東京電力(株)は、福島第一原子力発電所の廃炉に係る2号機での燃料デブリの試験的取出しに成功したと発表しました。
東京電力(株)に拠ると、この燃料デブリの試験的取出しについて2日(土)午前9時50分頃に直径Φ5㎜程度の重さ約3g以下の燃料デブリを格納容器外に初めて取出したとのことです。
今後は、この燃料デブリの放射線量を測定し、作業に問題無いレベルであることを確認して専用コンテナに移し、原子力発電所の敷地外に搬出する予定とのことです。
なお、当初東京電力(株)は、8月22日(木)に試験的取出しを行う予定でしたが、操作手順を間違えるなどして失敗しており、9月17日(火)には再び試行するもカメラトラブル等が発生して中止されていました。
それと、今回は僅か3gをロボットハンドで掴んだ様ですが、そもそも燃料デブリが約880tと推計されていることから、概ね2億9,333万3,333回以上の作業が必要となる計算で気が遠くなりそうです。
しかも、取出した燃料デブリは無害化出来ず、現在の科学・技術では遮蔽出来る容器に入れて保管する以外に方法は無い様です。
更に、廃炉となると、この燃料デブリを全て取出した後に作業開始となるので、その時期はいつになるのか不明であり、出来るか否かも不明です。
本当に、2011年(H23年)3月11日(金)の東北地方太平洋沖地震時の対応の拙さには、悔やまれます。