こんばんは

ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/

 

 

 

 

 

本日も

 

想像力と

ヒトラーの残影

 

というテーマで

 

白バラの祈り

ゾフィー・ショル、最期の日々

 

 

という映画を

 

解説してみたいと思います。

 

 

 

 

 

アドルフ・ヒトラーは

 

選挙で選ばれて首相になった男。

 

 

 

 

 

 

彼が政権を取れたのは

 

論争に勝ち抜き、国民の支持を得たからです。

 

 

 

 

 

 

では与党になったナチス政権に

 

論争を挑む事は可能だったのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

いいえ。

 

 

 

 

 

 

ご存知の通り、ナチスは独裁政権となり

 

異分子を非国民として徹底排除!

 

 

 

 

 

 

ナチスの最も問題な点は

 

暴力的に政権を奪取したのではなく

 

権力を持った後に

 

異なる意見の存在を許さず

異論を排除した事

 

ではないかと思います。

 

 

 

 

 

 

このシリーズで

 

本作品の推薦理由は3つ。

 

 

 

推薦理由①

ナチス政権下で起きた

白バラ抵抗運動の顛末が

描かれた映画だから

 

 

 

 

 

 

本作は実話をベースにした作品。

 

 

 

 

 

 

第二次世界大戦下のドイツで

 

ナチスに批判的なドイツ人大学生たちが

 

ヒトラーやナチスを批判するビラを印刷して

 

郵便を使って配布していました。

 

 

 

 

 


けれど、自分たち運動を

 

より多くの人々に知ってもらいたいと考えた

 

ハンス・ショルという学生は

 

ミュンヘン大学構内でビラを撒くことを計画します。

 

 

 

 

 

 

 

大学にはナチス党員がいっぱい!

 

 

 

 

 

 

こっそり投函する郵便とはちがい

 

逮捕される可能性が高く

 

仲間たちはハンスの無謀な計画を

 

必死で止めますが

 

ハンスは一人でも決行すると言い張り

 

結果、妹のゾフィーが協力する事となります。

 

↑兄さんがどうしても大学で配るというなら

私も手伝うわ!

 

 

 

 

 

 

最初は大学構内の目立たない場所に

 

ビラを置いた二人ですが

 

ゾフィーが3階からビラをまき散らした事で

 

二人が犯人だと発覚!

 

↑バラバラと講堂内に撒いたビラ!

これは目立ちます。

 

 

 

 

 

二人はあっという間に見つかって

 

ナチスの施設に引き渡されてしまいます!

 

↑君たち何をしたんだ。連行する!

 

 

 

 

 

 

二人は、ゲシュタポの取り調べを受け

 

ビラを作って配った事を自白。

 

↑君たちの家を調べたら、色々分かったよ!

 

 

 

 

ハンスとゾフィーの兄弟は

 

国家反逆罪として

 

民族裁判所で裁判を受ける事となります。

 

↑ゾフィー達は人民裁判に!

 

 

 

 

 

 

さて、ショル兄弟に下されたのは

 

一体どんな判決だったのでしょう?

 

 

 

 

 

 

それは是非、皆さん自身の目で

 

ご覧になって頂ければと思います。

 

↑と言っても、邦題に

「ゾフィー・ショル、最期の日々」と書いてあるので

どんな判決になったかは分かりますね…

 

 

 

 

 

 

本作を客観的に観ると

 

ショル兄弟の行った事に対しては

 

あまり賛同できません。

 

 

 

 

二人がしたことは…

 

 

友人たちが止めたにも関わらず

大学構内でビラを撒き

結果として友人も捕まって刑を受ける

 

↑危ないからやめろ!

という友達の忠告も聞かずビラを撒き

結果として、友人のクリストフも死刑判決に!

 

ちなみにクリストフは3人の子供の父親でした…

 

 

 

 

捕まった後、嘘をつき

嘘で名前を使われた友達たちも

取り調べられる

 

↑彼女は尋問された時に備え嘘の証言をして

結果として無関係な友人たちを巻き込んでしまいます。

 

 

 

 

 

そもそも自分の主張のために

許可されていない場所で

ビラを撒くのは平時でも違法

 

↑ナチス政権下じゃなくても違法行為。

 

 

 

 

その上捜査官が

若い大学生だからと

情状酌量を持ち掛けたのを無視

 

↑君たちは国家のお金で大学で学べてるんだよ。

どうしてそれを否定するの?

 

ゲシュタポの捜査官はゾフィーに拷問もせず

あくまで理性的に接しますが

彼女は拒否したので裁判行きとなります。

 

 

 

 

 

う~ん。

 

 

 

 

 

これでは、有罪になってしまいますね。

 

 

 

 

 

 

ユダヤ人に対する問答無用な扱いと違い

 

高学歴のドイツ人兄弟に対しては

 

ナチスはかなり譲歩して接していますので

 

ショル兄妹の逮捕および裁判は

 

二人の行動の結果であると言わざる得ないのです。

 

↑裁判は3人同時に行われます。

二人のとバッチリで捕まったクリストフは

憔悴しきっていました…

 

 

 

推薦理由②

無謀な行動の結果として

罰を受けるのは

戦時も平時も同じである

 

 

 

 

けれど…

 

 

 

 

裁判で行われたやり取りに関しては

 

大いに問題があったのです!

 

 

 

 

 

 

彼女たちの裁判を担当した裁判官は

 

ローラント・フライスラー。

 

 

 

 

 

彼は、数千人に対して

 

死刑判決を下した男でした。

 

↑とりあえず死刑!

 

ローラント・フライスラーは

「死の裁判官」

と呼ばれていました。

 

 

 

 

 

 

彼の裁判は

 

ナチスへの異論を許さない!

 

という結論ありきのもの。

 

 

 

 

 

これでは、どんな論議や主張を行っても

 

全く意味がありません!

 

↑お前たちの考え方が許せん!

お前たちの行動が許せん!

お前たちの存在が許せん!

 

 

 

 

 

 

違法な行為であれ

 

組織に対して敵対的な存在であれ

 

結論ありきで裁くのではなく

 

何が問題であり

 

どう裁決したのかを明確にするのが

 

人を裁くという事。

 

 

 

 

 

 

この考え方理解できず

 

上層部の思想を絶対視して

 

異論を許さない組織というのは

 

ナチスと同じ思考回路。

 

 

 

 

 

そして、そんな組織は今でも

 

あらゆる所に存在するのです…

 

 

推薦理由③

ナチスドイツと

同じ思考回路の組織は

保守にも革新にも存在する!

 

↑実在のローラント・フライシャー。

 

「気ににくわない奴は厳罰!」

という国や政党、企業や組織などは

すべてナチスと同じ思考回路です。

 

 

 

 

 

と言う訳で次回は

 

ファシズムの栽培

 

というテーマで

 

THE WAVE

ウェイヴ

 

という映画を解説してみたいと思いますので

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

↑ショル兄妹の悲劇は戦後ドイツで広く伝えられ

現在では切手にもなっています。