昼過ぎから降りだした雨が

あがろうとしていた



雲の切れ間から差し込む

太陽の光

大気中を漂う雨粒は

その存在を指し示すかのように

キラキラと輝きを放っていた



ふと東の空高く視線を動かす



「虹が見えるよ」君がいう

「虹が見えるね」僕がいう


「綺麗だね」って君がいう

「綺麗だよ」って僕がいう


「虹の向こうに行ってみよう」

微笑みながら君がいう

「二人で一緒に行ってみよう」

戸惑いながら僕がいう


「ゆびきりげんまん」君がいう

針は千本飲めないな