こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と天使とデート
というテーマで
空気人形
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
男性が望む、天使のような女性とは
ひょっとすると
自我を持たない女性
なのかもしれません。
要求に対して
一切、文句も意見も言わない
人形のような女性なら
意見の相違で傷つきませんから…
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
自我が優先される現代において
人はみんな孤立している
という視点が描かれているから
主人公の女の子は
心を持ってしまった人形。
人形と言っても子供が遊ぶものではなく
いわゆるダッチワイフです。
彼女は中年男性の所有物であり
男は人形にのぞみという名前を付け
恋人のように接していました。
↑のぞみ。今日も可愛いな😊
そんな人形は
ある朝、男が仕事に出かけた後
突然心が芽生えてしまったのです!
↑滴の光を見て…
↑「キレイ」という感じようが突然、芽生えた人形。
おお!
なんかロマンティックな展開ですね
ヽ(=´▽`=)ノ
けれど、心が芽生えたといっても
ピノキオのように
自由意志がある訳ではありません。
↑良きにつけ悪しきにつけ
自由意思で行動するピノキオ!
世の中が何もわからない彼女は
フラリと外へと出て人間社会を見て回ります。
↑男が着せていたメイド服で街を歩き回ります。
そして彼女は…
恋に堕ちてしまうのです!
↑街のレンタルビデオ店で…
↑バイトの青年を好きになってしまうのでした!
さて、空気人形の恋は叶い
彼女は幸せになれるのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑ビデオ店でバイトを始める人形に
青年は、優しく色々な事を教えてくれますが…
本作は、人と人がうまく繋がれない
時代の空気を描いた作品。
人形は青年を愛する事によって
持ち主から愛されることを拒否し始めます。
↑好きなんやめぐみ~
感情が芽生えたことを知らない男は
優しく人形に接しますが
感情のある人形は、彼の愛を拒絶します。
あ…。
もはや人形は
男にとっての天使ではありませんね。
そう。
人を愛するという感情は
相手への一方的な想いであるために
すれ違ってしまう事も多いのです。
↑子供と一緒に手をつなごうとした人形は
あっけなく拒絶されてしまいます。
感情とは、一方的なものなのです…
だからこの映画に登場する
すべての人たちも
人と繋がれない人生を送っていおり
繋がれない悲しさは
代償行為で補っているのです。
↑男が人形をのぞみと呼ぶ理由は
別れた彼女の名前だから。
↑人形は、彼の愛の代償行為でしかないのです。
「私は、5980円の安物の代用品…」
推薦理由②
理想の天使が見つからないなら
代用品を求めるかも
では、彼女と青年との愛は
本物でしょうか?
ある日、彼女は怪我をして
空気が抜けてしまいます。
↑あっ!腕に穴が開いた!!
↑ヘニャヘニャになる彼女!
青年はビックリ。
けれど青年は彼女のために
抜けた空気を吹き込んでくれたのです。
↑よいしょ!よいしょ!
自分の体に流れ込む彼の息。
人形ははじめて
自分のために向けられた愛を感じて
嬉しくなるのです。
↑これは…代償行為ではないもの!
ひょっとしてこれは愛?
彼女は考えます。
心があるというのは苦しいこと。
心があると傷ついてします。
心があるから嘘をつく。
でも、心があるから嬉しさも感じる。
↑心があるというのは…どういう意味があるの。
これは彼女に限らず
人類の普遍的な悩みですね。
彼女にとって、心が生まれたことは
ただハッピーなことでもなく
ただ悲しいことでもなかったのです。
↑青年は、私を誰かの代用としてではなく
愛してくれてるのかな…
だとしたら、嬉しいな。
けれど、この映画のラストと
とても重く苦しいもの。
彼女の夢である
彼女自身の心の中の願望は
結局叶いません。
↑彼女の夢は
彼女自身がみんなから祝福されることでした…
けれど、人間の夢というものは
あまり叶わないものなのではないでしょうか?
みんな、それぞれの人生を生きています。
そして、ちょっとした関係を持ったり
知り合ったりして
深い人間関係になることなく別れていきます。
けれど、花の受粉に
風や空気や虫などが媒介するように
通り過ぎていった誰がいたことで
人生が変わっていくのなら
他者との深い繋がりを求めなくても
生きる意味や価値はあるかもしれませんよね。
空気人形は
誰かの何かになれる事を望み
静かに消えていくのです。
推薦理由③
人との繋がりに執着せず
関わった事に意味があると信じよう
そうすれば
孤独に絶望を感じずに済む
↑自分の生まれた場所を探し
ダッチワイフ工場に行き
廃品として戻ってきた人形をみている彼女に
製作者は
みんな誰かに愛されて帰って来るんだよ
と言います。
別れたから出会い自体が無意味
という訳ではないのです。。
と言う訳で次回は
身分違いの天使とデート
というテーマで
プリティ・イン・ピンク
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑本作を監督した是枝裕和監督は
人と人とが繋がれず
愛が一方通行になってしまう問題の解決策を
「海よりもまだ深く」
という映画で提示しています。
愛が通り過ぎてしまったとしも
意味がなかった
と言う訳ではないのです。
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