ステロイド外用薬のひとつであるキンダベートが、今年12月頃(在庫がなくなり次第)販売中止になるとのことです。
日本ではステロイド外用薬は、抗炎症作用の強さによって5段階に分類されていますが、キンダベートはその中で**Ⅳ群(ミディアムクラス)**に位置します。比較的弱めのステロイドでありながら、顔面にも使用できる安全性と使いやすさから、多くの医療現場で重宝されてきました。
私自身も、軽い湿疹やアトピー性皮膚炎などに処方することが多く、患者さんにとっても扱いやすい薬でしたので、なくなってしまうのは正直なところ残念です。今後は、ジェネリックのクロベタゾン酪酸エステルやリドメックスやロコイドといった同等クラスの薬剤が代替として使用されることになるでしょう。効果としてはほぼ同等と考えられますが、長年親しんだ薬が姿を消すのは、やはり少し寂しいものです。