こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
イレイザーヘッド
という映画を通して
想像力と
ホラー・ミニマリズム
というテーマでお送りしたいと思います。
ミニマリズムな恐怖とは
単純だからこそ恐い
ものでもあります。
10番街の殺人には
動機は何もありませんし
↑普通の人間のような
躊躇や後悔、焦りや戸惑いなどが全くない
10番街の殺人のクリスティー
ムカデ人間には
単なる好奇心しかありません。
↑人間を繋げること関心があり
それ以外の人間的感情を一切感じない
ムカデ人間のハイター博士
迷いのないストレートな行動は
人間らしさが感じられず
人間らしくない行動の果てに
恐ろしい結末が待っているというのが
ミニマリズムなホラー
なのではないかと思います。
↑ただひたすら男性に恐怖した結果
恐ろしい結末を迎える反撥
では
迷いのないストレートな行動ではなく
迷いのない
ストーレートな感情
のミニマリズムなホラー映画というのは
存在するのでしようか?
本日のイレイザーヘッドは
主人公の頭の中の感情を描いた作品。
そして、その感情は
理不尽で、不気味で、非人間的な
恐ろしさなのです。
主人公の名前はヘンリー。
↑こちらがヘンリー
ヘンリーは今、とっても憂鬱でした。
↑ザ・憂鬱!!!!
理由は
女友達との間に子供が生まれたから。
彼はできちゃった結婚を
しなければならなくなったのです。
↑憂鬱な気持ちで彼女の家へ…
その上、生まれた赤ん坊は
なんだか変な生き物。
↑これが僕の子供…?
彼は、これ以上ない暗い
陰鬱な気持ちになるのです。
↑ああ、いやだ。。。。
実はこの映画のストーリーは
ほぼこれだけ。
つまり、映画で描かれているのは
望まぬ結婚と出産が
嫌でしょうがない男の心の原風景
なのです。
↑ああ、妻の実家で
義理の父母と一緒にご飯を食べるのもイヤだ…
だから恐らく、ヘンリーの実際の子供も
こんな怪物ではないのですが
彼の心の中では
嫌悪するべき存在として
このような姿に映っているのだと思います。
↑実際の赤ちゃんではなく
彼の心の中の赤ちゃんのイメージ。
彼は仕方なく
妻と一緒に住むことになるのですが
当然二人はうまくいきません。
その上、赤ちゃんは、ひどい夜泣き!
妻はいっぱいいっぱいになって
赤ちゃんを残して
彼の家から出て行ってしまいます。
さて、二人だけとなった
ヘンリーと赤ちゃんは
一体どうなってしまうのでしょうか?
それは是非、皆さん自身で
ご覧になって頂ければと思います。
↑赤ちゃんイヤだ。赤ちゃんイヤだ。赤ちゃん…
この映画は画面も暗く
音楽もインダストリアルな陰鬱な曲。
その上、映像を見ても
何が描かれているのかサッパリ分かりません。
↑このシーンは何?
と言われても、説明は難しいですね。
けれど
一度、この映画から離れて
心の中の映像を描くってどういうことかを
考えてみると
この作品の斬新さが理解できるようになります。
そう!
心の中の映像を描くというのは
シュールレアリズムの手法!
ダリやマグリットの絵は
彼らの心の中の風景であり
作者の手によって描かれたことで
可視化されました。
↑ダリの心の中の映像。
↑マグリットの心の映像。
↑故石田徹也氏の絵からも
彼の心の中の風景が見えてきます…
映像化されることで
はじめて理解できる描き手の心の中。
そう考えると
イレイザーヘッドのシュールな映像は
監督である
デヴィッド・リンチ自身の
心の中で描いていた心象風景が見れる
大変斬新で貴重な作品だと
ご理解頂けるのではないかと思います。
↑部屋の暖房機の中に
小さな女性がいて歌を歌っていたり…
↑自分がなんだか分からないものに
なったりするのも
家庭と子供に対する偽らざる気持ちの
映像化だと思われます。
ちなみに、この当時
デヴィッド・リンチ自身にも
子供がいたのです!
…
( ̄□ ̄;)
はい。
本日の映画で
最も恐ろしいのはココ。
彼は自分の娘のことを
一体どう思っていたのでしょう…
そう考えると、この作品が
とてつもなく恐ろしい
非人間的な心を描いた
ホラー映画
のような気がしてくるのです。
↑リンチさん。
子供って、そんなにイヤですか?
という訳で次回は
シンプルな行動こそ最恐
というテーマで
ノーカントリー
という映画を解説してみたいと思います。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑シュールレアリズムの絵が
ハマってしまうと病みつきになるように
この映画もハマってしまうと
何度も見返したくなる非常に視覚的な作品です。
人の心の奥底の映像
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