恐竜(きょうりゅう)

脊椎動物の分類群の一つである。

中生代三畳紀に現れ、中生代を通じて繁栄した。

多様な形態と習性のものに適応放散し、陸上動物としては非常に大きくなったものもあったが、約6,600万年前の白亜紀と新生代との境に多くが絶滅したアラモサウルスなどの一部の属については、この後もしばらく生き延びていた可能性を主張する研究者もいる。

大衆的に恐竜の一群としてイメージされやすい翼竜、首長竜、魚竜などは恐竜には含まれない(ただし翼竜は恐竜やワニと同じく主竜類に属し、恐竜とは姉妹群にあたる。首長竜や魚竜は恐竜とは遠縁の水棲爬虫類である)。

かつて、地球全体にわたって恐竜という巨大な動物が栄えた時代があった。

別名恐竜の時代ともよばれた中世代のことである。

恐竜は大型ハ虫類の一群で、主竜類に属する。

現在恐竜の仲間は約350属確認されており、それらは鳥形骨盤類である鳥盤目恐竜と、トカゲ型骨盤類である竜盤目恐竜の2種類に分類される。

恐竜の大きな特徴は、直立型の姿勢にある。

他のハ虫類のワニやトカゲやカメのように4本の手足を左右に張り出して歩くのではなく、鳥類やほ乳類のように、脚を体の真下において歩行した。

また、2足歩行をした恐竜は、手を親指とそれ以外の指と向かい合わせにするによって、物をつかむ事ができた。

三畳紀(トリアス紀)・・・約2億4800万年前~2億1200万年前 恐竜が登場したのは約2億3000万年前、三畳紀後期のはじめである。

当時繁栄していたのは、ワニ似たハ虫類の先祖(植竜類)や1メートル以上もある水陸両生の両生類(主竜類)、大型の陸上ハ虫類(獣弓類)であった。

初期の恐竜は小型で3~4.5メートル以上のものはいなかった。

肉食性または雑食性で、2足歩行をしていた。

またこの時代、獣弓目の中から最初のほ乳類が出現した。

ジュラ紀・・・約2億1200万年前~1億3000万年前 恐竜は環境に適応した結果、様々に進化していった。

陸には巨大な獣弓目、空には翼竜などの鳥盤目、海には首長竜などの鰭竜目や魚竜目が現われ、これらのハ虫類が陸・海・空すべてを支配するようになった。

鳥の先祖が鳥盤目から分化したのもこの頃である。

白亜紀・・・1億3000万年前~6500万年前 6500万年前、恐竜は忽然と地球上から姿を消してしまった。

この絶滅に関しては様々な説が考えられたが、最近では小惑星衝突説が有力である。

直径10km、重さ1兆トンもある隕石の衝突事件が恐竜を滅ぼしたというこの小惑星衝突説は1980年、カリフォルニア大学のアルヴェスらによって発表された。

この説を支える強力な証拠は、恐竜が絶滅した6500万年前の地層から各地で発見されたイリジウムという物質である。

イリジウムは地球外起源物質、つまり地球ではできない物質である。

よってこの時代に隕石が地球に落下したことはほぼ確実であるといえる。

ちなみに、その時の衝撃は核兵器数千個分であったと推測される。

原因はどうあれとにかくこうして1億6500万年もの間続いた恐竜時代は幕を下ろしたのである。

そしてその後、生き残った小型のほ乳類や鳥類、トカゲ、ヘビ、ワニなどによって新たな時代が築き上げられていくのである。