現在Presidential Debate 2024 の真っ最中。
ライブで観させて頂きつつ、これに対するオーディエンスの反応を
SNSでチェックするという朝です。
現時点ではハリス氏が上手く押していて、それを好感する聴衆が多い様子。
ただ、今回のDebateでの焦点の1つは、ハリス氏がいかに
自分のことを聴衆に理解させることができるか、です。
その観点からすると、チェリーの個人的見解としては
ハリス氏の自分マーケティング力はまだまだ伸ばせる余地がありそう。
なぜそう思うのか。
1)主語の使い方
ハリス氏が使う言い回しとして「ドナルド・トランプは~~」を多発しています。
そのあとに続く動詞がいかに正しくなく、その正しくないことをしたのは
ドナルド・トランプであるということを強調したくて
名前をフルで呼ぶということを意図的にしているのかと推察します。
しかし、あまりに多用しすぎて、彼のマーケティングになってしまっている
と感じます。そして、彼が何をしたのか、何を主張しているのかを語りすぎ。
対するトランプ氏は彼女のフルネームは一度も呼ばず、「She」という表現に
とどめています。
ハリス氏の場合、自分主語をもっと増やして
「わたしカマラ・ハリスは何をしたいのか」を
存分に主張する絶好の機会なはずなのですが。
さらには、相手のことを話すぎて
自分のアピールが足りない印象。
対してトランプ氏は、「私が大統領になったら~~」「私がリーダーである」
など、自分を主語にした表現を多発。
これ、聴衆からすると、「彼が何者なのか」ということを理解したいのであれば
すごく直球のアピールですよね。
2)身体の使い方
Debateの映像を見ていれば一目瞭然。
ハリス氏は常に身体をトランプ氏の方向に向けて「聴く」姿勢を見せています。
これ、日常のコミュニケーションであればとても好印象ですよね。
彼女の人間性がわかります。
しかし、ここは討論会の場。
ハリス氏が聞き役であるような、トランプ氏の言うことに対して
対応する側であるような印象を与えます。
なぜならカメラはほとんどの時間、彼ら2人を正面から捉えているので。
対してトランプ氏は彼女を一切見ることもなく(本当にチラリとも見ません)
常に身体は正面で眼光するどく1点を見つめています。
これは私が自分をアピールする場面であり、彼女の話を聞くための
場ではない、という彼の気持ちが表れています。
どちらがいいか悪いかではないですが、
討論会という場の特性を考えるとハリス氏の姿勢はちょっとソフトすぎるかな。
3)表情の使い方
これは女性特有なのでしょうか、相手の話すことに
表情がコロコロ変わる。
「あ~」「何言ってるの」「よくもまあ」
そんな表情を相手の発言によってしているのです。
これ、繰り返しになりますが日常なら
共感を示す良いボディランゲージでしょう。
でもここは討論会。
彼女の表情の使い方は彼女が
トランプが主張する側で彼女が「受ける側」である
という印象を少なからず与えています。
対してトランプのブレなさ、ある意味すごい。
「I don't care, I don't care about her」という
発言がありましたがまさにそんなかんじ。
口を一文字にして表情全然変わりません。
大学院時代に欧米人の同級生から言われて衝撃を受けたことがありました。
「チェリーは相手の話を聞くときに相槌を打ちすぎ、
バカに見えるからやめたほうがいい」と。
欧米ではそういう印象を与えるのかと相手の話す内容に反応しすぎるのは幼く見えるよう。
それ以来、頭を揺らさないように相手の話を聞くことを
意識していますが、
日本では相手の話に対して相槌うったり、「へー」と
反応したりが染みついてしまっていて、このクセを治すのは
なかなか大変でした。
というわけで、まだまだDebateは続いています。
ハリス氏の声のトーンが当初よりも少し下がってきて
話すスピードも速くなり、圧が強まってきて良いかんじ。
もう少し楽しみます。