本日も

「クラッシュ」
 


という映画を通して

想像力と
風が吹けば桶屋が儲かる

というテーマについて

考えてみたいと思います。







風が吹けば桶屋が儲かる
の実例



人間関係

だと思います

(*´∇`*)






世の中には
多くの人が存在し

それぞれに異なる

立場や考え方、
性格や人生観を持ち

日々生きています。






だから当然

わざとじゃなくても
他者とぶつかってしまう

ものなのです。






この映画は

ロサンジェルスの一日

を描いた作品。


↑ロサンジェルスは
アメリカの西海岸の大都会。

温暖な気候と太陽の街です
\(^▽^)/







といっても

特定の人の一日の話

ではありません。






登場人物は

多種多様!


↑メイン・キャラクターが10人を超える
群像劇ですが
全ての人が密接に関わっている
訳ではありません。






黒人の車泥棒二人組

アラブ人と勘違いされている
ペルシャ人

強面の鍵屋とその家族

二人の警察官

黒人の映画演出家と妻

車に轢かれる韓国人

母親の介護をている黒人刑事

そしてまだまだまだ…





とにかく

たくさんの人が出てくるのです








( ̄_ ̄ i)

ちょっと多すぎ?





人が多すぎて混乱しない?






いいえ。




全然
大丈夫です


ヽ(=´▽`=)ノ






これは

ロサンジェルスという

多くの人種が
一緒に暮している
“街”
そのものが主人公

のような映画なのです。






彼らはお互いに

相手の事を
分りあうこともなく

ぶつかって
(クラッシュして)


しまいます。





黒人の車泥棒は

常に人種問題に対して

不満を言い続けています。


↑俺たちって、
超差別されてねぇ!?






彼にとって

ロサンジェルスは

黒人を侮辱する街

という認識。





そんな怒りをぶつける様に

彼は日々

車泥棒を続けます。


↑ヘイ!
死にたくなけりゃ車降りろ!

…けれど車の持ち主は
黒人であることに苦しみ傷ついている
才能ある演出家でした…






では彼は

正真正銘の悪人
なのか

というと…

実はそうでもない

のです。



↑盗んだ車の中に
彼は何を見たのでしょうか…






白人警官の一人は

裕福な黒人に対して

非常に悪質な態度を取ります。



↑夜中のパトロール中に
理不尽な言いがかりをつけて
黒人と、その妻を侮辱するイヤな警官。






けれど

彼が黒人に対して

良い感情を持てなかったのには

ちゃんと理由があるのです。


↑彼にとっては
まじめに頑張っている白人が
自分の父親が移民の犠牲になったから。

「怒る理由」はあるのです。






でも

だからといって

見知らぬ人に難癖つけるのは

人間としてダメですね


((>д<))





では

この警官は

正真正銘の悪人
なのか

というと…

実はそうでもない

のです。



↑彼は警官としての職務を
命がけで遂行する
素晴らしい人間でもあります。







雑貨屋を営むペルシャ人の老人は

アラブ人排撃に巻き込まれ

大切にしていた店を壊されます。



↑「死ねサダム野郎!」
と言われるエキゾチックな顔の老人。

けれど彼は
ペルシャ人なので
イラクとは何の関係もないのです…






彼は怒り狂って

自衛のために

拳銃を購入しようとします。






けれど彼は

英語を満足に聞き取れません。





だからこそ

拳銃店のオヤジとも

トラブルになってしまいます。


↑「銃を売ってくれ!」
「イスラム野郎には売れねぇな」
「オレを侮辱してるのか!」





彼は自分の店を
守りたいだけ





では彼は

他者に対して
偏見を持っていないか…

というと

実はそうでもない

のです。







このように

登場する人物は全員

他者から見える雰囲気と

実際の性格が異なっており

だからこそ

良い面でも

悪い面でも

誤解し続ける
(誤解され続ける)


ことになるのです。






誤解から生まれる

悲劇の映画?






いいえ。

決して

それだけではありません。





この映画は

全く異なる人たちが
集まれば

多くの誤解が生まれ

人々のぶつかり合い
(クラッシュ)

生まれ続けて
いくんだよ

という

哲学的なメッセージ


描かれているのです。






ぶつかること


悲劇になるとは
限りません






ぶつかること
によって分ってくる


他者の
知らなかった一面





他者が

自分が知らなかった
一面

を持っていること気づき

嬉しくなったり

反省したり

優しい気持ちに
なったりすることだって

たくさんあるのです

ヽ(=´▽`=)ノ






ロサンジェルスに限らず

大都会というのは

見知らぬ人が
ぶつかり続ける世界





そして

そんな大都会だからこそ生まれる

風が吹けば桶屋が儲かる
的な出来事は

私たちの国
日本でも

毎日起こっている

のではないでしょうか?






彼ら一人ひとりに一体何が起こるのか?






それは是非、皆さん自身で

ご覧になって頂ければと思います。


↑若い警官は
人種差別的な先輩警官を嫌い
自分なりの正義を貫きます。

けれど…






人間というものは

他者を理解できない
からこそ

想像もしていなかった
出来事に
日々巻き込まれていく

ものなのですね





という訳で次回は

風が吹けば桶屋が儲かる


論理ではなく
感情で行われた場合
どうなるか?


というテーマで

「鬼畜大宴会」

という映画を解説してみたいと思います。





ではまた(*^ー^)ノ




人は常に
人とぶつかり合うもの。

けれど
ぶつかることによって
学べることもあるのです…





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