深谷かほるさんの描く漫画「夜廻り猫」。
夜回りをしながら心の涙の匂いをかぎつける猫の遠藤平蔵が、その涙にそっと寄り添います。
第21回手塚治虫文化賞・短編賞を受賞
アニメにもなったようですね。
御存知でしょうか?
心で泣いている人の側にそっと現れる夜回り猫
でも共感してくれるだけで、悩み事を解決してくれる訳ではありません。
それでも猫の遠藤平蔵に接した人物はなにかちょっとだけ救われるのです。
つらいときは「にっこり」と口に出して言うだけですこしこころが軽くなると言う。
今回のこの話は特に良い話と言うか、私の心の琴線に触れたので紹介したいと思います。
「中身まで赤いオムライス、うまい」「すき焼きに肉入ってる」。パートナーと暮らし始めて料理を振る舞ったところ、ときどき〝不思議な発言〟を聞くようになって……。
女性が「普通だけどね」と謙遜すると、パートナーは「うち味噌汁も具なしがデフォルトだったからなぁ。本当に貧乏だったんだな」と自分の子どもの頃を振り返ります。
「亮くんのお母さん、それでも『できない』って言わずに作ってくれたんだね。それって愛じゃね?」
「亮くんのお母さん、それでも『できない』って言わずに作ってくれたんだね。それって愛じゃね?」
と伝えると、パートナーは「まなみちゃんの、その見方が愛だ」と満面の笑みで答えました。思わず、女性は彼を抱きしめます。
家も子供の頃は貧乏で
マンガ程ではないけれどカレーも具は少なくて肉は必ず豚肉だったし、すき焼きも豚肉だったな。
味噌汁も具が無いわけではないけど、そうめんが入っているだけとか、
またそれがご飯に合うから、ごはんばかり食べてたな、圧倒的な野菜不足だったかも知れん。
この話で一番素敵なのは
貧乏でつらかったね。
と言う感想ではなく、母の愛だったと捉える女性の感性ですよね。
その見方が愛だと返す男性もまた素晴らしい。
なんか、
このちょっとした一ページの漫画に短編小説並みのヴォリュームを感じてしまいました。
お は り !