こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
発掘良品の発掘
というテーマで
評決
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
TSUTAYA発掘良品第二弾には
評決
依頼人/ザ・クライアント
ジャスティス
という3作の法廷映画がセレクトされています。
法廷映画というと
裁判で悪い奴をやっつける
勧善懲悪の映画?
いいえ。
この3作はどれもが
裁判は必ずしも
正義を審議する場ではない
という事が理解できる
司法の世界の暗部を描いた映画なのです。
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
法曹界の人間だって
自分の幸福を追求する
という事実が
理解できる映画だから
本作の主人公である弁護士のフランクは
飲んだくれのダメ男。
↑映画の冒頭、真昼間に酒を呑みながら
ピンボールをしているフランク。
とても、まともな弁護士には見えませんね!
仕事が全くないフランクは開店休業状態。
↑日々酔いつぶれてグダグタです。
そんなフランクの生末を心配した旧友は
ある仕事を回してくれます。
その仕事とは
手術中の麻酔で
意識不明となった女性に対して
示談金が支払われる
というもの。
意識不明の被害者とは直接話す必要もなく
病院側も高額な示談金を払ってくれる
ということなので
フランクが何もしなくても良い仕事です。
\(^▽^)/
その上、示談金の受け取り手である
被害者の親族である妹も
お金が必要なため裁判を望んでいません。
弁護士の手数料は
規定で支払われる示談金の3割!
病院側は、示談金を21万ドル払うというので
フランクは手続きを代行するだけで
7万ドルもの大金が入って来ることになりました!
フランクは最初
この儲け話に大喜びするのですが…
↑やったね俺。大金ゲットだぜ!
ヽ(=´▽`=)ノ
けれどフランクは
示談を受け入れる直前に突如、意見を翻し
裁判することを決意するのです!
↑裁判長。やっぱり示談はできません。
裁判しましょう!
???
( ̄_ ̄ i)
なんで?
心変わりした理由は
ハッキリとは描かれていません。
けれど
彼の心境の変化が伺えるシーンは存在します。
示談に備えて
一応、被害者を見ておこうと思い
病院に行ったフランクですが
その時に
これは事故ではなく
麻酔によって起された
医療ミスである
ということを知ってしまうのです。
↑は~い。
確かに意識不明ですね…
この写真を撮った時
二度と起き上がることのない彼女の姿を見て
フランクは何かを決意したのです!
↑彼女は事故で、こんな姿になってしまったのに
フランクは金をもらって
「はい!この事件はおしまい。示談金ゲット!」
で、良いのでしょうか?
もし、この事件を
不幸な事故だった
と考えるのであれば
示談は望ましい結末ですよね。
けれどもし
医療ミスだった!
と考えるのであれば
示談による解決は
犯罪を犯した人間が
お金で罪をなかったことにした!
という事になってしまうのです。
そしてフランクには
お金で犯罪を見逃す
という選択を
絶対にできない理由があったのです!
↑金に困っているダメ男ですが
これだけは飲めない!
けれど裁判の相手は
教会が運営している有名病院。
つまり、この病院と争うというのは
教会と争うということ!
その上、手術を担当した麻酔医は
業界の第一人者です!
↑私たちは、麻酔の医学書も出版しています。
ミスなんかしません。
さらにダメ押しで
教会と大病院のバックアップを受け
彼らの弁護を担当することになったのは
百戦錬磨の超有名弁護士!
↑たくさんの部下を持つ
超大物辣腕弁護士が相手です!
さて、金もなくやる気もなかった弁護士が
示談を蹴ってまで裁判に持ち込もうとしたのは
一体、何故なのでしょう?
そして、絶対的に不利なこの裁判は
どう結審するのでしょうか?
それは是非、皆さん自身で
ご覧になって頂ければと思います。
↑ちなみに判事も、フランクに敵対的な男です。
フランクはダメ弁護士。
けれど最初から
ダメな弁護士だった訳ではありませんでした。
彼の心が砕けてしまったのは
正義が行われるはずの司法の場で
平然と不正が行われていた事を
知ってしまったから。
有能な弁護士だったフランクは
自分が所属していた弁護士事務所が
陪審員を買収していた事を知り
勇気をもって内部告発をしましたが
その結果として
弁護士事務所を解雇されるだけでなく
無実の罪を着せられてしまいます!
法曹界に正義なんてなかった!
そんな絶望が、弁護士としてのフランクを
殺してしまっていたのです!
↑フランクはダメ弁護士になったのではなく
弁護士業界が金に左右されるダメ業界だと知って
絶望してしまったのです。
推薦理由②
死に至る病とは
絶望である
本作の後半は
不正をまかり通らせようとする有名弁護士に対して
正義を貫こうとするフランクが
絶望的な戦いを挑む壮絶な展開となります。
敵の有名弁護士は、あらゆる汚い手を使って
フランクを妨害していきます!
↑TV番組で訴えられた麻酔医たちの活躍を紹介し
ミスなんかしない名医だと印象操作!
その一方で
フランクを弁護するはずだった麻酔医には
接待旅行を用意して
裁判に出られないよう仕組みます。
↑あの、出廷してくれるハズの先生と
連絡がつかないんですが…
えっ!
カリブ海のリゾートに行っちゃった!?
追い詰められていくフランクを観ていると
金持ちや権力者と戦っても
勝ち目なんてない!
という絶望的な気持ちになっていきます。
けれど、本当に勝ち目はないのでしょうか?
本作のラストでは
万策尽きたはずのフランクが
金や権力を凌駕するものを持っていた事が
描かれています。
フランクが持っていたもの。
それは、汚れた世界を知ったとしても
それでも正義を行おうとする
絶望に立ち向かう心
一体なぜこの弁護士は必死になって
圧倒的な不利な状況でも
無意識のない患者の弁護をし続けているのか?
↑逆に何故、麻酔医の弁護士は
あらゆる手を使って
この弁護士の弁護を邪魔しているのか?
陪審員は法曹界ではない普通の人。
そんな普通の人だから
見えて来るものがあったのです…
推薦理由③
死に至る病が絶望なら
絶望しなければ
希望は残り続ける!
と言う訳で次回は
目撃者の地獄
というテーマで
依頼人/ザ・クライアント
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑「正義を貫く」と「裕福な生活を送る」
という2つの選択肢があれば
残念ですが多くの人が
「裕福な生活を送る」を選びます。
そしてその選択はきっと
「正義を貫く人」を絶望させる事となるのです…
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