娘の教え方 リーディングの力を伸ばす方法 | アメリカおばさんのブログ

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アメリカの学校の先生と日本語学校の補習校の先生をしています。教育のこと、習慣の違いに驚いたこと日々感じたこと、起こったことなど独り言を書いてみたいと思っています。趣味は料理です。

娘の教え方
私が失敗した。娘の教育を、言葉遣いを。

言葉がすんごく悪いの。
きっとみんなお母さんやお父さんに話していると思う。

「こんな単語が出てきたら、『はぁ?何これ、ふざけるな!意味わかんねえ。』と思うでしょ、でもこれが出て来たら必ずこういう意味なのでこういう風に理解するのさ。」
みんな笑いながら
「うん、うん。」とうなづいている。
目が輝いている。

読解の仕方。
「このエッセイの本がお薦めなんだけどね。この本、ほら、ガリバー旅行記書いた人。子どもが読んだらあーそうかと普通にこんな国があるんだ、思うけど、
例えばこんなのも載ってる、馬が人間を支配する国の話。
ここにね、「人間は嘘つきで卑しくって欲が深くって最低だ」と馬が言っているわけよぉ。
人間から見た考え方と馬から見た人間。そう、つまり、エッセイっていろいろな書き方があると思うけど、いろいろな見方があるの。これを頭に置いてエッセイって書くの。
アメリカの入学のための大学のエッセイ。読む人の立場を考えてよ。たくさん読むのよ。皆だってそうでしょ?つまんない本よんでさぁ。あーあ。その中で、お!これおもしれえ!というのがあったら読んでても楽しいでしょ。そういうふうにさ、おもっしれぇ。というのをかくのさ。読んでいる人もさ、たとえば本読んでいて自分が主人公になった気がしない?応援したり冒険したりさ。楽しいじゃん。楽しく無い本は没!!!でしょ?それと同じ。

いろいろな考え方があるでしょ。
例えば人口問題さ、子どもがたくさんいて食料不足。
あーかわいそうにと思う人もいる。どうやったらこの食料危機をなくせるかってさ。
でもさ、こんな人の考えもあるんだよ。すんごい衝撃的でさ、
「食料がないんなら子ども生むなよ!なんで子ども生むんだよ、こどもだってかわいそうじぇねえか!」
とか、もっとすごいのになると、
「食料がないだって?んなら、生んだ赤ちゃん食えば良いじゃねえか!
そしたら食料危機がなくなるだろ!」
こんな考え。すごく極端だけどさ、こんな考えを言った人もいるんだよ。

読解もね、1760年代のこんな話しがあるの。
「窓ガラスに蛾が止まってる。そしてろうそくの火に飛んで焼けてしまった」
普通に読んだら、「へーっ、あ、そう。で、なに?」と思うでしょ?
でもね、この時代背景を考える。1760年代は女性蔑視の時代。
そしてこの作者は女性。自分を美しい蝶ではなく蛾に例えているの。蛾が、つまり自分が、窓に止まっている。外に行きたいのにガラスがあるため行かれないのよ。広い世界に行きたいのにさ。そして明るい日に向かおうとして飛んだら、ろうそくの火だった。そして焼け死んだ。というの。だからね、時代背景がとっても大切。作者のバックグランドも大切。」

娘のアドバイス。読解力を付けるために
今、時間があるのなら、アメリカの教科書のあの分厚い「世界史」を絶対読んでおいて欲しい。これを読んでおくと時代背景が分かるし単語も覚えることができる。ファオンタジーやフィクション、冒険物は私は大好きだけどさ、まずこの世界史を読んでおくと読解の力がつくから。

結構教え方がうまい。言葉はすんごく悪いけど、なぜか子どもの心を引きつけるのでみんな真剣に聞いている。

そう言えば娘が世界史の勉強をしている時、私に話してくれた。「この話がすごく面白いの。
何故この戦争が起こったかっていうとさぁ。」と。私が高校のときに習った世界史。教科書丸暗記。何が起こったか、そして年代覚えるだけ。
だけど、まあ娘の話してくれるのは「だからこの国の王様がひどいやつでさぁ、こう思ったのよ。それで他の国の王様が「は?」って思って、で、◯◯というところで戦争したのさ。んでね。武器はこんな感じなんだけど、こっちの国は普段から訓練しているわけさ。」と延々と続く。まあ、長い長い、黙って聞いていたら紀元前から始まって現代までも話してくれるんだろうか。と言う勢い。で、「わたしさぁ、世界史、分かりやすいように本を書きたいよ。皆が楽しめるようにさぁ。」