ガダルカナル戦書籍一覧




書名 父のガダルカナル戦争日誌

著者  重野 義夫 氏
編集者 重野 正一 氏

著者在ガ島時所属
第三八師団 歩兵第二二八連隊 第一大隊 第三中隊 第三小隊 第四分隊
歩兵一等兵~上等兵

発効日 2010年 3月31日 

頁数   142頁

発行   朱鳥社
発売   星雲社

価格  1,200円+消費税



ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal

著者の重野義夫氏は2003年に鬼籍に入られております。
ご子息の重野正一氏が御父上が亡くなられた後、机を整理していたら膨大な資料が発見され、その資料を元に正一氏が一冊の本に纏められた書籍となります。
平成二十二年となった今、このように貴重な資料が出版されるということは有り難い事と拝読させて戴きました。

著者の重野義夫氏は、第三八師団歩兵第二二八連隊の下級兵士としてガダルカナル島へ従軍し、擲弾筒手として堺台の第一線で戦闘されております。
著者の所属していた第三中隊第三小隊では、たた一人の生還者となります。
下級兵士として、ガ島戦の経緯や現状を全く知らされないまま目の前で起こる惨劇を克明に再現されております。
下級兵士が綴るガ島戦記としては、高崎伝氏の「最悪の戦場に奇跡はなかった」や、牛尾節夫氏の「ガダルカナル兵隊戦記 最下級兵士の見た戦場」などが代表されますが、ガ島の第一線を生き抜いた兵士の手記として本書が最前線での描写が一番秀でていると感じました。
御存命中に著者がこの著作の出版を躊躇ったのではないかと思わせる記述が随所にございます。
下級兵士の心情をそのまま記述され、軍や大本営、そして部隊幹部への疑問や批判をそのまま記述されているからです。
一木支隊・川口支隊の攻撃失敗後、万全の態勢で臨むはずであった第二師団の総攻撃も頓挫し、尚ガ島奪回を目指して投入された第三八師団のおかれた最前線の現状が理解出来る一冊です。
今年出版の書籍ですので比較的入手しやすいと思います。
是非御一読を。 お奨めさせて戴きます。


著者の重野義夫氏と堺台で御英霊となられた皆様のご冥福を心よりお祈りさせて戴きます。


長谷川様よりお貸し出し戴いている資料のテキスト化は現在、戦傷病死者名簿と慰霊巡拝行「ガダルカナル島の祈り」を入力しておりますので御報告させて戴きます。


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