こんばんは

ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/





本日は

「監督ばんざい!」



という映画を通して

想像力と
監督の頭の中

というテーマで

解説してみたいと思います。






前回ご紹介させて頂いた

「パリで一緒に」


脱構築型の映画






ストーリーは途中で脱線し

現実とお話しの世界

そして映画としての演出が入り混じった

変な映画

なのです。






けれど

人の頭の中って

そもそも

変なもの

ではないでしょうか?






私たち自身だって

日々色々な事を脳内で考えいます。






だから

脳の中で思っていることを

正確に描こうとすると

日常とは違うもの

と、なってしまうのではないでしょうか?



↑サルヴァドーレ・ダリの「眠り」。

ダリ自身が頭の中で
こいういうイメージで眠りを捉えているのですから

「表現として間違っている!」

とは言えないですね(^^)






ジャン=リュック・ゴダール

の一連の映画は

そんな監督の内面が色濃く出た作品が多く

普通の映画が好きな人だと

混乱してしまう場合が少なくありません。



ゴダールの「はなればなれに」では
登場人物たちが
突然、拍子を取って踊りだしたり…




突然、ルーブル美術館内を
走り回ったりします!






これらは

ストーリーを重視したのではなく

映画という世界の中で

どんなことができるかを監督が考え

やってみたもの。






それが

監督の頭の中で思ったこと

だったとしてら

映像化してもらわなければ
私たちには分らなかった


ということなのです。






もう少し分りやすく例えると

子供はリアルな絵を描けないから
絵を描いちゃダメ!


ということはないですよね

(*´∇`*)





たとえ奇妙でも

子供が思っていることを

絵にしてくれた方が

子供の心の中が分るような気がします。



↑ピカソは晩年
子供のように、技法や常識に囚われず
自由に絵が描ける大人になることを
目指していました。







本日の

「監督ばんざい!」



そんな視点で見て頂けると楽しい

北野武監督が
頭の中で考えていること




映像化した作品

なのです

ヽ(=´▽`=)ノ





主人公は北野武ですが

同時に彼の人形も登場します。



↑北野武自身を見つめる北野武人形!

さて、どちらが現実の北野武なのでしょう?





この映画は

「もうヤクザ映画は作らない!」

と言ってしまった後の

北野武の頭の中を描いたもの。






北野武の最も得意とする

死を恐れない人間たち

を描かないなら

一体、何を描くべきなのか



彼と一緒に考えてみる

という視点で観て頂けると

結構おもしろいと思います。





北野武が

やってみたいと思うもの。





それが次々と出てきますが…





多くのジャンルは

自分でツッコミを入れて

辞めてしまいます。






小津安二郎風







展開がゆっくり過ぎだろ!



じゃあ恋愛映画は?

ホラー映画は?

CGを使ったSF大作は?





さて

これらのテーマに対しては

北野武自身

どう突っ込むのでしょうか?





それは是非、皆さん自身で

ご覧になって頂ければと思います。







多くのジャンルが思いつきで消えていく中

二つのジャンルだけは

比較的長く映像化されています。





一つは

昭和30年代の
北野武自身の子供時代






もう一つは

徹底的な
ナンセンスギャグ





この二つが頭の中で

多く映像化されている理由は…




子供時代とナンセンスギャグは

北野武がずっと持ち続けている
大切なもの

だからなのではないでしょうか?






映画監督北野武の頭の中には

30年代の子供時代と

馬鹿馬鹿しいナンセンスギャグが

詰まってるんだよ!

ということを教えてくれるこの作品は

映画に
ストーリー要求する人にとっては
不満足な作品

のようですが

映画でできることの中に
監督の頭の中を描くこともアリだ!

という

脱構築的な思考で
映画を観れる人


にとっては

大変興味深い作品になっている

と思います。





作者の心の中を覗けるなんて
めったにないこと

なのですから!





ではまた(*^ー^)ノ



↑一見思いつきのようなシーンも
かなり作りこんでいます。

これは決して
「適当に作ったお遊びの映画」
ではないのです。











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