『Gatoh-Move Japan Tour・137』
2014年11月15日(土)
大塚プロレスバンク
観衆44人
◆オープニング
先週に続いてタイ遠征中のさくらが不在となる大会。前説をつとめたのは帯広。試合の見どころでは、メインで闘う「ことり」に対して「タイに行くからと言って調子に乗ってる」と嫉妬交じりの敵意をむき出しにする。
帯広が『さやか応援歌』を歌おうとしたところで乱入してきたのはブリバトの2人。『ビリーブ!~ハートが見えた~』をフルコーラス歌った。
入場式の挨拶は里歩。「さくらさんがいない大会も今日までということで少し残念」「帯広さんが自分たちの試合のみどころをアイドル3WAYと言ってたけど、チェリーさんはちょっとちがう」というかわいい毒舌からの掛け声で大会開始。
◆第1試合 3WAYマッチ 10分一本勝負
○チェリー(5分15秒、春夜恋)MIZUKI×
※もう一人は里歩
チェリーは、MIZUKIとは仲良く握手を交わすが、入場式で挑発してきた里歩の手ははねのける。さらにチェリーは背後から里歩にニーアタックをくらわす奇襲攻撃。チェリーの「オー!」というアピールに、早くも客席からは「えーっ」の声が上がる。
まずは里歩とMIZUKIの攻防。チェリーも加わろうとランニング・ネックブリーカーを狙うが、かわされると腰を押さえて場外へ。そのまま若い2人の闘いをリング下で見守る省エネファイトモード。
里歩がMIZUKIにフェースロックを極めたところでチェリーが中に入り、里歩の髪の毛をむしる反則に走る。チェリーはさらに里歩の背中を引っ掻き、ブーイングをあびる。
チェリーは「地獄に落ちろ」と口走ってから里歩を仕留めようとするが、ブレンバスターで投げ返されると、再び場外へ戦線離脱。里歩とMIZUKIによるフォールの応酬でカウント2が繰り返されると、チェリーが「長いんじゃ、ボケ」とカットに入る。
チェリーは里歩に強烈な腹パンチから、首を絞める蛮行。するとそこへMIZUKIがトップロープからボディアタックをみまい、2人まとめてフォールに入り、カウント2。
MIZUKIはコーナーに2人を投げてドロップキックを放つが、チェリーがかわし、里歩にだけ命中する。するとチェリーは里歩を指さし「クスクス」とわざとらしく笑うと「バーカ、バカバカ」とバカにして「2人で、このバカ女をやっつけよう」とMIZUKIに共闘を呼び掛ける。
しかし、里歩は2人まとめて飛びつき十字固めから、2人まとめてそうまとうを命中させる反撃へ。さらに里歩はMIZUKIにノーザンライト・スープレックスをきめたが、これはMIZUKIが自力で返す。
里歩がさらにMIZUKIにそうまとうを狙って走ったところ、チェリーが場外から足を引っ張る。そしてチェリーは里歩の両手両足をサードロープに固定し、里歩を拘束して身動きできなくしてしまう。
「よし、クソバカ女をやってしまおう」とMIZUKIに指示したチェリー。MIZUKIが指示通り里歩に向かって走ろうとしたところ、チェリーが足を引っ掛けMIZUKIを転ばす。そして狙い通りの春夜恋をきめて、カウント3。
あっけにとられるMIZUKI。チェリーが持ち味の姑息な作戦で、ピュアなMIZUKIを手玉に取って勝利をおさめた。
◆第2試合 シングルマッチ 10分一本勝負
○梶トマト(6分23秒、首固め)くいしんぼう仮面×
レフリーは試合を終えたばかりの里歩。トマトが入場でトマトダンスを踊ると、里歩も一緒に踊る。
まずはクリーンな握手からスピーディーな攻防が繰り広げられる。しかし、早くもくいしんぼうが脳天パンチを放ち、トマトがダメージ。両手をあげてアピールし拍手をあびるくいしんぼうと、パンチに反則を取らないレフリーの里歩。
何発もパンチを打ち下ろすくいしんぼうに苦戦のトマトだが、ドロップキックを放ち、反撃する。くいしんぼうが場外にエスケープするとトマトもおいかけ、場外乱闘になる。
観客の目の前で激しいチョップ合戦が繰り広げられ、くいしんぼうは場外でボディスラムをみまう。
リングに戻っても執拗にパンチを食らわすくいしんぼう。今度は空き缶を持ち出し、リングに立てると、なんとその上にトマトをボディスラムで投げ落とす。思わぬハードコア攻撃に、大ダメージのトマト。
さらに新しい空き缶を持ち出し、またもそのうえに2発目のボディスラム。くいしんぼうのかわいさにごまかされてパンチに拍手を送っていた客席も、さすがに「ひどい」という声が飛ぶ。くいしんぼうはヤンキー座りのポーズをきめ、本性をあらわに。
くいしんぼうのブレンバスター狙いを、トマトがこらえて投げ返し攻守逆転。トマトはスピーディーなロープワークからのラリアット、ミサイルキック、コーナーへのスピアーと攻めたてる。
トマトのコーナーのエルボーをかわしたくいしんぼうは、雪崩式フランケンシュタイナーをきめる。ここでくいしんぼうがラリアットを狙うが、トマトがかわし、スクールボーイ。くいしんぼうも返して、スクールボーイ。そして、くいしんぼうはなぜかレフリーの里歩にもスクールボーイ。
里歩がカウント2で肩をあげると、くいしんぼうはなんと里歩にパンチを打ち下ろす。これには大ブーイング。するとくいしんぼうは客席に中指を突き立て挑発する。
くいしんぼうがコーナーにトマトをふり、さらに里歩もふってぶつけようとする。しかし里歩がこらえ、逆にくいしんぼうにジャンピング・ニーをおみまい。
すかさずトマトが首固めで、カウント3。くいしんぼうからフォール勝ちをゲットした。
くいしんぼうは試合後はノーサイドで握手…と見せかけ、またもパンチ。頭を押さえながらも、トマト、そして里歩が勝利のトマトダンスを踊った。
◆第3試合 タッグマッチ 15分一本勝負
○米山香織&「ことり」(11分55秒、片エビ固め)SAKI&帯広さやか×
※ダイビング千豚♪
タイ遠征を控えた「ことり」の壮行試合。「ことり」以外の3人はタイ遠征の経験があり、SAKIは先週、タイから帰ってきたばかり。
「ことり」に敵意を抱く帯広の奇襲からゴング。帯広がエプロンからボディアタックを場外に放つが、かわされてSAKIに誤爆。「ことり」が逆にエプロンから走ってのボディアタックを帯広とSAKIにみまう。
リングに戻り、米山と「ことり」がタイ・トレイン。米山が「カオマンガイ」「グリーンカレー」とタイ料理の名前を叫びながら前転するが、「ことり」は「タロイモアイス」ばかり連呼する。タロイモアイスをよほど食べてみたいか、タロイモアイスしか知らないかのどちらか。
米山が帯広にゆーとぴあ攻撃を狙うも、案の定、自爆する。帯広とSAKIが米山をつかまえ、エプロンでタイ語で10まで数えながら交互にチョップ。SAKIがカンパーナ、エルボードロップ、ボストンクラブと米山に攻勢。
「ことり」との連携で攻守逆転した米山が、「ことり」と鮮やかな連携のダブルドロップキックをSAKIに放ち、拍手をあびる。米山はランニング・セントーンをSAKIに落とすが、SAKIが自力でカウント2で肩をあげる。
替わった「ことり」に、SAKIがダイヤル固め。「ことり」がフロント・ヘッドロックを極めると、SAKIは強引に持ち上げ、ボディスラムで切り返すパワーを見せ、客席を驚かせる。
米山vs帯広の局面となり、激しいチョップ合戦に。帯広が水平チョップで押し込むが、米山はモンゴリアンチョップからの腹パンチ。さらに米山は「Y、M、Z」とポーズをきめての地獄突きを帯広にみまう。
帯広はカウンターのダブルチョップで反撃すると、米山をコーナーにふってのドロップキック。SAKIがリバーススプラッシュでフォローし、帯広がミサイルキック。しかし、これは当たりが浅く、カウント2。
10分経過。米山のコーナーからのセントーンを帯広がかわして自爆させると、帯広マジックであわやのカウントが入る。帯広はすかさずバースを狙うが、米山がすかして後頭部にランニングニー。
米山はミサイルキックで帯広をふっとばし、再びコーナーからのセントーンを狙う。しかし、帯広が立ち上がって防ごうとしたため、「ことり」がフォローに入り、帯広を投げ倒してから、味方の米山に雪崩式巴投げ。帯広の体の上に、米山の体が落下命中する。
ダメージを受けた帯広に、米山がとどめのダイビング・セントーンでダメ押し。高々と飛んだ一発に、帯広が沈みカウント3。
◆エンディング
さくら不在の座談会の司会を任されたのがチェリー。
MIZUKIが「チェリーさんはやっぱりズルい」と不信感を口にすると、チェリーは「みずぴょんのズルいと思う心がズルい」と言い返す。里歩は、17日のイサミ興行新宿大会でチェリーとのシングルマッチが決まっているため、MIZUKIのリベンジを約束した。
米山は、タイに行く「ことり」に、「ケンちゃんによろしく、バギーとナッツはちゃんと『ゴム人間のうた』の練習してるか確認して、シューズ安いから買ってきて…」などお願い攻め。
先週、タイに行ったばかりのブリバトも「ことり」にいろいろアドバイスする。帯広もタイ経験から「ことり」にアドバイスするが、帯広が行ったのは約2年前のため、情報が古い。
「ことり」に「帯広さんの情報は古いですね」とダメだしされると、帯広がエキサイト。すると、そんな帯広をチェリーが鎮める。チェリーは、さくらからの伝言として、来週の市ヶ谷大会では、タイ遠征組のさくら&「ことり」と、留守番組の里歩&帯広による純血タッグマッチがおこなわれることを発表。「ことり」と帯広は、そこで対戦することになった。
チェリーがその他のカード発表後、里歩、帯広、「ことり」で『ファイト!』を熱唱。
最後は「ことり」が「一週間のタイ遠征ですけど、たくさん学んで、また成長して日本に帰ってきたいと思います」と挨拶し、「「ことり」のタイの行先は?」からの我闘雲舞のいつもの掛け声で大会をしめくくった。