こんばんは
ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/

 

 

 

 

 

本日も

 

想像力と
ヒスパニック見聞録

 

というテーマで

 

マーシュランド

 

 

という映画を

 

ご紹介させて頂ければと思います。

 

 

 

 

 

数回に渡ってスペイン内戦について

 

解説して参りましたが

 

内戦の勝者であるフランコ将軍の独裁政権は

 

1975年にフランコが死去することで終了。

 

 

 

 

 


その後、スペインは王政が復活し

 

民主主義の国となりました

 

ヽ(=´▽`=)ノ

 

 

 

 

 

 

けれど…

 

 

 

 

ファシスト政権が残した爪跡は

 

政権交代後にも

 

国内に暗い影を残していたのです。

 

 

 

 

 

 

本日のマーシェランドは

 

とても淡々とした映画。

 

 

 

 

 

スペインの湿地帯を舞台にした

 

少女連続殺人を追う刑事の映画なのですが

 

鑑賞した後に、なんだかゾワゾワとした感情になる

 

不思議な後味の映画なのです。

 

 

 

 

 


時は1980年。

 

↑オープニングに1980年と明記されているので

これは重要なポイントだと思われます。

 

 

 

 

 

 

75年に独裁政権が終り

 

民主化されて5年も経った時代。

 

 

 

 

 

アンダルシア地方の湿地帯で

 

祭りの夜に少女の姉妹が行方不明になりました。

 

↑映画のオープニングで空撮された湿地帯。

脳みその様で不気味です…

 

 

 

 

 

若くて正義感の強いファン刑事は

 

マドリードから左遷されて湿地帯に赴任してきた男。

 

↑詳しくは語られませんが

ファン刑事は

正義を貫こうとしたために左遷された様です。

 

 

 

 

 

彼は地元のベテラン刑事ペドロと組んで

 

捜査を開始します。

 

↑地元刑事のペドロはベテランですが

とにかく暴力的。

情報を聞き出すための暴力も躊躇しません。

 

 

 

 


少女たちの死体は湿地帯で発見。

 

↑死体で発見された姉妹

 

 

 

 

彼女たちの死体は

 

性的に乱暴されているだけでなく

 

拷問の後が残っていました。

 

 

 

 

 

 


殺人事件として捜査を始めた二人ですが

 

調査していくと、町の人はみんな

 

何か秘密を持っていることが分ってきます。

 

↑この町の人たちは

みんな秘密を持ち、黙っている。

 

 

 

 


失踪した姉妹の父親は

 

二人の安否を心配しているのですが

 

姉妹の貯金通帳を隠し持っています。

 

↑娘の安否を気遣う父親ですが

妻にも秘密にしているコトがあります。

 

 

↑一方の妻は

姉妹のいかがわしい事をしていた写真のネガを

見つけていますが、父親には話しません。

 

 

 

 

 

姉妹の通う学校の女生徒たちは

 

彼女たちが町を出たがっていたと証言します。

 

 

 

 

 

理由を聞くと

 

私たちも出て行きたいから

 

と言いうのです。

 

 

 

 

 

彼氏のいる女の子だけは

 

私はここで満足

 

と言うのですが

 

彼女の彼氏は

 

彼女に売春をさせているようです。

 

↑私はこの町で満足よ!と言っている少女は…

 

 

↑タチの悪そうな青年と一緒に

村はずれの猟館へと消えていきます。

 

 

 

 


そして調査を続けていくと

 

町では姉妹だけでなく、過去の祭の日にも

 

少女が失踪していた事が分って来るのです!

 

↑張り込みの最中、青年に脅されるファン。

張り込みしていただけなのに…

 

 

 

 

 

さて、少女殺しの犯人は一体

 

どんな人物なのでしょう?

 

 

 

 

 


それは是非、皆さん自身で

 

ご覧になって頂ければと思います。

 

↑犯人は誰だ!

 

 

 

 

 

 

…と言っても、この映画

 

殺人事件だけに焦点を絞って観ると

 

そんなに複雑な話ではありません。

 

↑犯人探し映画として観るなら凡作かもしれません。

 

 

 

 

 

 

けれど…

 

映画の細かい部分に目を向けると

 

当時のスペインの地方には

 

独裁政権時代の暗部が残っているのが

 

ジワジワと伝わって来るのです。

 

↑あれれ?

民主化したはずなのに、全然楽しそうじゃない!

 

 

 

 

 

独裁は権力者にとって都合の良い制度。

 

 

 

 

 

権力者の悪事は隠れて行われ

 

都合の悪い人間を殺しても罪に問われません。

 

↑「ミツバチのささやき」でも

逃亡してきた共和国の兵士らしき人は

夜中の間に村人によって密やかに射殺されます。

 

ミツバチのささやきの回はこちら

 

 

 

 

 

 

民主化して5年経っても

 

湿地帯(マーシェランド)の中には

 

まだ、覗いてはいけないスペインの暗い闇が

 

たくさん残っていたのです。

 

↑湿地の奥地は闇の中…

 

 

 

 

 

湿地帯から逃げ出したい女の子たち…

 

けれど、そんな彼女たち手を差し伸べるのは

 

湿地帯の心地よさに満足している人。

 

↑姉妹の裸の写っていた写真には

撮影した男の姿が!

 

 

 

 

 

 

 

けれど、そんな彼らは

 

湿地帯の中が見通せないように

 

映画でもボンヤリとしか見えてこないのです。

 

↑この男の正体は…ひょっとすると…

 

 

 


 

 


という訳で次回は

 

スペインの霧が

晴れた時

 

というテーマで

 

17歳

 

という映画を解説してみたいと思います。

 

 

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

 

↑この映画には

現在の私の知識では解析できない謎が

まだまだ沢山登場します。

 

夜中に歩いている女性は誰?

何してたの?

 

こういう謎を年月をかけて少しずつ解いていくのも

映画を観る楽しさではないかと思います。

 

全部分った際には

改めて解説してみたいですね

ヽ(=´▽`=)ノ