こんばんは

ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/




本日も

マイ・ブルーベリー・ナイツ


という映画を通して

想像力と
ウォン・カーウァイ

というテーマで

お送りしたいと思います。






人間は様々な経験をすることで

成長していきます。




80年代の終わりに

彗星のように現れたウォン・カーウァイ監督は

90年代の自由な自己表現の時代に

今までとは全く異なった恋愛表現と映像表現で

知る人ぞ知る監督

となりました

ヽ(=´▽`=)ノ






けれど、いつまでも

知る人ぞ知るというスタンスで

いられる訳ではありません。





同時期に登場した

クウェンティン・タランティーノが

気がつけば巨匠となっているように

花様年華が評価されたウォン・カーウァイも

ビッグ・バジェット
(制作費1億ドル超える作品)

を担当することとなりました。








ウォン・カーウァイ監督にとっては

初のアメリカ進出作品!







これは気合が入りますね

\(^▽^)/






それが本日の

マイ・ブルーベリー・ナイツ

という作品です。


↑色の魔術師の本領発揮という感じの
ポスター!






この作品は

今までのウォン・カーウァイ色である

人と人とは
繋がれることができないのに
求め合う

というのを

アメリカ人を主人公に
描いた作品

なのです。







主演はなんと

ハスキー・ボイスのジャズの歌姫

ノラ・ジョーンズ!

↑ノラ・ジョーンズ
アルバム「Come Away With Me」は
永遠の傑作です
(*´∇`*)






物語は

ふとしたことで

カフェのオーナーのジェレミーと

ノラが演じるエリザベスという女性が出会う

ところから始まります。

↑イギリスから来て
マンハッタンでカフェをしている男
ジェレミー





エリザベスは彼の店の中で

自分の彼氏が

別の彼女といたことを知って激怒!







彼女は彼の家の鍵を

ジェレミーに渡し

捨てておいて!

と言いますが

ジェレミーは鍵を捨てない男

だったのです。







彼のカフェには

人が置いていった鍵がいっぱい!


↑人が捨てた鍵が集まるジェレミーのカフェ。





ジェレミーは言います。




もし鍵を捨ててしまったら

開けられない部屋が

生まれるかもしれないじゃないか

と…





( ̄_ ̄ i)

どういう意味でしょう?






実はジェレミーも

恋人に振られた経験があるのですが

鍵を捨ててしまえば

もう二度と彼女に会うことができない

と考えているのです。





なんか

花様年華のスリッパみたいですね。

↑彼女との記念品に
相手との繋がりを感じる…








そこでエリザベスは

自分で鍵を帰そうと

彼のアパートの前まで行きますが

窓から見える

別の彼女と抱擁する彼を見て

我慢が出来ず

町を飛び出してしまうのです!

↑もう私の入れる部屋じゃない…






愛する人が
別の人と愛し合うのを見ることが
耐えられないので町を出る。




これもまた

花様年華みたいな展開です。








そして彼女はアメリカを放浪しながら

二つのタイプの

繋がりたくても繋がれない
愛のカタチ


に出会うのです。






どちらにも

深く愛している人に対して

一方的に憎む女性が登場するのですが…

↑一人目


↑二人目





けれど二人とも

憎んでいた相手が死んでしまうと

実は心から憎んでいた訳ではなかったことが

明らかになるのです。


↑エリザベスは
NYから遠く離れた場所で
愛する人と距離をおいていた女性たちに
出会うのです。






相手を憎んでいるのに

心の底ではずっと愛していた…




これは

ブエノス・アイレス

ですね。






さて、二つの愛の結末を見た後

エリザベスはどんな行動にでるのでしょう?






それは是非、皆さん自身で

ご覧になって頂ければと思います。

↑二つの愛のカタチを見たエリザベスは
何を想うのでしょう?








この作品の魅力は、なんといっても

ウォン・カーウァイの撮る
アメリカの美しさ!


↑美しい空と信号機!



香港やブレノスアイレスといった古都ではなく

等身大の人々が息づく

マンハッタンやラスベガスは

色の魔術師ウォン・カーウァイの新境地!

↑美しい夜景!


↑美しいラスベガスとナタリー・ポートマン!



↑美しいケーキ&ミルク!





後に

シュウウエムラとコラボし

ウォンカーウァイコレクションを発表するのも

名実共に

色の魔術師としての評価が
定まった証明

だと想います。




↑2011年のシュウウエムラ
ウォン・カーウァイコレクションたち!







けれど…







残念ですが

この映画の作品としての評価は

あまり良いとはいえません

(T_T)





理由は

ロマンチックな少女マンガみたいな展開

となってしまい

今までの彼の作品のように

難解だけど
何かが心にひっかかる映画に
なっていなかった

からだと思います。



↑今までの作品とはちがい
難解さが全くないライトなつ作りなのです。





心に引っかからないのは

登場人物がアメリカ人なので

東洋人のメンタルとは

雰囲気が異なるためでしょうか?


↑同じストーリーでも
東洋人が演じていたら
きっと、もっとしっくり来たかも…







アメリカ人を意識した

分りやすいハッピーエンドだから

でしょうか?


↑色々あるけど
誰も不幸にはならないハッピーエンド!







私個人としては

そんなにキライな作品ではないのですが

この映画以降

ウォン・カーウァイのアメリカ資本作品は

まだ存在しないのです。









メジャーに挑戦した

知る人ぞ知る
映画監督の苦闘

さて

ウォン・カーウァイは

乗り越えることができるのでしょうか?


↑アメリで知る人ぞ知る監督となった
ジャン=ピエール・ジュネは…



↑ロング・エンゲージメントで
洗礼を受けますが


↑天才スピヴェットで
以前よりも少し
アメリカ人のハートを掴めるように
なりつつある気がします

がんばれ!
ウォン・カーウァイ監督
ヽ(=´▽`=)ノ







という訳で次回はいよいよ

ウォン・カーウァイ編の最終回

円熟の境地

というテーマで

グランド・マスター

という映画を紹介させて頂ければと思います。





ではまた(*^ー^)ノ



↑映画で語られる
ブルーベリーパイのお話。

決してまずくないのに
どうしても最後に残っちゃう
ブルーベリーパイ

でも
残る理由なんてきっとない。

何かの運命で
そういうことって起こるんだよ。


…おそらく、この映画自身も
そんなブルーベリーパイのような映画。

私は好きだよ。この味!

という人はきっと
たくさん存在すると思います。


↑うん。これ美味しいよ!






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