こんばんは

ご覧頂きありがとうございます

\(^▽^)/





本日は

「パリの恋人」




という映画を通して

想像力と
インテリ・ヘプバーン!

というテーマで

解説してみたいと思います。







3つの視点で楽しめる映画

「パリの恋人」





前編でご紹介しました通り


第一の視点は

様々なダンスを楽しむ
映画として




第二の視点は

写真家リチャード・アヴェドンの
50年代の作品を楽しむ
映画として


というものでした。







ですので本日は

第三の視点である


商業主義vs思想主義

を対比した映画として

楽しめるのではないかと思います。






その前に

ちょっとだけ時代背景を説明すると…





この映画が作られたのは

1957年





第二次世界大戦が終わり

10年以上が経った時代ですね。






この頃は

ファッションやおしゃれに対する関心が

急上昇した時代でした。






日本のファッション誌の草分けである

ananの創刊が
1970年

↑anan創刊号




non-noの創刊が
1971年

↑non-no創刊号






ですので、この映画が

ファッションの最先端映画

なのだということが

お分かり頂けると思います

\(^▽^)/






そんな

おしゃれ世代にとって

ファッションを楽しむこと


人生を楽しむこと!







ファッションは

着るだけのもの

ではなく

オシャレして楽しむもの

へと変化していきます。





これは

ビジネスとしてのファッション

つまり

商業主義

ですね!






この映画は

最新流行を発信している

クオリティという雑誌の女性編集長が

次世代のファッションのミューズとなる女の子を探す

という企画から物語が始まります。



↑最新流行はピンクで決まり!

では、次の流行は…





彼女の考えたテーマは

オシャレに関心がない子!


↑次はコレよ!





オシャレに
関心がなかった子
だって

キレイになりたい時代です


というコンセプトなのです。





オシャレに関心がない人の
イメージ

といえば…

真面目な本屋さんに
いるような人!!





ということで

撮影場所は

NYの本屋街である
グリニッジビレッジに決定!





モデルを連れて

古本屋へと乗り込んでいきます。


↑古本屋で撮影よ!

でも、このモデルさんだと
あんまり
「まじめな子」に見えませんね…





そんな

古本屋さんでバイトをしていたのが

哲学少女のジョーです。


↑ジョーが仕事をしていたら
撮影隊が乱入!





突然やって来て

好き勝手に撮影を始めた人々に

怒り心頭です!


↑あなたたち何者?
通報しますよ!





けれど

そんな彼女の個性的な顔に

注目したのが

有名カメラマンのディックでした!



↑ん…?
良い素材発見!!





彼女こそ

テーマにピッタリの素材
じゃないの?

と提案するのです。



↑あなた!
次の流行のイメージモデルにならない?






けれどジョーは

ファッションに興味はない

哲学を愛する少女。


↑本屋で撮影していても
全然興味を持っていなかったジョーは
外に追い出されます。






彼女が愛しているのは

哲学





思いがあれば

言葉などは必要なく

人間は分かり合えるはずだ

という

共感主義

を信奉しており

提唱しているフランスの

フロストル教授を尊敬しています。






つまり彼女は

思想主義

ということです。



↑ジョーはインテリ系の少女。

ファッションなどに興味が無く
哲学に夢中です!






ファッション誌のモデルなんて

とんでもない

と思っていたジョーですが

パリで撮影することを知り

フロストル教授に会えるならと

モデルを引き受けます。






そして

やさしいディックとの撮影を

続けていくうちに

次第にファッション界にも

魅力を感じるようになっていくのです。


↑キミの個性的な顔は魅力的なんだよ






…ということは


商業主義vs思想主義
の対決は

商業主義の勝利?





いいえ。





この映画の面白いところは

商業主義も思想主義も
何か変だよね!



笑い飛ばしているところなのです。







商業主義の

クオリティ誌の人たちは

かなりコミカルに描かれており

わがままで

気まぐれで

行き当たりばったり

という

ファッション業界の裏側



キッチリと描かれています。


↑美術館でたたずむ少女の役、できる?

モデル → できな~い




↑インタビューに答えるには
「用意されたセリフ」を言いなさい!







その一方で

哲学にのめり込んでいる人々

に対しても

この映画は辛辣です。




↑言葉が通じなくても共感できる!
というジョーに対してディックは
ニコニコと笑いながら
「君たちは酒をたかっているダニだね!」
と言いますが
彼らには伝わりません。

共感主義は虚構なのです!






普通映画では

どちらが正しいという結論で

ハッピーエンドとなるのですが

商業主義も思想主義も

なんだかピンとこないこの映画では…







実は最後にもう一つの

人生に大切なもの

が登場することになるのです!





一体何?





それは是非、皆さん自身で

ご覧になって頂ければと思います。






…と言っても

答えはきっとお分かりですよね!





ファッションよりも

哲学よりも大切なもの


それは…


…これですよね(*´∇`*)





という訳で

インテリ・オードリー

の次は…




と思いましたが

折角ですので次回は

ダンス映画の誕生

というテーマで

「アーティスト」

という映画を

解説してみたいと思います。






ではまた(*^ー^)ノ




この映画の原題は「ファニーフェイス」

いわゆる美人顔とはちがうヘプバーンを
「変な顔」と呼ぶこの作品は
ちょっとひねくれた視点の映画
でもあるのです








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