今日の外来に、インフルエンザA型陽性の患者さんが来られました。

 

 お話を伺うと、なんと1週間ほど前にインフルエンザワクチンを接種したばかりとのこと。残念ながら、ワクチンの効果が十分に出る前に感染してしまったようです。まさにアンラッキーなケースです。

 

 ただし、ワクチンを打った意味がまったく無かったわけではありません。

 

 現在、日本で使用されているインフルエンザワクチンは「4価ワクチン」と呼ばれ、A型2種類(H1N1、H3N2)とB型2種類(山形系統、ビクトリア系統)に対応しています。

 

 厚生労働省のホームページにも、以下のように説明されています。

 

 「現在国内で広く用いられているインフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスA型株(H1N1株とH3N2株の2種類)およびB型株(山形系統株とビクトリア系統株の2種類)のそれぞれを培養して製造されているため、『4価ワクチン』と呼ばれています。」

 

 つまり、今回の患者さんはA型にはタイミングが合いませんでしたが、A型の後に流行してくるB型インフルエンザに対してはしっかり防御できるということです。そう考えると、決して無駄な接種ではありませんね。