かなり前から本屋さんで見かけては気になっていた小説。
山崎豊子さんの作品は,「沈まぬ太陽」「白い巨塔」に続いて3作品目である。今回,ドラマ化されることになり,購入して読んだ。
これは,阪神銀行,阪神特殊鋼などの万俵コンツェルンを率いる万俵一族を主人公とした物語である。登場人物は,一族の長の万俵大介,長男の鉄平,次男の銀平,長女,一子とその夫の美馬中,次女二子,三女三子,母寧子,大介の妾高須相子などである。
特に大介の野望,大介と鉄平の確執が話の中心となり,大介と美馬中,高須相子が言うなれば悪役,鉄平や二子が善役として話が展開される。特に,前半は悪役側が善役側を圧倒していく。こうなるとどうしても読者としては,善役に加担したくなり,どこかでどんでん返しが起き,悪役が破綻する結末になってもらいたいと思うであろう。しかし・・・である。
現実は甘くないということであろうか。
巻末の解説にも書かれていたが,山崎豊子さんの作品は,どれも勧善懲悪的には終わらないのである。
さて,ドラマはこれをどのように描くのだろうか。楽しみだ。