最近よく東京のマンションはシンガポールや香港に比べて安い、だからまだまだ上がるんだ、という声が聞こえるけれど、本当にそうだろうか?
シンガポールでは国民の大半がHDBと言われる、日本で言う安い公団住宅のようなところに住んでいます。よく比較対象にされるのは、主に外国人駐在員が住むコンドミニアムと呼ばれる民間マンションです。これらのコンドミニアムはインドネシアなどの周辺国富裕層が資産保全のために不安定な自国から資産を外国に逃避させるために不動産を所有していると言われています。なので、利回り等の細かいことはあまり気にしていませんし、また日本と違って住宅の賃料もどんどん上がって行くので、多少当初利回りが低くてもワークするんです。
また、売却益にかかる税金も日本に比べて安いのも魅力です。外国人ホワイトカラーのエクスパットが多いのも安定した需要を生み出しています。
さらにコンドミニアムの多くはオフィス街にほど近い中心部にあります。
東京と比べるなら、港区や千代田区の中心部と比べるべきでしょう。面積の広い東京全般と比べても意味がありませんね。港区の六本木や青山と比べると決して東京が安いとは言えませんね。
中央区の湾岸エリアや港区でも芝浦エリアと比べるのもナンセンスですね。
ま、東京もシンガポール並みに外国人駐在員が集まり、外国人投資家に優しい税制を確立し、英語で取引出来る環境が十分に整わないと勝てないでしょうね。
我が国にようにモノカルチャーで閉鎖的な国民性を考えるとグローバルな投資市場になるには時間がかかる気がします。ダイナミックな構造変化が必要です。
企業もこぞってグローバル化だダイバーシティだ言ってますけど、ほとんど建前の世界だからね~。まだまだ古い体質から抜け切れていない企業がほとんどではないでしょうか。
日本が外国人を強く惹きつける市場になるにはいつの日か。。。