こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
ヒトラーの残影
というテーマで
実録・連合赤軍
あさま山荘への道程
という映画を
解説してみたいと思います。
昨日のウェイヴは
学校で行われた独裁政治の授業が
生徒たちの心を魅了してしまい
歯止めが利かなくなっていくというもの。
↑みんなで思想統一!
生徒たちは
同じ規律、連帯と協力、
そして新しい価値観の創造に
夢中になっていきます。
そう。
独裁政権をみんなと作るというは
楽しいクリエイションのようなものなのです。
けれど…
作った独裁政権を運営維持していく時には
何が必要なのでしょうか?
例えば
理想としていた夢が
実現しできなくなった…
身内から反対者や
脱退者が出た…
仲間の中で
深刻な意見の対立が起こった…
こういう場合
普通の組織なら脱退すれば良いのです。
けれど独裁の場合は
脱退は許さない!
と独裁者側決めてしまうと
誰も離脱する事ができない組織と
なっていしまうのです…
このシリーズで
本作品の推薦理由は3つ。
推薦理由①
行き詰った独裁の末路が
描かれた映画だから
本作は1960年代に起こった
日本における過激な学生運動の顛末を描いた作品。
1960年代初頭に発生した
全世界的な青年たちによる革命運動は
日本の若者にも大きな影響を与え
自分たちの世代で日本に革命を起こす!
という
一種のお祭り騒ぎとなっていきます。
腐った政府を叩き潰せ!
世界の若者たちと連帯せよ!
暴力革命によって新時代の礎となれ!
おお!
なんか言葉だけ聞いていると
胸が熱くなりますね!
↑これだけ集まれば、時代を変えられるぜ!
けれど…
学生運動を主導していた若者たちには
決定的に不足しているものがありました。
それは、実体験によって導き出された
革命後の世界です。
アメリカ人のように
ベトナム戦争に従軍していたなら
反戦運動の先の世界もハッキリと描けました。
↑武器ではなく花を…(フラワー革命)
(「ウォッチメン」より)
虐げられた労働者だったとしたら
労働者主体の世界像も描けたかもしれません。
けれど彼らは、普通の大学生の集り。
戦争に行ったこともなければ
行かされる事もなく
労働者として搾取された経験が無いどころか
大学に通う余裕のあった学生たちにとっては
革命後の世界はあくまでもイメージでしかく
結果として
武力闘争をする事が目的
という革命とは程遠い方向性の集団も
生み出していきます。
連合赤軍とは、武闘派学生の赤軍派と
共産党系の革命左派というグループが合体したもの。
彼らが目指したものとは
銃による武力闘争での
革命の成就
でした。
…よくわかりませんね。
(-"-;A
はい。
恐らく、彼ら自身も
自分たちのやりたい革命を理解しないまま
闘争に突入したようなのです。
だから彼らは
目的は漠然としているけれど
みんなで協力して革命を成し遂げる!
という集団を作り
過激な活動にのめり込んでいきます。
猟銃店から猟銃を盗んだ革命左派。
銀行強盗を繰り返した赤軍派。
資金と武器を得た二つのグループは
革命を成就す目為に
武装訓練と称して山で共同生活を始めるのですが
そこで行われたのは
彼ら自身さえ想像もしていなかった
恐ろしい体験だったのです!
一体何が行われたの?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑理想の社会を作るのための革命運動!
ウェイヴのように純粋な気持ちで参加した若者たちは
一体どうなったのでしょう?
軸となる理想の未来を
見つける事ができなかった若者たちは次第に
どれだけ革命に真剣に
参加しているか?
という事だけを問うようになっていきます。
赤軍派のリーダーだった森と
中核左派のリーダーだった永田は
連合赤軍を支配する独裁的な支配者となり
武力による革命闘争ではなく
メンバーの弾劾に力を注ぐようになります。
↑銃をマスターして武装革命に勝利するぞ!
という訓練のはずが…
↑お前は本当に革命戦士なのか!
という弾劾の場に!
森達は、独善的な基準で
気に入らない仲間を次々と槍玉にあげ
総括と自己批判を要求しますが
どんな総括や自己批判を行ったとしても
森や永田は納得しないので
結果としては暴力による制裁となり
それは相手が死ぬまで続けられるのです…
↑もっと自己批判と総括をしろ!
できないなら、暴力によって生まれ変わらせる!
推薦理由②
独裁者の横暴な命令も
独裁制においては
絶対的な命令となる!
本作が並のホラー映画より恐ろしいのは
このような状況下においても
人は人命より組織の規律を重んじるという所。
例え仲間を何人犠牲にしようと
組織が存続できたなら
残ったメンバーで作る新時代は
きっと前よりよくなる…
という幻想を抱き
独裁者は今日も、見方を粛清していくのです。
推薦理由③
悪い種子を排除すれば
組織は良くなる
という考え方こそが
自己批判をしていない
考え方である!
↑理想の世界を夢見た革命運動は
仲間同士を殺し続ける地獄絵図となっていきます。
と言う訳で次回は
独裁者抹殺プラン
というテーマで
ヒトラーを殺す
42の方法
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑独裁者によって運営された組織としては
新選組も有名ですね。
御陵を守るという、理想に燃えた志士たちは
副長土方と確執が生まれれば
次々と粛清されました。
独裁制の恐ろしさは
生殺与奪が独裁者の気分次第
という事なのです…
実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 [DVD]
5,076円
Amazon |