こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と貴君の名は。
というテーマで
ねこぢる草
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
前回ご紹介させて頂いた銀河鉄道の夜は
銀河を旅する少年たちの前に
不思議なものが次々と現れてくる物語。
↑夜空から機関車がやって来ることが、まず不思議!
不思議なものの例としては…
120万年前のクルミと牛の化石がある
北十字とプリオシン海岸
↑巨大な化石を掘り続けている人々のいる不思議な海岸
天の川の対岸で燃える蠍の火
↑自分が燃えて死んでも構わないくらい
今までの人生に後悔しているサソリ
天国へと続くサザンクロスの駅。
↑死者たちが降りていくサザンクロス。
飛ぶ鳥を捕まえて食用に売る男
↑いつの間にか列車から消え
宇宙を飛び交う鳥たちを捕まえる謎の男。
???
(-"-;A
なんだか
よく分かりませんね!
そんな不思議な世界を
頭の中で想像するのは楽しい事ですが
映像にして表現しようとするのは
なかなか難しいのではないでしょうか?
人は自分の観たものしかイメージできないため
観たことのない世界を想像するには
豊かなイマジネーションが必要となってくるのです。
↑銀河の果てにある世界はどんなところ…
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
類まれなイマジネーションを持つ
ねこじる氏の脳内世界を
動画化する事に成功した映画だから
本作は、生と死の狭間を
自由なイマジネーションで描くことができた
故ねこじる氏の漫画である
ねこじるうどんの中に収録されている
シュールな話を映像化したもの!
↑英語で「ねこじる」は「CAT SOUP」なのでしょうか…
タイトルからしてシュールですね。
本作は
ある日、謎の精霊のような何者かによって
魂を半分持っていかれて
廃人のようになってしまったにゃーこちゃんが
弟のにゃっ太くんと一緒に
あてどもない旅をしていくという
ロードムービーのような話。
↑寝ている間に、謎の精霊がやって来て
どこか遠くへ連れていかれそうになるにゃーこちゃん。
↑その事に気がついた弟のにゃっ太くんが引っ張り
↑半分だけ取り戻すのですが…
↑にゃーこちゃんは
人としての反応がなくなっていました…
さて、にゃーこちゃんとにゃっ太くんは
一体どんな旅をするのでしょう?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑にゃーこちゃんを連れて行った夜のサーカスで…
↑怪しい導師ドーガ様に出合うことで…
↑2人は、謎の世界へと旅立っていくのです!
と、言っても本作には
キチンとしたストーリーがある訳ではなく
残酷でシュールでグロテスクな
不思議の国のアリスのようなおはなし。
↑「きんのぞう」を出してというと…
↑「きんのぞう」という煙が実体化して象になります。
う~ん。シュール!!
訳がわからないとお怒りになる方も
いらっしゃるかもしれませんが
そもそもシュールレアリスムな世界というのは
人間の潜在意識が描かれた世界。
ですので、訳が分からない映像を描ける事が
表現者としての才能となるのです!
↑シュールな世界観の例①:ポール・デルヴォー
↑シュールな世界観の例②:アルノルト・ベックリン
↑シュールな世界観の例③:ヤン・トーロップ
推薦理由②
理解ができるものは
リアリズムであり
シュールレアリスムは
理解を超越したものである。
↑シュールな世界観の例④:ねこじる
現実と非現実の世界の狭間の人だった
ねこじる氏の目に映る世界は
彼女の単行本に収められていますが
もし、その世界を動かそうとするのであれば
宮沢賢治氏とますむらひろし氏の関係のように
世界を作る人とその世界を動かす人が
必要となって来るのです。
↑静止しているねこじる氏の世界
↑動きだしたねこじる氏の世界
本作でその任に当たったのは湯浅正明氏。
↑湯浅正明氏の作画と動きは超絶技巧!!
↑大胆なデフォルメと遊び心!!
↑そして想像を超えた映像表現!
大胆かつ繊細な作画と
かわいさとグロテスクとエロチシズムが融合した
独自の世界観のある映像美!
そんな湯浅氏とねこじる氏の融合は
シュールな不思議でなんだか懐かしい感じのする
他に類を見ない映像となっているのです!
推薦理由③
才能と才能の融合は
想像を超えた作品に昇華する
本作で脚本・絵コンテ・演出・作画監督を担当し
高く評価された湯浅正明氏は
独立系の劇場作品を監督する事となり
世界的評価を受ける事になります。
↑今年公開された
NETFLIXのデビルマンも湯浅監督の作品です。
では、彼のその他の劇場作品とは
一体どんなものがあるのでしょうか?
と言う訳で次回は
フルスクラッチの世界観
というテーマで
マインド・ゲーム
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑ねこじる氏の描く世界は
善悪の境界線やタブーやモラルのない
混沌とした子供の心と
現実世界とは別に存在する狭間の世界の融合。
一言で説明するのはむずしいけれど
心の中には残り続ける
印象深いシュールな作品たちなのです。
享年31歳。
本作はお亡くなりになった後に作られました。
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
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