本日も

「バクダッド・カフェ」


という作品を通して

想像力と
色で魅了する映画

というテーマについて

考えてみたいと思います。





この映画の色は

ブラウン






ブラウンは

ちょっと不思議な色です。





古びたものや
ホコリなどのブラウン



汚れた感じの印象

ですが

同時に

ノスタルジックな
懐かしさ



暖かいキモチを
感じさせる

こともあるのです。






本日の

「バクダッド・カフェ」


ブラウンという色が映画全体を
覆っているような作品

なのですが

とても不思議なことに

映画前半での
ブラウンの印象


後半での
ブラウンの印象


同じ色にも関わらず

全くちがって
感じられる

のです。






映画は

アメリカの砂漠地帯で出合う

二人の女性の交流の物語

です。





アメリカに砂漠?





はい(^^)




アメリカにも
砂漠はあります。






カリフォルニア州、ユタ州、

ネバダ州、アリゾナ州をまたぐ

モハベ砂漠

です。


↑こんな感じみたいです(@_@;)






ラスベガスが舞台の映画で

よく荒野や出てくると思いますが

あれがモハベ砂漠です。


↑「ハングオーバー!」など
ラスベガスの周辺を描いた映画では
おなじみの風景ですね(^^)






植物はアルファルファなどが少しだけ。

広大な荒野にブラウンの砂塵が舞う

何もないところ

です。






そんな荒野にだって道路はありますから

ドライブイン兼モーテル
のような場所


存在するのです。






この映画の舞台は

そんな

砂漠の中の
モーテル兼カフェ






ボロボロの外観。

やる気のない店主のオヤジ。

コーヒーマシンさえ故障しています!






カフェでコーヒーが出ない…






もう終ってますね

(ノ_-。)






店の名前は

バクダッド・カフェ






そんな寂れたお店に

一人のドイツ人の中年女性が

歩いてやって来たのです!


↑一人、砂漠を歩いて来る
太めの中年ドイツ人






砂漠を一人で!?






はい(^^)






彼女は

旅行の途中でダンナさんと喧嘩!






彼女は車から

放り出されてしまったのです。








やっと見つけた店ですが

ドイツ人の彼女にとっては

見知らぬ土地。





どんな人がいるのかと
近づいてみると…






目つきの悪い黒人の中年女性が

彼女をにらみつけたのです!


↑眼光鋭い黒人の中年女性。
なんとなく漂う、生活苦な雰囲気…







黒人女性は

ダメな夫の代わりに

店を切り盛りしていますが

夫にも、子供にも愛想をつかし

すさんだ人生

になっていたのです。






彼女から見たドイツ人女性は

異様な不審人物






二人はお互いを警戒し、

ほとんど声も交わしません。




↑未知との遭遇(お互いに)






けれど行く宛てもない

ドイツ人女性にとっては

ここにしか

居場所はありません。






ドイツ人女性は

このモーテルに

長期滞在することにするのです。





さて

第一印象が
最悪だった二人



一体どんな関係になってくのでしょう?





それは是非、皆さん自身で

ご覧になって頂ければと思います。





この映画では

明らかに性格も考え方も違う

二人の女性の

心の中の心象風景



モハベ砂漠の風景と

オーバーラップしている感じです。





二人の共通点は

夫には頼れず

一人で生きていく
苦悩と不安


です。





最初の頃のブラウンは

そんな二人の

荒廃した心を描いたかのように

寂しさが伝わる
ブラウン


です。





けれど

人間的な性格は正反対



ドイツ人らしい

几帳面な性格の女性は

汚らしいお店が気になって

勝手にお掃除を始めてしまいます。



↑寡黙にあらゆるところを掃除する
ドイツ人女性(^^)





カフェの従業員や家族は喜びますが

黒人女性にとっては

自分のペースを崩そうとする

イラッと来る存在





さっさと出て行け!


↑ライフルで脅す凶暴さ!




脅しをかけるのですが

ドイツ人女性に

行くところがないの…

と言われることで

ちょっとだけ気づくのです。




行き詰ってしまっていたのは

彼女だけではないということに…





気持ちを表に出すことが下手な

二人でしたが

少しずつ少しずつ

お互いは

信頼しあうようになっていきます。





そして

それに伴って

映画におけるブラウンも

なんだか
暖か味のある色




感じられるようになる

のです

ヽ(=´▽`=)ノ




荒れ果てていたはずの

バクダットカフェは

いつしか

トラックの運転手たちが集まる

とても素敵なカフェへと

変化していきます。





そして二人の女性の表情も

最初とは全く違う印象になってくのです



↑最初とは別人!





そう!




実はブラウンだけではないのです。




人間だって

環境や周囲の人の優しさによって

以前とは
全く別人に見える事も


よくあること

なのです

(*´∇`*)



↑心が洗われるようなラストによって
この映画は
「永遠の定番」
となったたのです(^^)




ではまた(*^ー^)ノ






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