職場の健診期間のピークも過ぎ、いまは多くの方が結果説明を受ける時期になっています。
その健診項目の中で、とても重要なのに意味が分からず、つい見逃されがちなのが「eGFR」 です。
eGFR とは、腎臓がどれくらい血液をきれいにできているかを示す指標で、いわば腎臓の「ろ過能力」を数値化したもの。「e」は estimated(推定) の略です。
本来のGFR(糸球体ろ過量)は、腎臓が1分間にどれほど血液をろ過しているかを直接測定した値ですが、これは非常に手間のかかる検査が必要です。そこで健診では、血液中のクレアチニン値・年齢・性別 などから計算した “推定値” である eGFR を用いています。
eGFRの一般的な目安は以下の通りです。
- 90以上:正常
- 60〜89:やや低下(加齢による軽度の低下を含む)
- 60未満:慢性腎臓病(CKD)の基準
- 45未満:生活改善が特に重要
- 30未満:腎臓専門医による詳細な管理が必要
もちろん年齢によって解釈は変わるのですが、ざっくり言えば “eGFRが60あるかどうか” がひとつの大きな目安 になります。
もし、皆さんのeGFRが 60を下回っていたら、今日から腎臓をいたわる生活を心がけてください。その具体的な方法については、次回のブログでお伝えしますね。