本日は

「フューリー」


という映画を通して

想像力と
“侠の戦場”

というテーマで考えてみたいと思います。





以前

ジョニー・トー監督

の作品で

“侠”とは何か?

というテーマを考えてみたことがあります。







とは

究極のダンディズム
のこと。





マフィアや刑事など

命を懸けて
使命を果たす男たち

に求められる

生き様の美学

のようなものです。






以前に解説した

の定義

は…



定義①
任務のために全てを投げ打つ!


定義②
たとえ仲間でも
必要以上に親密にならない!


定義③
命を懸ける時には躊躇しない!


定義④
多くは語らず、仲間を思う!

というものでした。






本日の

「フューリー」

は、そんな

侠の戦車乗りたち

の映画です。





主人公はドン軍曹。


↑絶対に生き残るプロの指揮官です。





舞台は

第二次世界大戦時のヨーロッパ。

戦争末期でドイツ領内への

侵攻作戦の真っ只中です。





ドンは歴戦の勇者で

4人の部下と修羅場を潜ってきましたが

前回の戦闘で

部下を一人失ってしまいます。




そんな

ドンの元にやった来た補充兵のノーマンは

戦闘経験0の新兵!


↑何も知らずに戦場に来てしまったノーマン。






ドンの仲間の3人は

軟弱なノーマンをチームとして認めません。





けれど

ここは戦場!




頼りないノーマンを放っておけば

確実に死んでしまいます。


↑こんなヤツ戦場に行ったら
瞬殺されるぞ…






ドンの信条は

自分の部隊を
全員生還させること





だからこそ実戦の中でノーマンを


へと成長させていくのです。





ノーマンは

ピアノが上手なタイピスト。

人を殺したことなんかありません。





だから最初の戦闘では

敵の奇襲にも対処できず

部隊を危険にさらしてしまうのです。





怒り狂うドン!

↑ドン「お前のせいで
部隊が全滅したかもしれないぞ!」

ノーマン「でも…」





もうだめだ…

僕は兵士に向いていない

と弱音を吐くノーマンに

ドンは

俺の言うとおりにしろ!
そうすれば生き残れる

とだけ言うのです。






説明は一切しません!





侠であるドンは

多くを語らず仲間を思う

のです。

(定義④)






戦場を潜り抜け

進んでいく道中は

血塗られた戦場





ノーマンは

ドンたちと戦場を共にすることで

少しずつ

戦場とは何か?

を理解していきます。





最初は

敵を殺すことができなかったノーマンも



↑ドン「敵を倒せ!」
ノーマン「僕にはできない!」




制圧した都市で少女を助け



↑言葉は通じないけれど
仲良くなれた二人。



助けた彼女が

敵の爆撃で死んでしまうことで





戦争を
終らせるためには

闘わなければならないのだ

ということを悟っていくのです。







そして

男として成長していくノーマンに対し

ドンの部下たちも

次第に心を許していきます。


↑信心深い「バイブル」
常に神の言葉(聖句)を
口にしていますが
超一流の砲撃手。

↑乱暴で下品な男
「クーンアス」
砲弾の装填と修理を担当
常に文句を言いますが
仕事はキッチリ行います。

↑操縦担当の「ゴルド」。
ちょっと冷めたニヒリストな感じですが
実は仲間思いの暖かいヤツ




百戦錬磨のドンの部下たち。





彼らは

馴れ合いの仲間では
ありません。


戦争の残酷さを
知り尽くしていながら


それでも

戦争を終わらせるには

自分たちが
戦い続けるしかない


と悟っている

任務のために全てを投げ打つ
"侠"の男たち

なのです。

(定義①)




そんな彼らとノーマンは

仲良しになるの?




いいえ。




彼らは

お互いを認め合った
プロフェッショナルとして

友達としてではなく

信頼できるパートナーと
なっていくのです

(定義②)



↑友達ではなく
任務を遂行するパートナー






けれど敵は強大!





大事な作戦の直前

別部隊の味方戦車は

ドイツ軍の重量級戦車
タイガー131

によって次々と大破!!





その後

ドンの戦車フューリー号も
地雷によって走行不能

となってしまうのです。




そこへ押し寄せてくる敵の大隊!




↑敵の大隊はナチスのSS!
ドイツ軍の正規部隊です。






孤立無援の5人!


戦車はもう動きません!





こんな場合は

普通に考えれば
撤退

です。






けれど

もし彼ら防がなければ

味方は敗走です…






さて

常に戦場を
生き延びてきた男ドン

は、どのような決断をするのでしょう?





それは是非、皆さん自身で

ご覧になって頂ければと思います。






自分の命


戦争を終結させる
ための戦い






どちらを選ぶべきかと言うときに

自分の命を選ばない

のが

侠という生き方

(定義③)






そんな

侠な男たちの
4人 vs 300人





侠の男の本懐

とは

意義ある人生のための
死に場所探し

なのかもしれませんね…


ではまた(*^ー^)ノ


↑男たちが進む戦場は生きて帰れぬ地獄旅。

けれど
そんな道を歩む人の後ろには、美しい花も咲くのです。







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