日本のテスト、アメリカのテスト。 | アメリカおばさんのブログ

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アメリカの学校の先生と日本語学校の補習校の先生をしています。教育のこと、習慣の違いに驚いたこと日々感じたこと、起こったことなど独り言を書いてみたいと思っています。趣味は料理です。

受験シーズン。
テスト

昔、T自動車(当時は自工と自販に別れていて私は自工の東京支社)でOLをしていたときのこと。
私と同期の女の子で仲良しの友だちが
「今日からまたお父さん刑務所にいるんだよ。だから暫くあえないんだ。」

最初は(え?どうしたの?)と思ったけど、
実は彼女のお父さん、当時、慶応大学の教授だったんです。
テスト問題は漏洩しないように刑務所で会議をし、作成し、印刷する。
(今は彼女とは連絡をしていないのでどうしているかわかりません。)

テストと言えば、娘の高校時代のサイエンスの先生がアルバイトを始めたそうだ。全国統一テスト。APテストの作成と添削。APとはアドバンスプレースメント。
つまり高校生であるけれど、大学のコースを高校生在学中に取ることができる。
しかし大学のコースなのでこのクラスの先生は高校の先生ではなく、大学の先生の資格が必要だし、生徒を確実に5月の統一テストで合格をさせなければならない。

アドバイス:
生徒はこのテストを合格、単位をとることで大学に入ってからこの単位が認められるので早く大学卒業が出来るのだ。
だからもし自分の子どもが日本人で、現在アメリカの高校生、そしてアメリカの大学にいずれいくのなら、高校時代に日本語の授業は取らなくてもいいから、5月のAP日本語テストだけを受けておくと(これは最寄りの高校でインターネットで受けるテスト)大学に入ってから必須科目の第2外国語(日本語)を取らなくてもいいので300ドルくらい大学に入ってから学費が浮くことになる。

ちなみにAPテストはフロリダで作られているそうだ。
そして娘のサイエンスの先生は、このテストのサイエンスの問題作成と添削をインターネットで行うアルバイトをはじめたんだそうだ。
そして学校ではAPクラスの先生を教育する先生になった。

アメリカでは日本の公務員のように「アルバイトは禁止」ではない。
文部省はないし、洲ごとに教育の部門はある。
それに日本の先生のように給料が同じでもない。これは同じ州内でも給料は違う。
だから先生はアルバイトオーケー。仕事をいくつか持っている人はたくさんいる。
それに日本のように24時間先生ではない。だから生徒がいなくなったからと夜遅くに繁華街を生徒を探してというのは全くない。学校から帰ったら家庭第一でいい。
それから夏休みは先生もリフレッシュ。
そう言えばシェリフ?お巡りさんもアルバイトで工場で働いている人がいた。

あ、話がそれてしまったけど、

私はおとといの晩、明け方4時30分まで、日本語学校補習校高校の
(いっつもぎりぎりにならないとやらない)金曜日の夜の8時から初めて土曜日の朝4時30分までかかって3学期の中間テストの作成をした。

先生の教科書には大抵は、模範になるテスト問題がある。このままテストに使ってもいいんだけどときどき、はぁ?と思う問題もある。こんな問題誰が考えたんだろう?
こんなのより今覚えてもらいたいこういった問題のほういいのに!
と思うことがある。
いろいろな受験の問題集、他の教科書や今の教科書なども参考にして、
オリジナルの問題を作った。

テスト問題って、とくに国語の場合は、次の文を読んで答えなさい。から始まって、傍線部分の、というのが、あんまりありすぎてどこがどこだかわからないことが多い。
だからハイライターで色を付けたり問題部分の色を変えたりしてカラーのテスト問題にした。
問題を配ったら、みんな笑い出す。
独り言。「あ、カラーなんだぁ。」

そのあと答え合わせをする。
テストが終ってから、私が◯付けするより、テスト解答用紙を交換し、すぐ答えあわせする。
ひとりづつ問題を読んで答えさせる。そして問題の説明して模範解答を私が答える。
自分でどこが間違っていたかがすぐに分かるし、なぜ間違っていたかもすぐ、説明を聞くので分かる。そして自分の点数も何点だったかすぐ分かる。
テストって点数だけじゃなくって間違ったところをなぜ間違ったか、そしてその後、間違えないで正しいことを覚え2度と間違えなければいい。
今回は特に「正しいものに記号で答えなさい」とか「間違っているものに◯をつけなさい。」
「文章を抜き出しなさい。」
問題文をよく読まないと間違っている。特にその練習も大切なのでその勉強もさせたくて作成。とにかく間違ったことはそのままにしないのがコツだし、大きな受験を控えているのでじっくり問題文を読んで欲しい。

このやり方は日本でもしている先生はいるかも知れないけれど、アメリカの学校では、テストが終ると点数をつけて返すだけでは絶対ない。必ず一つ一つ説明する。それから大きなテスト前には必ずテスト勉強しやすいように先生からのプリントも貰う。

アドバイス:
「スタディーガイド」
これはアメリカの小学校から高校まで先生はテストのためのまとめたものをテストの前に、生徒に渡すのです。日本から来たばかりの人は必ずアメリカの先生に確認してください。
「スタディーガイドありますか?ください」と。

私はアメリカの教育方法と日本の教育方法を両方、見ているのでいいとおもったことはどんどん取り入れて行くことにしている。
このすぐに答え合わせ、そしてスタディーガイド

さて、今まで全然やる気の無かった男の子が92点。
本当に信じられないくらい頑張ったんだなぁ。

他の学年の男の子も同じくテストだった。
86点!おお!!クラストップだぁ。


でも、私は悪い先生なのかもしれない。
先週、ぽつんと「テストの点数を私のブログで発表しようかなぁと思っているんだ。」
と小さな声で言った。
「え?先生ブログ書いているの?」「やめてよ。最低!」「俺やだぁ」「ひどい先生だよな。最低!脅すんだぁ。」と言っていた。「俺なんかどうせ・・・」
「だってさぁ、ここテストに出るからね。ハイライターで線ひいてよ。って言ってるのにひいてないしさぁ。あたし悲しいよ。聞いてないじゃん。あなたたちのお母さんの気持ちになって考えな。頑張って欲しいと思っていると思うよ。お弁当朝早くに起きて作ってさぁ。幸せになって欲しいとおもって応援してるのにぁ。今、頑張らなくってどうすんのよぉ。来週のテスト気合い入れてね!!!」

実際は点数をブログで発表する予定はないんだけど、私のブログの読者には彼らが秘かに心を寄せている女の子のお母さんや女の子がいる。

どうやらSAT特訓コースで知り合ったかわいい女の子や同じ学校の中で気になる先輩の女の子や同じクラスの女の子がいるようだ。(片思いか両思いかは分からないけど。)

とりあえず名前の発表は控えるけど点数は彼らに取って自己最高点だったりクラスでトップだ。

おそるべし恋の力!!!
たとえどんなきっかけでも勉強する意欲がでたからよかった。
「すごいじゃん!頑張ったんだね。」
「別に」と一応答えるが、にこにこ嬉しそうにしていた。


うちの息子。彼女いない歴21年。片思いもない。情けなし。
かといってゲイとかホモではなさそうだ。そう言えば男の友だちもいない。
大学の講義、食堂、寮、図書館の往復の毎日。
そしてラボで細胞再生の研究。相手をしてくれるのは実験用のメスのネズミだけ
お休みの日はボランティアで救急車に乗って人を助けるだけ。
寮に帰って、宿題と遊戯王のオンラインゲームと遊戯王サイトのチャット。
女性と話すのが苦手な息子に
ボランティアでも彼女になってくれる人はいないだろうな。

とりあえず本日は日本のテスト、アメリカのテストのお話でした。