2008年6月
私は、4月から非常勤講師となり、週2日の仕事以外は教員採用試験の勉強に専念した。
仕事のない昼間は教員採用試験の塾で勉強し、夜は近くの大学の図書館で21時まで勉強した。
大学受験時代と同じくらいに勉強に励んだ。
何故私は人一倍努力しているつもりなのに報われないのかとネガティブな気持ちになる事もあった。
高校時代の同級生達は、仕事も安定し、結婚もし、子育てをしていた。私はそれまでに、友人や兄弟、親戚の結婚式に17回出席していた。
なのに、私は仕事は不安定で収入は少ない、貯金もほぼ無い、娯楽をする時間などほとんど無かった。
ちょうどその頃、リーマンショックがあり世界経済が不況に陥った。
日本でも失業者が増え、特に派遣社員や契約社員が多数職を失った。
ニュースや新聞を見れば連日失業者の特集があり、仕事も失い、住み込みで働いていたため住居も失い、公園や駅でのホームレスになったと言う内容だった。
私は、この先の自分の生活がとても不安になった。
この先私はどう言う人生を送ればよいのだろうかを考える時が増えた。
そして、私は地元だけで無く別の都道府県の教員採用試験や私立高校の教員まで含めて職を探すことにした。
私はNに、もし私が他の都道府県に就職すればついて来てくれるか聞いてみた。
するとNは、
「Y先生が行くところについていくよ。」
と言ってくれた。その言葉を信じ私は勉強に励んだ。続く


