先日、藤子・F・不二雄のSF(すこし不思議)の話をしました。
いあ、
この問題は一旦置いておいてw
で、(笑)
藤子・F・不二雄[異色短編集] の中で秀逸な話があるので紹介したいと思います。
「ミノタウロスの皿」
冒頭、宇宙探査中のロケットが故障し、一名を除いて全員死亡しているところから始まる。
その星では人間(ウス)が牛(ズン類)に家畜として飼われていると言う地球と価値観が逆転している世界であった。(サルの惑星的な?でも地球じゃないからねw←ネタバレ?)
ズン類ははウスを虐待せずに住居とエサを与え、ウスはその愛情に応えて美味しくなろうと努めていると言う世界観
リョウリでは無く家畜に与えるエサであった、
なんだかんだありまして、主人公はその星のズン類(牛)と認められて救援が来るまでの間丁重な扱いをされる事になる。
そして、家畜のウスである美しい少女ミノアは大祭の祝宴の大皿料理として近く食べられる予定なのだという事がわかる。
ミノアはそれが最高の名誉であると感じ、その為に生きてきたと主張する。
・ただ死ぬだけなんて、なんのために生まれてきたかわからない
・自分の死は無駄ではない、大勢の人の舌を楽しませる
・特別美味しかったら永久に名が残される
・競争が激しく、生まれた時からその日のために努力する
・発育が悪いとみじめ。ハムかソーセージか畑の肥料にされてしまう
本人を説得する事をあきらめた主人公はズンに直訴し、残虐な行為を中止するように訴えが、当然の様に話は通じない。
・有史以来、食べる者、食べられる者の身分に疑問を持たれた例はない
・ウスが草を食べ、ズンがウスを食い、死ねば土に還って草を育てる、食物連鎖の一環にすぎない
・地球でもズン類はウスを食べるはずではないか?
と言う問いに対して主人公は
「彼らには相手の立場でものを考える能力が全く欠けている」
と憤る。
だが、これは結局主人公も同じことなのである。
「猿の惑星」と根本的に違うのはズン類(牛)がウス(人)を強制的に家畜にしているのでは無く、一方的に食料にされる訳だが、人がそれを受け入れていて、それが当たりまえとなっている所が、そろ恐ろしく感じる。
結末は読んで頂くとして、(笑)
ネタバレはあんまりしたくないのよね。(;'∀')
この話は藤子・F・不二雄先生のコミカルな絵で描くことで悲壮感が少なく、ブラックユーモア足る話に着地しているのだと思います。
これを実写化してしまうと、大いに原作の良さが損なわれてしまうんじゃないかと思ったりラジバンダリ
駄菓子菓子!
俳優によっては化けるかも知れませんね?
障害者を扱った映画で「こんな夜更けにバナナかよ」ってのがありまして、デリケートな問題を大泉洋が障害者を演じる事で成功している一例です。
(これについてはまた記事をUPします。)
お は り !