが
今回ご紹介するパララックス・ビューは
映画の中で起こっている事件に
どんな組織が介在しているのかが全く分からない
不気味な映画なのです。
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
70年代に囁かれていた
実体の分からない謎の組織が
登場する映画だから
本作は、画面上で起こっているストーリーを
キチンと説明していない作品なので
こういう組織が関与している話です!
という説明ができない不思議な映画。
映画の冒頭
シアトルの万博会場跡の展望ルームで
革新派の次期大統領候補である
キャロル上院議員がスピーチを始めた瞬間
銃撃されて殺されてしまいます!
犯人は、展望ルームの屋上に逃走しますが
その映像の途中にチラッと
別の犯人らしき人間が映るのですが
誰にも気づかれる事なく、彼は画面から消え
展望ルームに逃走した犯人らしき人は
屋上から転落して死亡します!
↑とても危険な展望ルームの屋上での撮影!
その後、突如場面は
事件の調査委員会のシーンとなり
上院議員を殺害した犯人は
単独犯であるという結審が下されます。
↑調査の結果、狂信的愛国者による単独の犯行です。
そして3年後…
地方紙の新聞記者をしているジョーの元に
事件の当日、展望台に居合わせていた
元恋人のリーが訪れて来て
自分は殺されてしまう!
と助けを求めてきたのです。
↑リーは怯え切って、ジョーに助けを求めに来ました。
リーは、事件を報道した新聞写真に
顔が写っていたのですが
最近、写真に映っていた人が6人も
謎の死を遂げていたのです。
↑次々と不審な死を迎えていく写真の人々。
と、言っても死因は心不全や交通事故など!
別に殺された訳じゃないから
心配しなくて良いと言ったジョーでしたが
数日後、彼女は、泥酔して睡眠薬を飲み過ぎて
事故死してしまうのです。
↑殺されると怯えていた人間が事故死??
不審に思ったジョーは
議員暗殺事件に立ち会っていて
釣りの最中に溺死した男を調べるために
山間の村に行くのですが
状況を知っている保安官に話を聞こうとすると
彼はジョーをダムの上流に呼び出して
彼を殺害しようとしてきます!
↑偽名を使って調査していたジョーは
保安官に襲われます。
やはり溺死した男は、殺害されていたのです!
取っ組み合いの末
保安官を溺死させたジョーは
保安官の家ら侵入し
事件の証拠になるものを探していると
パララックス・ビューという会社の
人材募集のチラシを机の中から発見します!
↑わが社は優秀な人材を募集しています!
辺境の保安官が持っているのを怪しんだジョーは
パララックス・ビュー社に興味を持ち
募集要項に同封するよう指定されていた
アンケートに目を通しますが
そこに書かれていた項目は
暴力的な人間や殺人者の適正を判断するような
項目ばかりだったのです!
↑アンケートを大学の教授に見せると
100点満点になる人は
無差別殺人者だと言われるのです。
さて、謎の会社パララックス・ビューとは
一体何をしている会社なのでしょう?
そして、次々と起こる目撃者の死亡事故は
一体どんな目的があるのでしょう?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑立派なビルの中にあるパララックス・ビュー社!
暴力的な危険人物たちをスカウトして
一体何をしているのでしょう?
本作は、謎めいた死が蔓延している映画。
今までご説明させて頂いた
銃による暗殺、睡眠薬による死、溺死だけでなく
船のエンジンの爆発、心臓麻痺、
飛行機の爆破、そして再び銃による狙撃…
政治に関与している人間や
暗殺の状況や目的を知っていそうな人間が
次々と殺される事件と言えば…
ケネディ大統領の
暗殺事件!
↑暗殺直前のケネディー大統領。
ケネディ大統領殺害犯も
オズワルトという人間の単独犯とされますが
そのオズワルト自身も
襲撃されて殺されてしまいますので
事件は藪の中…
ケネディ大統領が殺された時に
真犯人は、ベトナム戦争を終結させては困る
軍と武器産業界が結託して
暗殺を仕組んだのではないかという
軍産複合体陰謀説
が囁かれていました。
↑映画「ウォッチメン」では
ケネディ暗殺を請け負っていたのは
政府の裏仕事を引き受けるコメディアンという
スーパーヒーローでした。
本作は、そんな政治不信が
アメリカ中を覆っていた1974年の作品。
ですので本作の中で
パララックス・ビュー社の正体は明かされませんが
会社らが雇った多くの殺人者予備軍は
アメリカ中に散らばって
今日もどこかで、邪魔者を抹殺しているのです。
推薦理由②
政敵の抹殺を望む人間は
手段を選ばない
↑パララックス・ビュー社で働く人間の後をつけて
飛行機に乗ったジョーですが
ターゲットは結局、飛行機に乗っておらず
彼の荷物だけが搭載され
その飛行機にはなんと、キャロル上院議員のような
革新派の議員が乗っていてのです!
どうするジョー!?
では、そんな会社に所属したい人とは
どんな人なのでしょう?
映画ではパララックス・ビュー社の用意した
アンケート結果が良かったジョーを会社に呼び
ビデオを観るよう指示します。
↑さて、適性検査の最後はビデオ鑑賞です。
そのビデオ内容は異様なもの!!
愛、平和、国、父、母、自分
というような単語の間に
様々な映像が入れ込んであるのですが
ビデオが進んでいくと
次第に単語に入れこまれる映像が
異様なものとなっていきます。
自分という単語の後は
孤独だったり、泣いていたり、怒っていたり
政府という単語の後には
ナチスやKKKや共産党革命の写真だったり
そして映像が終わるころ
このビデオを観る目的が分かってきます!
このビデオは、自己顕示欲が強く
反社会的な人間が共感するように作られた
洗脳映像だったのです!
↑一生頭にこびりつく、異様な洗脳ビデオのシーン(1分後から)。
パララックス・ビュー社とは
殺したい対象がいる人や企業と
人を殺したい衝動が
反社会的な人を引き合わせる会社
↑自分という単語の後に…
↑疎外されている自分を投影するような映像が!
そしてこの両者の関係は
今も世界中のどこかで機能しながら
テロや暗殺などを生み出し続けているのです。
推薦理由③
需要あるところに供給あり!
と言う訳で次回は
アイデンティティ
とは何か?
というテーマで
カレンダー・ガールズ
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑パララックス・ビュー社を調べるジョーですが
パララックス・ビュー社は
自分たちの手を汚さずに政敵を始末したい
多くの出資者によって運営される組織。
そんな組織の正体を解明するなんて
個人で出来るのでしょうか?
そしてジョーもいなくなってしまえば
パララックス・ビュー社を疑う人間もいなくなります。
闇で暗躍する人間に近づくことは
自分の存在も闇に葬られる危険性があるのです…
パララックス・ビュー [DVD]
1,543円
Amazon |