今日でひとりになった

空港まで見送った

ずっとずっと堪えてたけど

最後はガマンできんかった

その時里美の涙も見た

ずっと抱きしめても棒立ちだった里美がしっかり抱きしめ返してくれた

涙が堪えきれなかった

家に帰ったら何も物がなくなった部屋を見て今までみたいにみんな帰ってくる家じゃないことがわかって大声だして泣いた

大人になってこんな泣き方したことないくらい泣いた

頭が痛くなるくらい泣いた

今まで当たり前にあった幸せ

それが無くなったんだ

家に帰ると出迎えてくれる里美と子供たち

いつも朝ごはんは遊んでなかなか進まない子供たち

それを叱る里美

食べ終わった口元を拭いてあげること

寝てると群がってくる子供たち

お腹の上で飛び跳ねる翔太

すぐものを落として騒いでる里美の声

幼稚園の支度をせかすいつもの朝

それについてくとごねる陽太

休みの日の家族での外食

トランプやカルタの相手をせがむ翔太

それを邪魔してくる陽太

一緒にお風呂にはいって遊ぶこと

頭や身体を洗ってあげること

ドライヤーで髪を乾かしてとくっついてくる子供たち

里美と2人でお酒飲んだこと

2人でゲームやったこと

翔太の幼稚園の行事を見に行ったこと

陽太のおしゃべりを聞くこと

翔太の変な鼻唄

子供に負けじとくっついてきた里美

しょっちゅうケンカする子供たち

でもすぐ仲直りする子供たち

一緒にたくさん写真撮ったこと

クリスマスのサンタさん

年越しの動画撮影

翔太のお絵かき自慢

陽太のやんちゃぶり

みんなみんなおれにとって幸せで失くしたくないものばかり

でもそんな風景もこの家でもう見ることはできない

里美がいて翔太がいて陽太がいる

そんな毎日がかけがえのない宝物

そんな毎日のために生きられてきた

失くしたくない

失くしたくないよ

だから

おれやるよ

里美がどんな気持ちでこうしたか

それをわかってあげられなかったら

家族なんて言えない

もう甘いこと言ってられない

自分を甘やかすことはしない

時間をムダにしない

できること、片付けなければならないことをまず全部片付ける

必ずみんなを迎えに行けるように