(<ライブリスト>2003年掲載)
ここ数年、元タイガースの加橋かつみさんが精力的にライブを
行っていて、今回は六本木・ケントスでのソロライブ。
「Trip to 1960's World~G.S CARNIVAL!」というタイトルで、
ゲスト・プレイヤーとして元バニーズの鈴木義之さんが
出演しました。「ケントス」は、ずっと以前、モト冬木さんの
お兄さん、エド山口さんの「オールナイト・ニッポン」で
ずいぶん名前を聞いたライブ・ハウス。昨年、加橋さんの
ライブを観た「STB139 スイートベイジル」とは目と鼻の先で、
ここら辺は有名なライブ・スポットが集まっています。
それでは、60年代のGSワールドへトリップと参りましょうか―。
1. ブラック・サンド・ビーチ
2. ダイヤモンド・ヘッド
第1部ステージのオープニングは、元バニーズの鈴木義之さんと、
「レイアウト」からのサポート・メンバーにより、気分は若大将!
「ブラック・サンド・ビーチ」、そしてベンチャーズの
「ダイヤモンド・ヘッド」とインスト・ナンバーのメドレー。
もともとバニーズは寺内タケシさんが作った、エレキ・ギターを
最大限にフューチャーしたGSバンドだし、ベンチャーズ以来の
正統のエレキ・サウンドをじっくりと味わった感じ。鈴木さんは
ベース担当で、ポール・マッカートニー愛用のカール・ヘフナーで
演奏。素晴しいソロを聴かせてくれたギタリストは、昨年の
スイートベイジルの時と同じ杉原英樹さん。
3. ビコーズ
4. マサチューセッツ
5. ホリデイ
ここから加橋さんの登場。オープニングは、リバプール・
サウンドの代表バンド、デイブ・クラーク・ファイブの
「ビコーズ」。ちなみに、デイブ・クラークのプロデュースで、
ジョン・レノンの息子、ジュリアンもカバー。鈴木さんが
「リバプール~」ではなく、「ブリティッシュ・サウンド」
と言ったのを、加橋さん、すかさずつっこむ。続いて、
ビージーズの初期の曲から「マサチューセッツ」「ホリデイ」。
ビージーズというと、かつての70年代のディスコ・ブームの
火つけ役で、ここら六本木界隈の盛り上がりはスゴかったっけ。
昨年のスイートベイジルでは聴けなかったし、しょっぱなから
「トッポ」の代表的なライブ・レパートリー、「ホリデイ」を
聴けたのは嬉しい!
6. 僕のマリー
7. 銀河のロマンス
8. 青い鳥
そして、お待ちかね、タイガースのメドレー。「タイガース・
メモリアル・クラブ・バンド」でも歌っていたし、ジュリーの
ボーカル曲でも、加橋さんが歌って特に違和感が感じられなく
なってきた。デビュー曲「僕のマリー」では1回NGも。演奏後、
ビールを持ってきてもらい、鈴木さんの音頭で、全員で
「加橋にカンパイ!」。「銀河のロマンス」演奏後、
「いい年をして、『シルビー、マイラブ』は恥ずかしい」と
加橋さんがコメント。これら2曲では、鈴木さんとベースの
石橋さんがコーラスをつけていた。続いて、「森本太郎の歌」
と紹介して「青い鳥」。「借金は返すように。自己破産も
やめましょう」と、タイガースのメンバーについて、ちょっと
触れる(笑)。そう言えば最近、サリーはCMでかっこいい
ベースプレイを披露しているな~。
9. 花の首飾り
いよいよ、加橋さんの一番の代表曲「花の首飾り」を演奏。
さっそく「アンコール!」の声も。「目をつぶって歌って
いる人がいた。そういう曲があるのはうらやましい」と
鈴木さん。「僕なんかのバンドでも人気があった」とも。
印象的だったのは、「バニーズはレコード大賞編曲賞を
貰ったし(アルバム『レッツゴー運命』)、人気では
タイガースに負けたけど、実力では勝ったと思っている」
という言葉。やっぱり、誇りをもって生きてきた人は
かっこいいな~。加橋さんの方は、開口一番「(演奏)
おかしくなかった?」。そして、しきりに暑がるのを見て、
鈴木さん「脱げない理由があるの?」と、トレードマークと
なった黒のコスチュームを冷やかす。
10. ワイプ・アウト
ここで加橋さんは一休み。鈴木さん&サポート・メンバー
により、ノリノリのベンチャーズ・ナンバーを演奏。
元バニーズの鈴木さんは寺内タケシさんに鍛えられているし、
サポート・メンバーも、ギターの杉原さん、ドラムの
村田さん、キーボードの石橋さんそれぞれ、いかに実力派
ミュージシャンかがよくわかる。
11. シーサイド・バウンド
12. ブルー・シャトー
13. 思い出の渚
1部ステージも佳境に入ってきた。「ゴー、バウンド!」の
箇所で一緒に腕を掲げた、タイガースの「シーサイド・
バウンド」、そしてブルー・コメッツの「ブルー・シャトー」、
ワイルド・ワンズの「思い出の渚」と、お馴染みのGSナンバー
が続き、会場は盛り上がりを見せる。演奏を見ても、加橋さん
自身、とてもノッている様子。いったん「思い出の渚」
が終わってから、再び同曲のインストをラストに、
1部ステージ終了。
14. 哀愁のヨーロッパ
休憩をはさみ、2部ステージは、ギターの杉原さんを
フューチャーした、サンタナの「哀愁のヨーロッパ」で
幕を開ける。シブい! 泣かせる! そう言えば、2部が始まる
少し前、杉原さんがイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」
の後奏フレーズをちょこっと弾いていた。去年のスイート
ベイジルでは、100%加橋さんのサポートに徹していた
杉原英樹さんだけど、僕自身、ミュージックサロンで
ギターを楽しんでいる最中だし、今回のケントスのライブの
一番の収穫は、杉原さんのギターを堪能できたことかもしれない。
15. 廃虚の鳩
加橋さんが登場し、まずは僕もお気に入りの「廃虚の鳩」を演奏。
昨年、當山奈央さんがこの名曲をカバーし、トッポ・ファンの
僕としては、とても感激した! キーボードの石橋さんが、
タイガースのオリジナルに近い雰囲気を出している。
11. モナリザの微笑
12. 落葉の物語
続いて、再びタイガース時代の2曲を演奏。六本木という場所柄、
いろんな有名人のかたもいらしていて、「モナリザの微笑」の
時だったか、有名な男優さんが女性同伴で来ているとコメント
されると客席はどよめいた! 「落葉の物語」は「寒い時の歌」
と加橋さん。
13. 色つきの女でいてくれよ
「今度の曲は50歳を越えるとタイヘン!」とコメントして、
82年のタイガース再結成時のヒット曲「色つきの女でいてくれよ」
を演奏。この曲では珍しく、ギターの杉原さんが加橋さんの上の
パートを歌っていた。このあたりから、客席で踊る姿も、よく
見られるようになってくる。
14. イエスタデイ
15. デイ・トリッパー
さて、ここからビートルズのコーナー。2曲とも66年の日本公演で
演奏されている。「イエスタデイ」はオリジナルより、しっとりと
スローな雰囲気。鈴木さんが、「タイガースは、ストーンズを主に
コピーしていたけど、加橋は『イエスタデイ』のようないい曲も
好きだった」とコメント、頭のベース・フレーズも弾く。
「デイ・トリッパー」の間奏では、ユニゾンでギターリフを弾く
杉原さんと加橋さんが、同じバンド仲間であるかのように
向かい合い、顔を見合わせていた姿が印象的だった。今回の
ライブでは、ベースの鈴木さん、ギターの杉原さん他のバックが
しっかりしていて、それが加橋さんのハイトーンのボーカルを
生かしていたし、バンドとしての一体感がとても感じられた
(鈴木さんが、かつてのGS仲間という部分も、加橋さんを
リラックスさせていただろうし)。
16. 青い影
続いては、キーボードの石橋さんが活躍、プルコル・ハルムの
「青い影」を演奏。杉原さんの弾くオカズというか、アドリブ・
プレイも素晴しかった。たまたま家に、リンゴ・スター&ヒズ・
オールスター・バンドの97年のライブ・ビデオがあるのだけれど、
オリジナル・シンガーのゲイリー・ブルッカーがキーボードで
参加、この曲を歌っていた(ちなみに、ベースがジャック・
ブルース、ギターがピーター・フランプトン、ドラムが
リンゴの他にサイモン・カークというスゴい面子!)。
17. 10番街の殺人
18. キャラヴァン
ここで加橋さんは一休み、鈴木さん&サポート・メンバーで
ベンチャーズを演奏。杉原さん以外のメンバーのソロ・プレイも
見られ、最高の盛り上がりを見せる(名演!)。
19. 夕日が泣いている
20. ノー・ノー・ボーイ
加橋さんが登場し、「ケントスは今日が初めてだけど、
2、3か月おきぐらいにやりたい」とコメント、会場から
拍手が沸き起こる。スパイダースの2曲を演奏。
「ノー・ノー・ボーイ」では、杉原さんのギターソロが
オリジナルの雰囲気を出していた。「この曲を聴いたのは
高校生の頃」と加橋さん。
21. 青い瞳
22. ブルー・シャトー
スパイダースに続いては、ブルー・コメッツの曲。やはり
キーボードがオリジナルの雰囲気を出している。ケントスは
ダンスホールと化してくる!
23. アズ・ティアーズ・ゴー・バイ
この日、唯一演奏されたローリング・ストーンズのナンバー。
ストーンズと言えば、3月にライブを観たばかり。この曲では、
杉原さんがペダルで雰囲気を出していた。会場は、いわゆる
チーク・タイム!
24. 長い髪の少女
お客さんからのリクエスト。昨年のスイートベイジルでは、
元ゴールデン・カップスのマモル・マヌーさんも一緒で、
この曲を歌っていた。「年をとって、若い時の曲を演ると
熱くなる!」と加橋さん。
25. 花の首飾り
この日、2度目の演奏。今度はうまくいった様子。杉原さんが
ペダルで雰囲気を出していた。
26. シーサイド・バウンド
27. フリ・フリ
28. ツイスト&シャウト
会場は人であふれかえっているし、すごい盛り上がり!!
加橋さんも楽しそうだ。スパイダースの「フリ・フリ」では、
モンキーダンスを踊るお客さんの姿も見られた。
「シーサイド・バウンド」では、加橋さんは、杉原さんと
オクターブ・ユニゾンで間奏フレーズを弾く。また一瞬、
昔の「トッポ」の表情を見た気がした。「ツイスト&シャウト」
の間奏では、ギターのヘッドを上に掲げていた。この曲は、
「思い出の渚」同様、いったん演奏が終了してから、インストで
もう一度演奏。興奮さめやらぬまま、2部ステージというか、
本編終了。
29. 廃虚の鳩
30. 色つきの女でいてくれよ
大々盛り上がり大会のまま、アンコール。いや~、もう
すごかった!!「Trip to 1960's World~G.S CARNIVAL!」の
タイトルどおり、お客さん達は、気持ち的に40年前の若い頃に
完全に戻ってしまったようだ。また、加橋さん自身、タイガース
以前、若い頃はああやってひたすらにバンドを楽しんでいた
はずだし、今日のライブをきっかけに、現役ミュージシャンとして、
50歳を過ぎて新たなやりがいを感じたに違いない。今も変わらぬ
ハイトーンのボーカル、精力的なライブ活動、バンドとしての
一体感と共に、もしかしたら今後、「加橋かつみのライブは
盛り上がれる!」という噂も、口コミでどんどん広がっていく
かもしれない。
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