気仙地方2市1町でグリーンツーリズムの普及に取り組む団体や個人の連携組織がこのほど結成された。研修会などを通じて交流を深め、海と山など広域の魅力を融合させた新ツアーの創出を目指す。

 県の「いわてグリーンツーリズム体験インストラクター登録制度」に登録し、気仙地方で活躍しているインストラクター17人が参加。陸前高田市矢作町のホロタイの郷「炭の家」で炭焼き体験を行い交流を深めた後、協議会を開いて連携組織を結成した。

 会長には、同市の生出地区コミュニティ推進協議会の菅野征一郎事務局長を互選した。

 連携組織は県内外での研修や視察などを行って会員相互の交流を深め、「海釣りと炭焼き」など各地域の魅力を融合させた新たなグリーンツーリズムツアーの開発に取り組む。

 気仙地方のグリーンツーリズムをアピールするホームページ(HP)を作成するほか、年度内に5人の新インストラクター育成を目指す。

 菅野会長は「グリーンツーリズムが地域おこしにつながるよう、気仙の仲間が力を合わせたい」と意気込みを語っている。
 伊豆諸島の式根島観光協会(東京都新島村)は島への定住開始120年を記念して、マイクロソフト社と組んで島興しイベントを行う。観光客を呼び込み島を活性化する地域振興プロジェクトのアイデアをインターネットを通じて募集する。IT(情報技術)プロの目線から観光客の増加策を集める。

 アイデアは海水浴、ダイビング、キャンプ、磯釣り、ハイキング、波打ち際の岩間から熱い湯がわき出る海中温泉など、観光資源をいかし100万円以内で実施できる企画を3人1組で競う。

 連休明けに5組に絞って5月12日から島に招き、島民とも意見交換しながらアイデアをまとめる。専門家と島民代表50人で審査し、14日に最優秀賞を決定する。当選グループには賞金30万円などを贈る。

 実行委員長にマイクロソフトのガース・フォート業務執行役員が就任した。ITプロなど向けのテクネットオンラインなどを通じて島の情報も提供する。IT活用による地域振興策に協力することで、IT技術者の社会的活動分野も広げる。

 瀬戸内しまなみ海道(五九・四キロ)のうち、未開通だった広島県側の「生口島道路」(六・五キロ)が、あす二十九日午前七時に開通する。


 愛媛県側の未開通区間の「大島道路」(六・三キロ)も二十四日に開通した。これで、海道の全架橋が完成した一九九九年五月から七年ぶりに全線が自動車専用道路でつながる。


 全通で今治―尾道間全線の所要時間は七十分から五十分に短縮される。その効果を存分に生かし、低迷する海道の通行量を増やすバネとしたい。


 ただ全通は良いことずくめではない。沿線では今、「通過点化」の懸念が広がる。これまで大島と生口島では車が国道317号を通っていたが、全通で専用道路を一気に通過、観光地に立ち寄る客が減る恐れが強い。


 沿線の観光地は海道開通の初年度こそ「しまなみ特需」に沸いたが、その後、観光客は大きく落ち込んだままである。全通を機に、一段の観光振興策や地域活性化策が必要だ。


 もともと沿線は瀬戸内の多島美と大橋という観光の目玉がある。これにさまざまな味付けをからめ、展望を切り開きたい。例えば最近、農産物の収穫・加工を通じ住民と観光客が交流する「グリーンツーリズム」などの体験型観光も始まった。こうした新たな動きに注目したい。


 二〇〇四年に南予で成功した「えひめ町並博」のように、正式全通の秋以降、手づくりイベントを検討してはどうだろう。隣県との広域連携で外国人観光客や修学旅行の誘致に力を入れ、団塊の世代移住の受け皿についても考えたい。


 三市七町あった沿線自治体のうち、本県側の五町は昨年一月に今治市と合併。広島側も今年一月までに尾道市と合併、両市が県境で接する形となった。


 合併に伴い海道は、住民が通勤・通学や買い物などで利用する「生活橋」の色合いが濃くなっているが、高い通行料金が市域内移動の壁となっている。


 住民負担の軽減のため今治市は合併時から市民を対象に、通行料金が割引となるETC車載器の購入を補助している。さらに沿線住民を対象とした通勤割引や夜間割引なども本州四国連絡高速道路会社(本四高速)は早急に実施してほしい。住民や観光客から不評の高速バスの乗降制限も見直しが必要だ。


 全七橋の一日平均通行台数は開通初年度に計五万九千五百十三台を記録したが、二年目から大幅に減少、〇二年度には初年度の83・1%まで落ち込んだ。〇三年七月の料金値下げで徐々にだが増加傾向にあり、〇五年度は89・3%まで回復した。


 高速道路に比べれば橋の料金は非常に高い。通行量を増やすためには、やはり大幅な料金値下げしかない。政府の道路関係四公団民営化推進委員会も〇二年の最終報告で「半額程度への引き下げ」を求めた。


 架橋建設の巨額債務が残り、関係十府県市の出資金増大の問題はあるが、県や地元自治体は大幅値下げを国や本四高速に粘り強く働きかけてほしい。

秋吉台の観光拠点施設整備事業の在り方を見直す「秋芳町まちづくり交付金事業推進協議会」(会長=猶野和則・同町観光協会長、20人)の第2回会合が26日、同町の秋吉公民館であった。「秋吉台上の建造物を徐々になくしていく」ことなどを柱とした基本方針を了承し、最小限の施設整備などについて小委員会で検討していくことを決めた。

 会合では、同町観光協会の「秋芳の里 観光活性化委員会」がまとめた中間報告書で、山口大の長畑実教授と地域興しマイスターの山本周作氏(いずれも協議会メンバー)が、それぞれ提案した活性化策に着目。

 長畑教授は、秋吉台の豊かな自然を舞台にエコ・ツーリズムの理念を具体化する「フィールドミュージアム構想」を提唱。9月に閉鎖する若竹山荘跡地に町が計画する観光拠点施設「観光交流センター」については「観光ボランティアが常駐したり、台上の景観を展望できる必要最小限の施設に抑える」とした。

 また、山本氏は(1)秋吉台を自然に返す(2)秋吉台上の建造物は徐々になくしていく(3)観光のにぎわいは(秋芳洞入り口の)広谷地区でつくる―という基本理念を町と住民が共有できるかどうか、を問い掛けた。

 会合は、2人の提案を了承。小委員会を設け、秋吉台の自然環境を核にした地域づくり論議の中で、施設の位置付けや役割など具体案を策定していく方針を確認した。

 同協議会は、町が2007年度の着工を目指す観光交流センター(事業費5億3000万円)の見直しなどを目的に設置。国の補助事業のため、計画を変えた場合は7月に事業変更を国に申請しなければ、来年度の着工は難しくなるという。
=2006/04/28付 西日本新聞朝刊=
2006年04月28日00時53分

コウノトリの野生復帰事業が進む豊岡市で二十七日、行政や地元企業などが連携し、地域の新たな特長を生かして経済活性化などを目指す「コウノトリ環境経済コンソーシアム(仮称)」が設立される。(上杉順子)


 同市はコウノトリの野生復帰計画を受け、〇四年度に「環境経済戦略」を策定。環境保護への取り組みと地元経済の活性化を両立させようと、市民らとともに方策を探っていた。昨年末から八回にわたり勉強会を開催。地元企業や小規模作業所の関係者など多いときには五十人近くが熱心に議論を重ねてきた。


 同コンソーシアムは、複数の企業や団体などが「企業連合体」をつくり、行政側からのアドバイスを受けながら各種事業を運営する。詳細は今後協議するが、コウノトリ関連の事業を組み合わせたツアーを開発し、修学旅行などの誘致に役立てる「コウノトリツーリズム」などが検討されている。


 さらに県立コウノトリの郷(さと)公園に隣接して建設し、特産品の販売拠点にもなる「地域交流センター(仮称)」の運営を支援する。


 同市祥雲寺の市立コウノトリ文化館で開かれる設立総会には、発起人の地元企業代表ら十三人が出席するほか、勉強会の参加者にも呼び掛けている。市コウノトリ共生課は「人や企業をつないでいくのがコンソーシアムの役割。意義を広く浸透させ、より多くの人に参加してもらいたい」と話す。

 東北電力は本年度、新潟を含む東北7県の地域づくりを支援するため、新たに「まちづくり元気塾」を実施する。商店街やNPOなど地域づくりに取り組む団体に、専門家である「まちづくりパートナー」を派遣。課題解決に向けた助言や提言で、意欲ある団体を側面から支援する。

 支援対象は公募し、専門家でつくる会議体が4カ所程度を選ぶ。支援期間は原則1年間。会議体のメンバーは、地域づくりに実績のある岡崎昌之・法政大教授、志賀秀一・東北地域環境研究室代表、橋立達夫・作新学院教授らが務める。

 本年度は公募せず、モデルケースとして、グリーンツーリズムを核に交流人口増を目指す「小国町交流まちづくり研究会」(山形県小国町)、広域合併後の観光振興を探る「鳴子町観光協会」(宮城県大崎市)、水路などの自然を生かした活性化に取り組む「新潟県南魚沼市五十沢地域」を支援する。

 会議体のメンバーは、まちづくりパートナーも兼ね、1人が1地域を担当する。地域のテーマに合わせて最適の専門家1、2人を新たにパートナーに選んで年3回地域を訪問。ワークショップを開くなどして、地域の人々と効果的な地域づくりを協議する。

 東北電力は「外部から来た人の方が地域の魅力に気付くことも少なくない。地域の課題やニーズにあった地域密着型のサポートを展開し、個性ある地域づくりに役立ちたい」と話している。

尾鷲市の市立賀田小学校の5年生12人が25日、同市古江町の海洋深層水取水施設「アクアステーション」で深層水を使った料理に挑戦、魚ご飯やおはぎなど4品を作って、ひと味違う料理を味わった。


 深層水を使った地域振興を進めようと計画している尾鷲市グリーンツーリズム推進協議会(世古素一会長)が開いた料理教室。活動の第1弾として、地元の児童を対象に開いた。


 指導にあたったのは地元の女性ら17人。「深層水だとご飯がおいしく炊けるよ」などといいながら教え、児童も真剣な表情で魚や野菜を刻んでいた。


 同協議会では今後、このような深層水を使った料理教室や干物作り体験を開催し、県内外にも参加を呼びかけていく。世古会長は「体験を通じ、地域の味やよさをよその人にも知ってもらいたい」と話している。

 磐田市万瀬地区の住民有志らが共同出資し経営している農家レストラン「万瀬ぼうら屋」が創作薬膳(ぜん)料理を開発し、25日、同レストランでお披露目食事会を開いた。同レストランも会員になっている「敷地村ふるさと交流倶楽部」が過疎化対策として進める「グリーン・ツーリズム(都市農村交流)」の一環。


 同倶楽部は「健康・癒やし」をテーマに掲げ、活動を推進している。地元で採れる野菜などの食材を地域の活性化に生かそうと、浜松市内のホテルのシェフに協力してもらい薬膳料理を考案した。


 料理は地元産のシイタケや大根、里芋、こんにゃく、鶏肉、卵などをふんだんに使用。解熱作用がある、胃腸の働きを改善する―などの効能を持つ食材をバランス良く配分した。重箱に18種類の料理を詰め、十穀米ご飯とみそ汁、薬草茶も付く。


 薬膳料理は5月9日からメニューに加わる。1600円。2日前までに予約が必要で、3人前以上で受け付ける。問い合わせは万瀬ぼうら屋[電0539(62)6661]へ。

天草市有明地区(旧有明町)で、特産のタコを活用した「グリーン・ツーリズム」構想が浮上している。地元の農林漁業や民宿、飲食店を巻き込む新たな試みだ。従来のモニュメントを設置するなどの単発的なPRではなく、地域の継続的な浮揚を目指す。有明町商工会は「まちづくりの認識を地域で共有しながら、将来を見据えた基盤づくりに取り組みたい」と意気込んでいる。

 構想によると、観光客を対象に、漁師が漁のコツを伝授する「タコ釣り体験ツアー」や、夏の風物詩となっている「干しダコづくり教室」などを予定。自然の恵みや地域の風景を最大限に生かし、都会からの滞在型観光客増を図る。グリーン・ツーリズム事業は、これまで有明地区では見られなかったもので、新たな観光産業の創出を狙う。

 また、タコの英語名「オクトパス」を「置くとパス(合格)」と読み、有田焼(佐賀)など高品位陶磁器の原料になっている天草陶石を使った合格祈願の置物を製作するほか、地元の森林組合と協力して木製の絵馬づくりにも乗り出す。毎年10月(オクトーバー)には有明海沿いでのイベントも計画している。

 今年夏にも業種の垣根を越えた協議会を設立し、具体的な取り組みを決める方針だ。

 商工会と旧有明町はこれまで、有明海沿いを走る国道324号を「タコ街道」と命名したり、街道沿いにタコの巨大モニュメントを設置したりして「タコの町」を売り出してきた。だが、まちおこしの効果を一段と高め、継続させるには「地域全体の理解と協力が不可欠」(商工会)と、新しい構想を打ち出した。

 商工会の担当者は「タコによるまちおこしの総仕上げ。地域の意欲を引き出すきっかけになれば」と話している。=2006/04/26付 西日本新聞朝刊=
2006年04月26日11時59分
田舎の自然や人と触れ合う「しまね田舎ツーリズム」の交流会が二十三日、浜田市内であった。参加者は、地元海産物を使ったオリジナル料理を体験し、交流の輪を広げた。

 企画したのは、田舎ツーリズム会員で、海産物小売店を市内で営む岡原美智子さん(60)。浜田の素晴らしい食材を使った家庭料理を知ってもらおうと、ふるさと島根定住財団の協力で、十三人を同市長沢町の自宅に招いた。

 手掛けたのは、岡原さんが考案し、NHKきょうの料理大賞で表彰されたこともある「まるごと浜田 干(ほし)かれいのびいびい巻(まき)」。干しカレイの身と黄身だけの卵ご飯を板ワカメで巻き、油で揚げる料理で浜田の海の幸にこだわっている。

 岡原さんが材料の下ごしらえから実演した後、参加者が料理に取り組んだ。生ワカメのしゃぶしゃぶや黒米の桜ごはんなど、自慢のメニューも併せて披露され、楽しく会食した。

 岡原さんは「料理を通じて浜田の魅力を再発見し、人の輪が広がってくれれば」と期待した。