今日から、刑法の侮辱罪(刑法・第231条)が厳罰化されました。
これは、テレビ番組内の演出に依る女子プロレスラーの行為に対して、ネット上で激しい誹謗中傷が行われ、結果的にこの女子プロレスラーが亡くなったことが端緒です。
なお、今回の刑法改正では、本日以降の侮辱行為が厳罰化の適用対象となり、遡及されることはありません。
改正前 | 改正後 |
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(侮辱) 第231条 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。 | (侮辱) 第231条 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、1年以下の懲役若しくは禁固若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。 |
○公訴時効期間は1年(刑事訴訟法第250条第2項第7号) | ○公訴時効期間は3年(刑事訴訟法第250条第2項第6号) |
令和4年6月13日成立 令和4年6月17日公布 令和4年7月7日施行 |
●刑事訴訟法
第二章 公訴
第250条 時効は、人を死亡させた罪であつて禁錮以上の刑に当たるもの(死刑に当たるものを除く。)については、次に掲げる期間を経過することによつて完成する。
1 無期の懲役又は禁錮に当たる罪については30年
2 長期20年の懲役又は禁錮に当たる罪については20年
3 前2号に掲げる罪以外の罪については10年
二 時効は、人を死亡させた罪であつて禁錮以上の刑に当たるもの以外の罪については、次に掲げる期間を経過することによつて完成する。
1 死刑に当たる罪については25年
2 無期の懲役又は禁錮に当たる罪については15年
3 長期15年以上の懲役又は禁錮に当たる罪については10年
4 長期15年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については7年
5 長期10年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については5年
6 長期5年未満の懲役若しくは禁錮又は罰金に当たる罪については3年
7 拘留又は科料に当たる罪については1年