やっとの事でたどり着いた常念小屋は心身ともに寛げる、とてもアットホームな山小屋でした。
まだ標高2,250m。まだまだ下山はこれからです。頑張らなきゃ‼︎
山賊焼を定食で。カリッカリの鳥ももはほどよくにんにくの風味がしみてて、正直「ヤバいってばこれー‼︎」テンションが大変なことになっております。蘇る野生。ガウガウ
ご主人がとにかく気さくでフレンドリー。
雰囲気も和やかで、ロビーで珈琲やビールも楽しめるので、夕食前から宿泊者は賑やかです。
ちなみに、小屋への到着は4時だったので、常念岳登頂は明日の明け方になりました。
さて、案内された部屋は二階でしたが部屋の天井も高く、ここももうひと組のご夫婦と相部屋でしたが、和気あいあい過ごせました。
ただ今までにない二日連続のハードな山行に脚にはかなり疲労が溜まっていました。
今朝もそうでしたが、一晩寝ると脚や体のダメージはかなり抜けるので、明日の朝もまあまあの状態にはなるだろうとは思いました。
しかし、ここに来て、罰当たりとまで言われた好天が下り坂に入ってきました。
明日の朝は曇りで場合によっては午前中から雨の可能性あり。
ここで会長、副会長の会議です。
常念岳はここから山頂までが延々とガレ場だけれど、その後の山頂の息の詰まるような360度の大展望のためなら、と思っていました。しかし山頂に着いてガスワンダーで視界ゼロだったとしたら心折れるだろうな、という事と、絶景の縦走路で眺望にかなり満足してしまっていたこともあり、「登頂どうしよう?」に傾き始めました。
ここも憧れの山小屋でした。「あの」常念小屋に本当に着くんだ‼︎ 本当にしみじみでした。
ここで、登頂するかどうかのスイッチをオフにする決定的なことが起こってしまったのです。お土産物の買い物もできるロビーで、燕山荘と同じように早速小屋のオリジナルTシャツを買おうとしたところ、なんと希望のサイズがもう売り切れだったのです。
右を向いているのが、ご主人。珈琲を頼むと一杯一杯丁寧に淹れてくれます。何とも和やかな雰囲気をつくっている人です。
小屋のご主人曰く、毎年5月頃その年の分のTシャツがいっぺんに入荷するとの事で、9月頃には人気のサイズから売り切れになってしまうのだそうです。
「6月頃だったら予約しなくても『晴れてたから来ちゃった』で構わないから、その時Tシャツ買ってったら?」
この提案で一気に明日の早朝の登頂は無くなりました。
でも、「晴れてたから来ちゃった」って距離かあ?
まあ、今回はそこは触れずに、明日は朝食後は一路一ノ沢へ下山です。
今日も山小屋定番のハンバーグステーキです。
それにしても最近の冷凍食品って、どれもすごく美味しいんですよね
そしてやっぱりハンバーグは夕飯のおかずの王様です。お腹がなっちゃいます
ハンバーグもですが、豊富な生野菜とホカホカごはん、味噌汁は本当に心温まる嬉しい食事です。
同室のご夫婦は頑張って朝食後山頂へ向かいました。
我々はタクシー会社に予約の電話を入れて、タクシーが来てくれる一の沢登山口まで標高差1,200mの下山です。ちなみにここを出発するとすぐ携帯が圏外になってしまって、しかも一の沢登山口も圏外なので、遅れないように少し余裕を持った時間を指定しないとならないのです。
さあ、いよいよ常念小屋に別れを告げ下山開始です。一の沢の文字の右に車のマークがあるのがかわいいです。
あまり話題になりませんが、常念岳への登山道で最もアプローチしやすいと言われるこの一の沢ルートも、初日の合戦尾根と変わらぬ標高差1,200mです。それも常念小屋のある常念乗越までの話です。ですから山頂までとなると標高差1,500mなので、もうちょっと話題にならないものでしょうか
どこかで見たこの標識。そう、合戦尾根です。ここでは常念小屋まであと、ということです。
最終水場。美味しい水です。北アルプスの天然水
でも、1+4.7=5.7km‼︎ 街中の5.7kmなら一時間ちょっとですが、半急登の下り続けは楽ではありません。
まだ標高2,250m。まだまだ下山はこれからです。頑張らなきゃ‼︎
沢伝いを延々と下りていきます。とてもきれいな水です。顔を突っ込んで飲みたくなるくらいです。でも、山小屋の人によると大腸菌がいっぱいで飲めないんだそうです。こんなにきれいなのにー
こんなにきれいで北アルプスの飲めない水場だなんて😿
道半ばで、心配だった雨が降り出しました。暑がりの副会長は結局最後まで半袖一枚でしたが、会長は耐えきれず雨具を着用です。こんな時、良い子は雨具を着ましょう。
ザックにもレインカバーをかけて、再出発です。
古池……なんでしょう。で? (笑)
途中、雨の中何枚か写真を撮ったのが良くなかったのか、数日後一眼レフが天国へ行ってしまいました。皆さん、山へ持って行くなら防水タイプの一眼レフにしましょう。
常念小屋から下りること何と5時間半、やっと登山口に到着です。
やっと下りたー‼︎ 常念岳ピークをパスしてしまったので達成感半分くらいですが、怪我なく下山完了です。タクシーの運転手さんが待っていてくれました。
ここから行きにバスに乗り換えた穂高駅駐車場までタクシーで移動です。
地元出身のタクシーの運転手さんはとても気さくで、「これから木の実がいっぱい実る季節だから猿たちにとっては天国だ」とか「常念岳なんて中学の学校登山で登らされて、辛くて訓練みたいで全然楽しくなんかなかったから、それ以来山なんて登ってないよ」なんて話を色々してくれて、お陰で退屈しませんでしたが、寝られませんでした
さて、穂高駅の駐車場では、無事に愛車が待っていました。乗り込んでホッとひと息。やっぱり落ち着きます。そしてここから本に載っていて楽しみにしていた「安曇野蝶ヶ岳温泉ほりでーゆー」へ向かいます。
すごく広くて立派な建物に、期待感が膨らみます。
これこれ‼︎ 本に載ってた通りです‼︎ まあ、普通そうですけど🤣
ほりでーゆーは宿泊施設なので、館内も広く北アルプスのパノラマ写真も展示してあったり、何か山気分いっぱいです。
ここの楽しみのひとつが露天風呂から見える常念岳だったのですが、あいにくの天気で残念ながら見えませんでした。
でも、いいんです。次回、ピークに立った後ここからまた見上げて、想いを馳せるんです。それまでお預けでいいんです。
さて、先に温泉でさっぱりしてからごはんの予定でしたが、もうお昼を回っていてお腹がペコペコです。
「どーするー? 風呂先飯あとー? それとも?」
「どーしよー? おなか空いちゃったねー。」
「じゃー、食べちゃおーかー‼︎」
「おー‼︎ 行こー‼︎」
半地下一階の和食レストランへ突撃です
信州といえば手打ちそばでしょう‼︎ これでひとつは決まり。で、もうひとりは…
なにか、鳥のもも肉をパリッパリに揚げた「山賊焼き」なるものが、挑戦的に足先をこちらに向けているではありませんか‼︎ もうこれに決定です。
天麩羅付きざる蕎麦。天麩羅はサクサク、蕎麦は香り高く、「うんまー
」
山賊焼を定食で。カリッカリの鳥ももはほどよくにんにくの風味がしみてて、正直「ヤバいってばこれー‼︎」テンションが大変なことになっております。蘇る野生。ガウガウ
おなか大満足で、ちょっと食休み後お風呂へ。
気持ちの良い、いい温泉でした。いったん座敷で休んでもう一回温まって帰ります。
座敷ではたまたま挨拶して話が膨らんだ感じの男性がふたり、色々な山の話で意気投合していました。
ああ、登山帰りの定番の温泉って、こんな事があるんだ。山ってこれなんだよなぁ、山って、やっぱりいいな、と思いました。
帰りは運転を交替しながらでしたが、あれだけ辛いハードな縦走路だったくせに、終わってみればなんとやら、初日からの感動話を延々と繰り返しながら「絶対来よう、また来よう」を何回言ったことか(笑)
かくして、宿題は残りましたが、初の北アルプス縦走は、ひとりでは到底持ちきれない心の宝物をふたりで「よいしょ、よいしょ」と持ち帰ったのでした。
もう、あの稜線に帰りたくなってる
いつの頃からか、心は山から下りてきていない。
以前は山へ「行こうよ‼︎」だった。
でも、だから今は、
「みんな、山へおいでよ‼︎」
読者の皆様、シーズン②も最後まで歩いて下さってありがとうございました。相変わらず初めての事だらけの中、とても心強かったです。
山は人間を変えます。山の世界に全く縁の無かった私たちが、その門を叩きシーズン①の間に徐々に「山夫婦」になっていきました。
そして、シーズン①のクライマックスである意味「日本人の夢」とも言える日本の最高峰富士山登頂を果たし、人生観を変えました。
そしてシーズン②ではさらに山の世界へ深く踏み込んで、「山に登るという事」の意味を探求していきます。
山のレベルも、それまでよりやや上げ、岩場、鎖場、南北アルプスの山々へ赴きます。そしてこの頃からより本格的な山好きの人との心の交流が始まります。
さて、シーズン③は素晴らしき山の世界が作ってくれた「山友達」とともにさらに広がる山の楽しみや小屋泊、テント泊の魅力など、そして遂に実現した街の山小屋「ヒュッテねこにゃん」絡みのエピソードを綴って行きたいと思います。
ちなみにシーズン①のサブタイトル「山へ行こうよ‼︎」
シーズン②のサブタイトル「山へおいでよ‼︎」に続き、シーズン③のサブタイトルは
「山友を増やそう‼︎」を予定しています。
そして、シーズン③まで、少しだけお時間を頂きたいと思います。(引っ越しもありますので
)
さて、シーズン③の前にちょっと寄り道です。
次回は久々、山梨の絶景富士見登山、高川山です。たまにはちょっとゆるく行ってみました。どうぞ、お楽しみに‼︎














