想像力と神と人との関係性　その⑯「ホーリー･マウンテン」（ラスト５分）

こんばんは

ご覧頂きありがとうございます

＼(＾▽＾)／






本日も前回に引き続き

「ホーリー・マウンテン」
　




という映画を通して

想像力と
神と人との関係性

というテーマについて

考えてみたいと思います。





【前回までのおさらい】

キリストの磔以降も
人間の愚行は収まらない

錬金術師に導かれた
キリストと権力者たちは

ホーリーマウンテンの山頂で
世界を支配している
不老不死の９人の賢者たちを
倒すため

厳しい修行を行い
精神も肉体も浄化された

彼らは今
賢者たちの至近距離に
迫っている！





かなり燃える展開ですね


ｷﾀ━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━!!!



「ホーリーマウンテン」前半の回はコチラ






という訳で本日は

映画のラスト５分

で

一体どうなるかを説明したいと思います。





注意

今回は
神と人との関係性
というテーマの都合上
ラストを説明します！

もし、予備知識なく
この映画をご覧になりたい方は
どうぞお読みにならないで頂ければ
幸いです。





【ラストのテーマ】

虚構からの脱出！



旅の終盤。



あと一歩で９人の賢者にたどり着ける

という場所で

錬金術師はキリストだけを呼び出し

山頂は極めるな

と言い

彼らの後ろをずっとついて来ていた

女性を指差し

お前を愛してついて来た者だ。
結婚しなさい。

彼女と一緒に町に戻り
家族と民衆を導いて
世界を変えるのだ

と言って

彼らを立ち去らせます！



！！！


(￣□￣；)



主役だと思っていたキリスト
まさかの退場です！


↑山頂を極めることなく下山するキリスト！





この意味は恐らく

宗教には
世界は支配できないし
する必要もない

そして

けれど宗教は
愛を伝えるという役割は
まだ残されているよ

という

メッセージでもあると思います。





ということは…


宗教以外の権力者たちが
世界を支配すれば良い

ということなのでしょうか…



↑キリスト以外のメンバーは
現代社会における権力者たちです！






という訳で

残った

現代社会の支配者たちは

山頂にいる賢者たちを見つけ

抹殺しに駆け寄りますが…



↑世界を支配する不老不死になるため
彼らは山頂の賢者たちに襲いかかります！






けれど…



賢者たちは全員

人形だったのです！！！





人形の座っていた椅子に

ニヤニヤ笑いながら座る

錬金術師と仲間たち！





そして

錬金術師は語り始めます。




大切な約束があったね。
失望はさせないよ。



これで冒険は終わり？
とんでもない！



我々は神に近づこうと
不死を求めた。




ところが我々は
以前より人間らしくなっている



不死は得られなくても
現実を得ることはできた。



おとぎ話を信じて
生き返ったのだ。



しかし
この生活は現実だろうか？



ちがう
これは映画だ！



ズームバック！カメラ！


↑ある意味、映画史上最もショッキングなセリフ！
「これは映画だ！」





そして画面には

今まで写っていなかった

スタッフやセットが写ります。


↑はい！これは映画で～す
ヽ(=´▽`=)ﾉ



錬金術師は続けます



我々は虚像だ
夢であり、写真である



ここにいてはいけない


さらば
ホーリーマウンテン


現実の生活があるのだ




これで映画は終りです。




…


何じゃこりゃ！！


(＠￣Д￣＠；)



と、いう感じで

この映画のラストには

拒否感を持ったり

訳がわからないという

感想を持つ方も少なくないのですが

私個人としては

素晴らしい結末

だと思います。





理由①

現実的な
欲望的生活への決別



権力者たちの欲望は

放っておけば

自分も世界も滅ぼします。




彼らの目指すものは

世界の支配であり

不老不死だと思われます。




だとするなら

それを目指していく間に

人間らしさを思い出し

人として蘇れるなら…



これは

欲望の先に平穏を得る

という

究極の宗教であり
哲学ではないでしょうか？






理由②

観客に変な幻想を
抱かせない



世界の支配！
不老不死！



きっと

みんなが知りたいテーマ

だと思います。




だからこそ

はい！

こうやれば
世界を支配できます

とか

これで
不老不死になりました

というオチは

恐らく

陳腐で
がっかりしたもの

か

信じて
行動してしまう人が出る

かの

どちらを招くと思います。





だからこそ

変なオチを作らないこと

に

意味があるのです！





世界の支配や不老不死を求める彼らは

実在の人物ではない！




もちろん、そんなストーリーだって

現実のことじゃない！





だから

こんなことばかり考えるな！

ここにいてはいけない！

さらば
ホーリーマウンテン

現実の生活があるのだ

と言って

観客が虚構の世界にはまってしまい

現実世界で迷走しないようにする

極めて有益なメッセージだと思います。





あっ…




確か

ＴＶ版の○ヴァン・ゲリオンの

ラスト二話も…


↑虚構の物語ではなく
現実との向き合い方を示して終る
エヴァンゲリオン

「おめでとう！」






人は宗教のことのみを考え
生きるにあらず



神と人との関係性を考えても

そのことだけに埋没してはいけない

なぜなら

そんな世界こそ

虚構

なのですから…





という訳で

このシリーズも終わりです。





私も現実世界に帰ろうと思います

(*´∇｀*)





ではまた(*＾ー＾)ノ



宗教や神秘に入り込み過ぎるな！
我々には現実の生活があるのですから。






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