こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日は
想像力と
発掘良品の発掘
というテーマの番外編として
未来世界
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
ヒット作があれば続編あり!
前回ご紹介させて頂いたウエストワールドは
内容も去ることながら
機械的な表情でどこまでも追ってくる
ガンスリンガーのインパクトのおかけで大ヒットし
当然、続編が制作される事となります。
↑怖い無表情ロボットの決定版のガンスリンガー!
けれど…
サスペンス映画として大成功した前作の続編には
意外な落とし穴が待ち構えていたのです!
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
同じ舞台を使って
異なる展開の話を作るのは
意外に難しい
という事が分かる映画だから
本作の舞台はもちろん
前作のテーマパーク“デロス”!
前作でプログラムが暴走したデロスでは
ロボットがお客に襲いかかり
100名近くのお客と従業員を殺害してしまいます!
↑遊園地のアトラクションで惨殺される!
これってかなりショッキングなストーリーです。
…普通、こんな大惨事を起こしたら
テーマパークは閉鎖ですよね。
けれどデロスは
裕福層をターゲットにしたビッグ・ビジネス。
ですので、大金を投資している人たちとしては
簡単に閉鎖する訳にはいきません。
ですのでデロスは、2年の歳月をかけて
前面リニューアルをして再び開園していたのです!
ただし凄惨な事件の起こった西部エリアは廃止。
代わりに新しく
フューチャーワールド(未来世界)という
近未来のSF的なエリアを新設し
話題づくりに力を入れたのですが
残念ながら評判はイマイチ!
↑中世ヨーロッパ、ローマ時代、未来世界、
そしてまもなく中世の東洋もオープン予定です!
ですので経営者側としては
人気のテコ入れのために著名人を無料で招き
素晴らしさを実際に体験してもらって
宣伝してもらおうと考え
世界各国の著名人を招待する事にします。
↑世界各国の要人や有名人をタダでご招待!
TVで大人気キャスターのトレイシーも
招待されることになりました。
けれど、そんなデロスの試みに
疑いの目を向けている人間もいたのです。
新聞記者のチャックは
過去にデロスの事件をスクープした男。
↑以前の事件を社会に知らしめたチャック。
そんなチャックに
今のデロスの極秘情報を売りつけようとした男が
街中で暗殺されてしまったのです!
デロスには、まだ隠された闇がある!
そう察したチャックは
元恋人のトレイシーに同行して
デロスの秘密を暴こうと調査を始めます。
↑彼女の会社の社長に取り入って
一緒にデロスを取材させてもらうことにします。
さて、デロスの企みとは一体何なのでしょう?
そしてチャックやトレイシーの運命は?
それは是非、皆さん自身の目で
招待したVIPたちの顔や体のデータを取り…
一体どうして?
…ん?
(・・;)
でもこの展開、ちょっとおかしくないですか?
デロスはテーマパークを運営する企業であって
犯罪組織ではありません。
前作で起こったロボットによる虐殺も故意ではなく
コンピュータの故障による事故であり
スタッフは復旧させようと必死に行動してました!
そんな会社が、なぜ突然陰謀を??
はい。
これがヒット作の続編の難しいところ!
パニック映画の続編を作る場合
前作の事件の発端が偶然の出来事だったとしたら
続編でも同じ偶然が起こるというのは
説得力に欠けてしまうため
別の展開を考えなくてはならなくなるのです。
↑例:「ポセイドン・アドベンチャー」は
巨大客船が、巨大な津波によって転覆してしまう映画。
巨大な津波は偶然発生したものなので
続編は作られましたが
巨大津波で船が転覆する映画ではありませんでした。
けれどその結果として、続編で考えた別の展開が
前作よりも面白くなかったり
整合性がないものだったりすると
前作の方が面白かった!
という感想になってしまうのです。
推薦理由②
偶然の事故を描いた
サスペンスやパニック映画の続編では
同じ偶然は使えない
本作は、無理矢理デロス社を悪者にしたため
陰謀をめぐらせた動機も
実際デロスが行っていた行動も
最終的な結果も微妙な感じとなってしまい
残念ながら作品としては
パンチが弱い映画となってしまっています。
けれど、だからと言って
観るべき所がない作品ではないのです!
ウェストワールドとはちがい
近未来の世界であるフューチャーワールドは
まだ実現していない世界。
だからこそ本作では
様々なアイディアを練って
近未来の世界の映像化に挑戦しています。
ワールドへの入り口は
宇宙船に搭乗!
↑全員が宇宙船に乗り込むと
バーチャルな打ち上げ体験が味わえます!
3D化した立体チェスで戦争体験!
↑全ての駒は人間なので、相手の駒を倒すと
板状の人間が殺されます!
ロボットと神経を接続して戦う
シンクロ・ボクシング!
↑自分と同じ行動をしてくれるロボットを操ろう!
火星の荒野で赤い雪原スキー!
↑火星は重力が地球より軽いので
砂漠でスキーが可能!
そして、人間の脳波を分析し
寝ている人の夢を映像化しよう!
おお。
これぞ70年代の近未来イマジネーション!!
この映画が公開された時代は
映画に出てきた近未来の科学にワクワクし
そんな楽しい未来をつくるために
人々が希望を持って努力していた時代だったのです!
また、ストーリへにあまり絡まないのですが
興味深い設定として
前回の事故の反省を活かして
テーマパークの管理を
ロボットたちに任せている
という描写があります。
ロボットは人間ソックリですか
人間を認識できず機械同様に働き続ける400型と
人間との会話は可能ですが感情はなく
淡々と任務を遂行する700型という2タイプがおり
どちらもとても不気味な存在なのです。
↑デロス全体を管理しているのは700型ロボット。
彼らは人間のように振舞いますが
人間ではないのです…
コンピュータで制御されたデロスのロボットたちを
下位のロボットを操作しているデロスは
もはや人間が介在していないテーマパークだったのです!
…という事は
もし万が一700型が壊れて
400型やアトラクションロボットたちに
人間を襲うよう命じたとしたら…
あ…
( ̄□ ̄;)
それってターミネーターのスカイネットです!
↑コンピュータが意思決定をするスカイネットは
ある日突然、人類を全滅させるという決断をします!
本作は、傑作映画と同じ設定でありながら
アイディアとしては活用することができませんでした。
↑ロボットが働く社会という設定ですが
この映画では、ロボットたちはあくまでも会社に忠実です。
秀逸なアイディアの映画とは
他の映画にも使われている設定を上手く活用し
奇跡を生みだすようなものなのかもしれません…
↑地下に一体だけいる顔のない400型には
どうも感情のようなものが…
と、こんな面白い設定があるのに
上手にお話に活かせなかったのは残念です
という訳で次回は再び発掘良品に戻り
ワクワク科学映画!
というテーマで
ミクロの決死圏
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑ちなみに映画の続編で
前作と全く同じ展開が許される唯一のキャラは
「ダイ・ハード」のジョン・マクレーン!
なんせ彼は
世界一運が悪い、事件に居合わせてしまう男
なのです
ヽ(=´▽`=)ノ
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