警察官が犯罪者Part100 | GTZ&RSのブログ

GTZ&RSのブログ

GT-Z&RSでは、コンピュータ関連情報や地域情報を中心に発信しています。

福岡県警は、福岡県警柳川警察署地域課の男性警部補(57歳)虚偽有印公文書作成・同行使の容疑で書類送検したと発表しました。

福岡県警に拠ると、この男性警部補(57歳)が2021年(R3年)8月から2023年(R5年)2月の間に、信号無視などの計10件の交通違反を取り締まった際に、その違反行為を十分に確認したかの様に装う捜査書類を作成し、交通課員に提出していたとのことです。

実際は、パトカー内に居て十分に目視確認出来ないにも拘わらず、書類上は交差点の近くに立ち目の前で信号無視などの違反を現認した様に装っていたとのことです。

更には、本来は警告で済ませる事案も、運転手が認めれば交通違反切符を交付していたという悪質さです。
(この手法は、少額サブスク型カード詐欺と同じです。)

福岡県警は、今年2月にこの男性警部補(57歳)が作成した書類に矛盾点が有ることに別の警察官が気付き発覚したとしています。
(他の警察官は、見て見ぬふりをしていた様です。)

その後の福岡県警に拠る確認に対して、この男性警部補(57歳)は『交通課員から指摘されると思い、嘘の見取り図を作成した』と供述し、前任の春日警察署勤務時も同様の不正を繰り返していたことを認めたとのことです。

これを受けて福岡県警は、この男性警部補(57歳)が2015年(H27年)3月から2023年(R5年)2月までの間に検挙した約2,600件の交通違反の内、約400件は飲酒運転など明らかな違反だったとし、残る約2,200件の検挙事案の中の記録が残っている約1,600件については、『違反行為を十分に確認出来ていなかった可能性がある』と判断して、違反を取り消して反則金の返還や行政処分の取り消しなどもしていくとしています。

やはり、交通違反の検挙は、交通安全の為のものであって、警察官の成績・手柄にしては絶対にいけないと強く思います。
(それでも、通常の交通取り締まりは、隠れて目立たない様に行われるのが常です。)

なお、福岡県警は、この男性警部補(57歳)を停職6か月の懲戒処分としましたが、慣例に基づいて依願退職された様です。
(依願退職することに拠って、高額な退職金は支給されますし、次の仕事も与えられます。故に処分は甘いと言えます。)


刑法(明治40年4月24日・法律第45号/改正令和5年6月23日・法律第66号)

  第17章 文書偽造の罪
  (公文書偽造等)
 第155条 行使の目的で、公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
  2 公務所又は公務員が押印し又は署名した文書又は図画を変造した者も、前項と同様とする。
  3 前2項に規定するもののほか、公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は公務所若しくは公務員が作成した文書若しくは図画を変造した者は、3年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
  (虚偽公文書作成等)
 第156条 公務員が、その職務に関し、行使の目的で、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は文書若しくは図画を変造したときは、印章又は署名の有無により区別して、前2条の例による。