こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と辛苦の人生
というテーマで
プッシャー(1996年版)
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
人生の辛苦は、ある日突然やって来ましす。
特に危ない人生を送っている人々は
昨日までの楽しい日々が
一瞬にして地獄に代わることだってあるのです。
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
犯罪者の勝ち組は
一瞬で地獄に堕ちる可能性がある
という事が描かれているから
本作は
ドライブ
ブロンソン
ネオンデーモン
などで、今やカルト的な人気の
ニコラス・ウィンディング・レフン監督のデビュー作。
↑強烈な映像表現がクセになるレフン監督。
(「プロンソン」より)
本作の内容を、ものすごく簡単に説明すると
ヤミ金ウシジマくんのような
社会底辺で蠢く人々を描いた作品です。
↑あ~。こっちの世界へ行ったらこうなっちゃうんだ…
という恐ろしい光景が描かれる
「闇金ウシジマくん」と似たテイストです。
と言っても
登場するのは金融業者ではなく
麻薬の売人。
麻薬の売人の事をプッシャーと言い
この映画がヒットした事で
プッシャー2
プッシャー3
という続編も作られますが
いずれも違う立場の売人たちが主人公です。
↑プッシャー・シリーズは
デンマークの暗黒社会を描いた恐怖の3部作です。
主人公のフランクは麻薬の売人。
ミロというボスから麻薬を買い付けて売りさばく
末端の売人です。
麻薬の需要は常にあるので
手元にお金がありますが
金遣いが荒く、ミロへの支払いは滞りがち。
今、ミロへの借金は
5万クローネ(80万円)もあります。
↑フランクは、用心棒のトニーを相棒にして
街で麻薬を売って儲けています。
借金を返したいフランクの前に
ヘロインを高値で買いたいというお客が現れます。
↑スウェーデンから来たという男は
どうしても明日までにヘロイン200gが欲しいんだと
フランクに頼んできました。
これって儲け話じゃん!
と思ったフランクですが
残念ながら手元にヘロインがありません
(>_<)
だからミロのところへ行き
ヘロインを用意してもらう代わりに
カネを受け取ったらすぐに
過去の借金と一緒に返済する!
という約束をするのです。
↑ミロはトルコ料理店を経営している麻薬の元締。
一見すると陽気な男ですが
怒らせると何をするか分からない恐ろしい男です。
フランクは考えます。
ミロから1g600クローネ(約1万円)で仕入れて
900クローネ(1万五千円)で売れば
200gで100万円のもうけ!
(5000円×200g=1000000円!)
5万クローネ(80万円)の借金を返済して
20万円も儲かっちゃいます!
↑絶対明日お金を払うからと頼み込み
ヘロインをもらうフランク。
意気揚々と取引に向かうフランクでしたが
実は、この取引はおとり捜査だったのです!
はめられた事に気づいたフランクは
猛スピードで逃げ出しますが
警察に追い詰められ
証拠隠滅のために川に飛び込みます!
↑うぉぉぉぉぉぉ!ヤベェ!!
ヘロインは川に流れてしまったため
証拠不十分で釈放されたフランクでしたが
ミロへの支払いはなくなりません。
ミロへの借金は、最初の5万クローネから
延滞金も含めて18万+5万クローネと
なってしまったのです!
↑ヘロインは川の水に溶けてしまったのです!
全くお金がないフランクですが
支払いをしなければ
血の気の多いトルコ人のミロは
フランクを殺しかねません。
↑白昼堂々、車の中でナイフを突きつけられるフランク。
ミロの部下には、いい訳なんて通用しません。
果たしてフランクは
無事にこの窮地を脱出できるのでしょう?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑さぁ、どうするフランク!
この映画の恐ろしさは
じりじり追い詰められていくフランクの
辛苦に満ちた転落人生。
フランク自身がいい加減な男であり
金にルーズだった以上
同情の余地など全くないのですが
それでも
何一つ頼れるものがないフランクの人生は
観ていて悲惨そのものなのです。
警察にチクッたのが
相棒のトニーだと聞かされたフランクは
釈放後にトニーをボコボコにします。
↑トニーの返り血を浴びたまま路上を歩くフランク。
けれど、警察の情報は本当だったのでしょうか?
焦りと怒りによって動揺したフランクは
確認もせずに
唯一の友まで失ってしまうのです。
↑いつもじゃれ合っていたトニーはカンフー好き!
二人仲良く遊んでいた関係もフランクが終わらせました。
金策のために街をさまようフランクにとって
世界はまるで地獄のよう。
死にたくないけど策がないフランクにとっては
正常な判断ができなくなっていきます。
そして行き着く先は、麻薬への逃避。
トニーは麻薬を売る事で追い詰められ
麻薬に溺れていくのです…
推薦理由②
危険な薬物は
他者と同時に自分も
破滅される
↑フランクが付き合っている踊り子の女の子も
麻薬に溺れています。
フランクの周囲にいるのは
麻薬で破滅した人ばかりなのです。
この映画のラストは
観客が自由に想像できるようになっています。
周囲を破滅させてきたフランクの人生は
巡り巡って彼自身を破滅させようとしています。
万策尽きたフランクの
虚脱したような目の中には
絶望が漂っているのです。
推薦理由③
転落した先に
再起の可能性があるのは
真っ当な道を歩んできた人だけ!
と言う訳で次回はせっかくですので
フランクの相棒トニーの後日談を描いた
プッシャー2
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑ちなみにプッシャーは
2012年にハリウッドでレフン監督自身によって
リメイクされています。
内容は全く同じ作品ですが
映像として洗練されているのは
ハリウッド版です。
今回ご紹介した1996年版プッシャーは
登場人物全員を
役者未経験の人々が演じた
生々しい雰囲気が伝わって来る作品です。
↑全員シロウトだからこそのリアリティ!
プッシャー(〇〇までにこれは観ろ! ) [DVD]
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