本日は

「僕がいない場所」


という作品を通して

想像力と
天涯孤独の哀しさ

というテーマについて

考えてみたいと思います。





天涯孤独とは

身内が誰もいない
ひとりぼっちの人

のこと。





身内が誰もいない…




なんだか寂しいですね。


(ノ_・。)






本日の

「僕がいない場所」


そんな

孤独な環境の子供
の映画






けれど本作は

よくある
孤独な子供の映画とは
一線を画す

本当の意味での

天涯孤独

を描いた作品なのです。






主人公は少年。


↑彼は主人公の少年。
まだ本当に小さい子供です。





少年は孤児院で暮らしています。






少年は

難しい詩を暗唱できる知性を

持っていますが

孤児院の子供たちは

誰も評価しません。






子供ですからしょうがないですが

少年にとっては

孤児院は
孤独で辛い環境


です。






ある晩彼は

こっそりと孤児院を抜け出します。






お供は、孤児院の犬。





…と思っていると

犬は脱走の途中で

孤児院へと引き返してしまいます。






彼は犬を失い

天涯孤独

となりました。




↑まだ子供なのに、いつもたった一人…






彼は自分が元住んでいた家へと

戻っていきます。






そして家に入ると…





なんとお母さんが
ベッドで寝ているのです!





えっ?



(°д°;)




天涯孤独じゃ
ないじゃん!






…えっと。






実は、お母さんは

身持ちがだらしない人。






子供の世話ができず

自分が愛人といたいから

子供を孤児院へ送っていたのです!


↑息子より、自分と愛人を取って
子供を捨てたお母さん。








お母さ~ん

と、近づく少年に

ここには来ないで!

と突き放す母親。






その上

私は
(恋人がいないと)
寂しいのよ!

分ってちょうだい!!

と言い放ちます。


↑優しい母子の抱擁シーンではなく
もう来ないでねと言われる残酷なシーンです。








・°・(ノД`)・°・






この映画は

こんな展開が

ひたすら続くのです。






少年が望む

つながり


ことごとく彼から離れ

彼はいつも

天涯孤独

となっていきます。





昔、彼に食料を恵んでくれた

食堂のおばさんは死んでいました…




彼に、困ったらうちに来いよ!

と言ってくれた渡し舟の船長は

恋人ができて暮らし始めます。





誰にも愛されない少年





これぞ天涯孤独と言わず

何と言えば良いのでしょう?



↑子供なのに
絶望的な表情を見せる少年。
これが天涯孤独の哀しみなのです!






彼は、川沿いに捨ててある

廃船の中で一人で暮らし始めます。





すると

船の近くにある家に

二人の女の子が住んでいることに

気づくのです。





お姉さんは、

清楚な感じの少女。


↑とってもキレイなお姉さん。





妹は小さい子供です。

↑まだ小さい妹。
ちょっと頭も悪いみたいです。






孤独な少年は

美しい姉に恋しますが

当然、近づくこともできません。


↑廃船の窓から女子たちを眺める日々。






けれど、そんか彼に

妹の方は

怖がりもせず

近づいてきたのです。


↑唯一、彼に関心を持って
笑いかけてくれたのは
恋した女の子の妹なのでした…







さて

天涯孤独な少年は

遠くから見つめる初恋の少女

親しげに近づいてくる小さい女の子

どちらと仲良く

なりたかったのでしょう?





そして少年は

映画の最後には幸せに

なれたのでしょうか?





それは是非、皆さん自身で

ご覧になって頂ければと思います。






気丈で、ストイックにも関わらず

全ての人たちから愛されない

天涯孤独な少年

には

映画を観ている私たちの哀れみや同情も

決して届くことはありません。






そしてきっと

少年と同じような状況にある子供たちは

世界中にたくさんいるのだと思います。






天涯孤独

とは

つながりたかった人と
つながれない

という

絶望的な孤独の世界

なのです






ではまた


↑いつもパンを届けてくれる妹に
少年があげられるものは
ベアリングの玉だけ。

けれど彼女は、それを
喜んでくれたのです。